スポーツ
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スポーツ 2019年07月05日 17時30分
今季初完封を遂げたエース・菅野智之、復活はもうすぐ?
今季より背番号「18」を背負う菅野智之はここまで、例年には無いほどもがき続けている。 5月8日、新潟での登板となった対DeNA戦では、初回から本塁打を含む4安打を浴びるなど3失点、その後も2点を奪われ、大きくリードを許したまま6回を投げるとマウンドを後にした。7回表に打線が大量点を挙げ逆転し、試合も巨人が勝利したため、「勝ち投手・菅野」として記録されたものの、初めて目にするような菅野の打ち込まれた姿だった。 続く、5月15日本拠地での阪神戦では、自責点7で今季3敗目。同21日には、3年振りとなる故障での登録抹消も経験している。復帰後の23日の交流戦のソフトバンク戦でも、2回持たずノックアウトを喫した。防御率も3.87(7月3日現在)と、昨年までには見られなかった、ここまでの投球内容だ。日本代表としても活躍し、二年連続の沢村賞を獲得するなど、名実ともに巨人の、そして球界を代表する投手にまで登り詰めた男の深刻とも呼べる不振。 それでも、リーグ最多タイとなる8勝目を手にした先日の中日戦では、今季初完封。試合後には、「結果だけ見たら(相手打線を)0に抑えられたので満足している」と試合を振り返っている。その言葉からは、万全ではない状態ながらも投げ抜くことが出来た満足感が伝わっていた。完封した試合での奪三振6は今季最少、最後に打ち取ったアウトもあわやフェンス直撃の大飛球だった。最終盤まで直球は146kmを記録したものの、本調子は夏を迎えてからになりそうだ。前回ソフトバンク戦での敗戦時、厳しい言葉を投げかけた指揮官・原辰徳監督も、「(復活への)きっかけとして良い一歩を踏み出した。次が重要」と今後への期待を寄せている。 開幕前より「大型補強」と騒がれた自チームは、評判通りの成績で首位を走っている。坂本勇人や丸佳浩らに引っ張られる打線は、チーム打率・本塁打ともリーグトップだ。一方、投手では山口俊が好調、先発の軸として勝ち星を積み上げているとはいえ、トレードで新たに戦力を獲得するなど、テコ入れを図っている。やはり、投手陣の先頭に立つべき菅野の本来の復調が待たれるのは言うまでもない。エースが本来の姿を取り戻したとき、チームの勢いはさらに加速し首位固めへ、そして独走状態へとペナントレースを一気に駆け抜けていく。(佐藤文孝)
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スポーツ 2019年07月05日 11時30分
首位打者タイプ・巨人坂本をホームランアーティストに変えた理由は
「ホームランの光景」が変わりつつある。 坂本勇人(30)の満塁アーチで先制した巨人が、快勝(7月4日)。2位・広島がもたついているため、そのゲーム差は「6」まで広がった。今季、坂本の打撃は絶好調。その勢いがチームも牽引しているようだが、坂本は不思議な進化も遂げている。打率 .302(リーグ5位)打点 56 (同2位)本塁打 24 (同2位) 7月4日時点 打率、打点、本塁打。三冠王と称されるバットマン・タイトルの3部門において、全てトップ争いを繰り広げている。しかし、これまでの坂本という選手のイメージからすると、ちょっとヘンではないか? 坂本は走攻守3拍子揃った好選手だ。2010年シーズンに31本塁打を放ったことがあるが、過去12年間のプロ生活において、年間20アーチ以上を放ったのは、2010年と16年(23本)だけ。打率、出塁率で高い数字を残しており、「本塁打量産」のタイプではなかった。 「ホームランは努力して打てるものではない。遠くに飛ばすことに関しては、天性の素質みたいなものがあって、プロ野球史に名前を残してきたホームランアーティストは、才能に努力を加えて偉業を成し遂げてきました」(プロ野球解説者) ホームランだけは、素質。そういう話はよく聞かされてきた。何が、坂本の打撃を変えたのだろうか。 「2015年にチームの『主将』に選ばれました。奇しくも、彼が主将になって以来、チームは優勝していません。悔しい思いをしていたし、昨年オフから自主トレ期間にかけて、相当量のバットを振り込んできました」 巨人OBの言葉だ。 技術的な進化、打撃フォームにおいて意識して変えた部分もあるのだろう。技術論はさておき、今季のセ・リーグの本塁打王争いを見ていると、ホームランの軌道も変わった様に思う。 1位・ソト(25本)、2位・坂本(24本)、3位・山田哲人(20本)、同・村上宗隆、5位・鈴木誠也(18本)、同・バティスタ、7位・筒香嘉智(16本)、8位・バレンティン(15)、同・岡本和真、同・ロペス。セ・リーグのホームラン王争いの順位はこのように続くが、「高い放物線を描いて、滞空時間の長い打球」のホームランが多いのは、5位のヤクルト・村上と7位・DeNAの筒香、8位・バレンティン、巨人・岡本。あとは、弾丸ライナーの本塁打のほうが多い。坂本に関しては、特にそうだ。 いくつかの球場が外野スタンドのフェンスを前方に押し出し、観客席を少し増やしている。その影響もゼロではないが、弾丸ランナーのホームランは坂本に限らず、スタンドの中段に突き刺さることのほうが多い。 「ひと昔前、ホームランバッターは、ボールの下半分を意識して打ち、広角に打ってヒットを量産するタイプは、ボールの中心をバットの芯で捉えると言われていました。ヒットの延長がホームランなんて言葉もありましたが、今、セ・リーグで本塁打王争いをしている選手は、ヒットとホームランの打ち方が同じなんです」(前出・プロ野球解説者) 滞空時間の長いホームランも良い。だが、弾丸ランナーのホームランには、スピード感がある。どちらの打球を見せられても、「プロってスゴイよな」の言葉しか出ない。「フライボール革命」「打球の角度から逆算し、レベルスイングがどうの」という理論も流行のようだが、ホームランには観客を驚かす説得力がある。プロ野球の凄さを伝える、もっともシンプルなファンアピールだ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2019年07月05日 06時00分
阪神・藤浪晋太郎と楽天・オコエ瑠偉「仰天トレード」浮上
昨年、最下位に終わった楽天と阪神が、サプライズの“日本シリーズ対決”へ向けて蜜月関係を強めている。過去、「闘将」こと故・星野仙一氏は両球団で監督を務め、阪神・矢野監督はその教え子。しかも仙台に本部を置く東北福祉大の出身と、縁は深い。 その両球団が画策するのが、二軍でくすぶる“未来のエース”と“韋駄天外野手”の仰天トレード。仕掛け人は、あの石井GMだ。 開幕前の下馬評を覆してパ・リーグは楽天が首位、セ・リーグでも阪神が首位巨人に2差の3位に付けている(6月25日現在)。両球団とも昨年は屈辱の最下位だっただけに、前例のないビリチーム同士の“日本シリーズ対決”へ向けて鞭を入れ始めた。 とりわけ阪神は今年のオールスター戦ファン投票の中間発表で12球団トップの5人(西勇輝、ジョンソン、梅野隆太郎、大山悠輔、近本光司)が選ばれ、士気が上昇中。そんな中、矢野燿大監督(50)が腐心しているのが、入団1年目から3年続けて2桁勝利しながら、精神的なストレスで制球を乱し、ここ3年は7、3、5勝に終わっている藤浪晋太郎投手(25)の再生だ。 昨季は9月29日の中日戦で2年ぶりに完封勝利を上げるなど復調の兆しを見せたが、一方で四死球を乱発。キャンプでもサイドスローを試すなど試行錯誤が続き、オープン戦でも思うようなピッチングができず、今季は開幕から二軍スタート。くすぶったままだ。「原因は自信喪失です。2012年のドラフト1位は当たり年で、藤浪は大谷翔平や菅野智之と同期入団でした。大阪桐蔭高の3年時には史上7校目の春夏制覇を果たし、最速153キロの直球を武器に準決勝、決勝で完封。それが今や、大谷は二刀流でMLBのスター選手。菅野も巨人の絶対的エースとなり、年俸はかつての佐々木主浩と並ぶ日本人選手トップタイの6億5000万円。『虎ファンに申し訳ない、チームを支えなくては』という重圧がイップスとなって表れているのです。そこで球団は、水面下で非公式にトレードの可能性を探っています。いったん旅に出し、環境を変えることが本人のためになるという判断でしょう」(阪神OBの野球解説者) そんな情報をキャッチし、素早く動いたのが、楽天の石井一久GM(45)だ。仙台とは縁浅からぬ関係を持つ矢野監督から“未来のエース”を一定期間預かり、いずれ阪神にカムバックさせる「レンタル移籍」を持ちかけているという。厳密に言えば野球協約に抵触するが、珍しいことではない。 問題は、選手層が薄い楽天に、藤浪に見合う交換要因がいるかということだ。 阪神が欲しいのは外野手。ベテランの糸井嘉男と’16年の新人王である髙山俊は好調だが、両足ふくらはぎに爆弾を抱える福留孝介は、戦線離脱中。早急の補強が急務になっており、そこで用意した隠し球がかつての甲子園のアイドル、オコエ瑠偉外野手(21)である。 オコエは関東一高3年時に甲子園に出場。走攻守の活躍で一躍名を売り、’15年ドラフト会議で楽天に1位指名された逸材だ。1年目から代走などで活躍。今季は開幕戦に8番ライトでスタメン出場したが、大卒ルーキーの台頭で、現在は二軍で打撃強化に励んでいる。「スポーツ界は女子テニスの大坂なおみに始まり、陸上のサニブラウン・ハキーム、NBAの八村塁と、日系選手がブレーク中です。ナイジェリア人の父と日本人の母を持つオコエにもブレークする要素は十分ある。足と肩はイチロー級で、集客力は藤浪に匹敵する。ともに二軍でくすぶっているところも一緒で、たとえトレードされても戦力的に影響は少ない。浪速の商人商法で、十分算盤に合うという判断でしょう」(大阪のテレビ局幹部) 一方、楽天はエースの則本昴大が不在ながらもリーグ首位で、交流戦も勝ち越しを決めた。平石洋介監督の采配とともに石井GMの手腕が冴え渡っている。 6月22日のDeNA戦では敵地横浜スタジアムで、渡辺元智横浜高前監督の孫でドラフト6位ルーキーの渡邊佳明内野手をここ一番の代打で起用。石井GMが発掘したこの“良血”の2点タイムリーツーベースなどで11対9で制し、首位を守った。「今季の楽天の外野陣はブラッシュ、島内宏明のレギュラーに加えて辰己涼介、小郷裕哉の大卒ルーキーが活躍中。渡邊佳明も芽を出し始めたところで、オコエの使いどころが正直、ありません。かたや、離脱した嶋基宏捕手の代役をルーキー太田光が務めるなど、編成面を仕切る石井GMの目利きのよさが際立ちます」(楽天担当記者) GM就任1年目の昨年秋には西武からFA宣言した浅村栄斗内野手をソフトバンク、オリックスを押しのけて獲得し、菊池保則投手とのトレードで広島のドラ1投手の福井優也投手、金銭で巨人の橋本到外野手を獲得。さらにヤクルトを戦力外となっていた仙台出身の由規投手を育成契約でゲットした事例は記憶に新しい。 それだけにとどまらない。今季の開幕3日前にはDeNAの熊原健人投手を濱矢廣大投手との交換トレードで獲得。かつての星野氏が阪神時代に見せた果敢な血の入れ替えを行っているが、まだ完結ではない。今季のトレード期限となる7月末を照準に進行中なのだ。「元スペイン代表のイニエスタ、ビジャ、さらにはバルセロナでプレーしたサンペールを獲得したにもかかわらず、サッカーJ1ヴィッセル神戸は12位に低迷中。同じオーナーの三木谷浩史楽天会長としては、今年10月に携帯電話事業者としてサービスを開始することから、是が非でもプロ野球で優勝したい。その切り札こそ、阪神の迷えるエースなのです」(楽天担当記者) 体育会系指導で知られる金本知憲前監督、褒めて能力を引き出す矢野監督をもってしても再生できない“未来のエース”を覚醒させるには、のらりくらりと育てる石井GMに預けるのも一計……。そんな声がトラの内部で高まりつつある。
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スポーツ 2019年07月04日 22時30分
KUSHIDAがNXT無傷の5連勝!スピード出世なるか?戸澤陽がNXT王座挑戦へ!
世界最大のプロレス団体WWEは4日、ファームブランドNXTを世界配信した。 今年1月末に新日本プロレスとの契約満了に伴い単身アメリカに渡り、4月にトリプルH立ち会いのもとWWEと契約をしたKUSHIDA。5月のNXTデビュー戦から4連勝中の日本人スーパースターが、ジェフ・パーカーと対戦した。 試合は序盤からグラウンドテクニックで相手をコントロールしたKUSHIDAが、ヘッドロックからハンドスプリング・エルボーを放ち、さらにホバーボードロックを狙うもパーカーがロープエスケープ。この隙にKUSHIDAは顔面にパンチ一撃を食らったものの、ドロップキックからマサヒロ・タナカを相手の顔面に放ち反撃すると、最後はホバーボードロックを決めて完勝。KUSHIDAはNXTで無傷の5連勝を飾り、その実力を会場にアピールした。 KUSHIDAの新日本時代のライバルだったリコシェは、先日US王座を獲得したばかり。KUSHIDAもこれを意識しないはずがない。中邑真輔、リコシェら新日本からWWEに移籍した選手は、まずNXTでしっかりと実績を残してから、ロウやスマックダウンに昇格を果たしている。KUSHIDAも順序を踏んで行くことになるが、このまま行けばスピード出世も夢ではない。 軽量級ブランド205Liveでクルーザー級戦線を盛り上げている日本人スーパースター “スタミナモンスター”戸澤陽は、NXT王者アダム・コールに挑戦することが決定した。この一戦はWWEが提携しているアメリカの団体・EVOLVEの10周年記念公演の中で行われる。また、クルーザー級王者ドリュー・グラックとNXTのマッド・リドルの対戦も決定している。試合の模様は日本時間14日に世界配信。NXTを卒業した選手がNXT王座に挑戦するのは極めて異例のことである。文 / どら増田写真 / ©2019 WWE, Inc. All Rights Reserved.
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スポーツ 2019年07月04日 20時00分
新日本バレットクラブから造反劇!ウィル・オスプレイとロビー・イーグルスが合体!
真夏の最強戦士決定戦『G1クライマックス29』直前に開催した新日本プロレスのオーストラリア大会2連戦『NJPW SOUTHERN SHOWDOWN in MELBOURNE』(6月29日)、『NJPW SOUTHERN SHOWDOWN in SYDNEY』(30日)で事件が発生した。 6.29(メルボルン・フェスティバルホール大会)でウィル・オスプレイのIWGPジュニアヘビー級王座に挑戦したバレットクラブのロビー・イーグルス。2人は今年の『ベスト・オブ・ザ・スーパーJr.26』(BOSJ)公式戦で対戦。バレットクラブの新メンバー、エル・ファンタズモでイーグルスが勝利を収めたが、イーグルスはこの介入劇に納得せずファンタズモを置いて控室に戻るなど、両者の間には亀裂が発生していた。その後BOSJを制し、6.9大阪城ホール大会でドラゴン・リーを破り、同王座に返り咲いたオスプレイは、初防衛戦の相手にイーグルスを逆指名。今大会での再戦が実現した。 今回もファンタズモがセコンドにつく中、2人はBOSJに続き激闘を繰り広げた。イーグルスはセコンドのファンタズモにトペ・スイシーダを炸裂させクリーンファイトに徹したが、最後はオスプレイがストームブレイカーを決めて初防衛に成功した。試合後、握手を求めたオスプレイに対し、ファンタズモは断った。イーグルスはそんなファンタズモにエルボーを放ち、オスプレイと握手を交わしリングを後にしている。 30日(シドニー・ニューサウスウェールズ大学・ラウンドハウス大会)でイーグルスは、バレットクラブのリーダー、ジェイ・ホワイト、バッドラック・ファレとのトリオで、オカダ・カズチカ、棚橋弘至、オスプレイの本隊&CHAOS最強トリオと対戦した。試合は2夜連続で、イーグルスがオスプレイのストームブレイカーの前に沈んだが、試合後に事件は起きた。 負けた腹いせに、バレットクラブ勢はセコンドの外道とともに最強トリオを襲撃。ジェイはイーグルスにも椅子を渡し攻撃を促すがこれを拒否した。ならば自分がやるとジェイがオスプレイにイスを振りかざすとトラース・キックを放ち、ジェイを排除。オカダ、棚橋も奮起し、リング上を最強トリオとイーグルスが占拠した。ここでイーグルスがバレットクラブから離脱し、オカダ、オスプレイらが所属しているCHAOSに入ることがオスプレイから発表された。 これまで他のユニットから引き抜きを繰り返して勢力を拡大してきたバレットクラブだが、今回のような造反劇は極めて異例。昨年、分裂劇はあったものの今年1月は収束している。『G1クライマックス』にオスプレイはエントリーしているが、イーグルスが来日するかは分からない。ただ、結果的にイーグルスを引き抜いたオスプレイに対して、ジェイをはじめバレットクラブのメンバーは黙っていないだろう。 バレットクラブにとっては報復の夏になるかもしれない。文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年07月04日 17時30分
チームメイトの急死に大谷翔平が「燃えた」ワケ 日本でも見せなかった“感情が溢れた”瞬間とは
ファミリー、ファンとの距離。大谷翔平はメジャーリーガーとして、チームメイトの死を悼み、そして、さまざまなことを考えさせられたのではないだろうか。 エンゼルスのタイラー・スカッグス投手(享年27)が急死し、それから一夜明けた7月2日(現地時間)、残されたチームメイトたちはテキサス・レンジャーズとの一戦に臨んだ。大谷は代打での途中出場だったが、最後は右手一本でライト前に打球を運び、チャンスを広げた。 「大谷がサイクル安打を達成したレイズ戦ですが(6月13日)、その日に先発登板したのがスカッグスでした。スカッグスは勝利投手になっても、メディアから質問されたのは、大谷のことばかり。でも、彼は『大谷のサイクル安打達成』を心から祝福していました」(米国人ライター) スカッグスは2013年オフ、ダイヤモンドバックスから移籍してきた左腕だ。当時の評価はイマイチだったが、エンゼルスは「将来、先発ローテーションの主軸になりそう」と大きな期待をかけていた。 しかし、故障などもあり、不本意なシーズンが続いていた。転機になったのは、昨季中盤。覚えたばかりのチェンジアップを試合中にテストしてみた。軽い気持ちで投げてみたのだが、本人も驚くほど相手バッターのタイミングを外すことができた。その後、勝負どころでチェッジアップを多投し、空振りやゴロアウトを量産。同年は、8勝10敗。2ケタには届かず、負け数のほうも多かったが、キャリアハイの成績である。また、後半戦は事実上のエース扱いとなり、「ローテーションの主軸も」の期待に、やっと応えることができたのだ。 「スカッグスもはっきりとは教えてくれなかったので詳細は不明ですが、このままではダメだと思い、新しい変化球を覚えようとし、色々とテストしていたそうです。チームメイトのピッチャーに変化球の握りを見せてもらうなどし、チェンジアップを覚えました。大谷も変化球の握りを見せてくれと頼まれた一人だと聞いています」(前出・同) スカッグスは投手陣のまとめ役でもあったという。 また、もっとも勝ち星に飢えていた投手でもあった。不本意なシーズンが続き、昨季前半、心無い一部のファンから、スカッグスのスマホに直接悪口メールを送られてきた。それも複数から、何度も…。 「スカッグスは傷ついていました。ふだんは明るく振る舞っている好人物が控室で考え込んでいたんですから、チームメイトも心配していました」(前出・同) スカッグスの「勝ちたい」の気持ちは、心無い一部のファンへの反骨心ではなかった。「勝たなければ、ファンを悲しませてしまう」と思ったそうだ。大谷のサイクル安打は、「スカッグスに勝ち星を付けてあげたい」との思いから生まれたものかもしれない。 前述の代打途中出場だが、大谷は一塁ベースに向かう途中、何かを発している。感情を露わにした姿は、日本時代にも見られなかった。 今回の悲報では、チームメイトたちが「ファミリー」という言葉を使っていた。チームとしての団結力は必要だが、日本では「家族」ではなく、「親しい友人・同僚」と表現されただろう。どちらが良いという話ではない。優勝をという共通の目標に向かって、同じユニフォームを着て戦う仲間。その仲間に対し、強い敬意を込めて「ファミリー」と呼び、日本以上に選手とファンの距離が近いことを、大谷は知ったのでないだろうか。(スポーツライター・飯山満)※選手名のカタカナ表記は「メジャーリーグ名鑑2019」(廣済堂出版)を参考にいたしました。
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スポーツ 2019年07月04日 11時30分
【DeNA】“リリーバー”石田健大、5年目左腕がチームを救う!「いい経験をさせてもらっている」
ベイスターズ自慢のブルペン陣。その中で存在感を増している男がいる。その名は、5年目の左腕・石田健大。2年連続の開幕投手を任されたほどの実力の持ち主で、本来であればローテーションの軸として活躍を期待されている石田だが、現在はリリーフでチームを支えている。 昨年70試合に登板し、フル回転でチームに貢献した砂田毅樹の調子が上がらず、現在はファームで調整中。同じく昨年65試合に登板し、ブルペン陣の精神的支柱でもある三上朋也は、5月13日に右ひじのクリーニング手術を受けリハビリ中。リリーフで切れるカードを2枚失った現状で、昨年もリリーフの経験のある石田に彼らの役割をカバーしてもらう構想となった。 そもそも、石田は左ひじの張りの為に開幕に間に合わず、一軍に合流したのは5月1日。それ以来、ずっと中継ぎとして活躍中。昨年は初めてのリリーフということもあり、安定感を欠いた場面も見受けられたが、今年は防御率1点台と安定し、首脳陣の信頼感も増している。 7月2日の前半戦ラストの9連戦初戦。相手は3位争いを繰り広げているタイガース。ラミレス監督が「最重要試合の一つ」と位置づけた大切なゲームで、2点リードの6回2アウト、先発・上茶谷大河が残したランナーは全ての塁を埋めている状況で、石田の出番はやってきた。スライダー2球が外角に外れたが、150キロに迫ろうかという切れのいいストレートを外角に集め追い込むと、最後は同じ軌道からスライダーで見事に打ち取りピンチを脱する。しびれる場面で結果を出し、ルーキー・上茶谷は5勝目をマークすることができた。 この日はヒーローインタビューにも登場し、「なるべく上茶谷に失点を付けないように」とルーキーを思いやり、「任されたところで、自分の持っている力を出すだけ」と、今は中継ぎのポジションで結果を出すことに集中し、しびれる場面での登板も「いい経験をさせてもらっている。先発することがあっても、この経験を生かせたら」と、ピッチャーとして一回り大きくなる糧と捉える姿は、プロとして逞しい。 いつ投げるかわからない、投げないかもしれない。そんな状況で毎日ブルペンで肩を作る中継ぎは本当に過酷だ。そんな縁の下の力持ちが、チームには必要不可欠である。信頼出来る日本人左腕のリリーフとして、石田健大の輝きは増している。取材・文 ・ 写真/ 萩原孝弘
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スポーツ 2019年07月04日 11時00分
「普通の言葉を使って」応援歌の『お前』問題に苦言の中日・与田監督をオーナーが擁護も失笑の声
中日ドラゴンズの与田剛監督が、応援団がチャンス時に唄う「サウスポー」の「お前」という歌詞に不快感を表明し、「名前で呼んでほしい」と訴えている問題について、同球団の白井文吾オーナーがコメントした。 白井オーナーは3日、都内で開かれたオーナー会議に出席。与田監督が応援歌「サウスポー」の「お前」という歌詞に不快感を表明し、使用を自粛する事態に発展していることについて、「『お前』は聞いている人が不愉快になる」「普通の言葉を使わなくちゃ」と、与田監督の主張を全面的に擁護し、使用自粛に理解を示した。 与田監督の不快感に端を発した「応援歌自粛」問題は波紋を広げており、連日テレビメディアでも取り上げられている。熱狂的な西武ライオンズファンで知られる小倉智昭は3日のフジテレビ系『とくダネ!』(フジテレビ系)内で、この問題について、「そんなことより、中日はもっと強くなることを考えたほうがいい」とバッサリ切り、「ライオンズでこんな話が出たらファンを辞める」と宣言している。 また、同日の『スッキリ』(日本テレビ系)でも、加藤浩次が「お前って言葉が出てくる歌って日本にどれだけあるのか」と苦言を呈し、ゲストの小島慶子も「『お前の頭はどこにある』というでんでん虫の歌も歌えなくなる」と皮肉とも取れる発言を行っている。世間は与田監督の論理を理解していないようだ。 当事者の与田監督はこの騒動について、「不本意な方向に行っている」「止めろとは言ってない。シンプルに名前でほしいだけ」と真意を説明している。しかし、現在のところ、「お前」に不快感を示す与田監督の主張を理解する人は、かなり少ない状況だ。 野球に詳しいライターはこう話す。 「日本のプロ野球は、私設応援団が選手別応援歌を作り演奏する文化があり、最近は、チャンスになると流す『チャンステーマ』なるものが存在します。 その歌詞の中には正直、選手が不愉快と感じるものもあり、選手からクレームが付いて人知れず変わったケースは多々あります。与田監督も、そんなノリだったんでしょう。 ところが、その理由が『お前って呼ぶな』と、少々軟弱とも思えるものだったため、失笑を買ってしまったのではないかと。選手思いの与田監督らしいとも言えますが、プロ野球の応援歌でも、『お前』はポピュラーで、何十年も前から使われてきました。 それを今更『不愉快』と言われても、ちょっと戸惑ってしまうし、『言葉狩り』しているような印象を持ちますね」 波紋が広がる「お前」問題。チームの指揮官が自粛を要請している以上は変更せざるを得ないだろうが、多くの人はその論理に違和感を覚えている。
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スポーツ 2019年07月03日 20時00分
WWE東京公演参戦組が帰国!AJスタイルズ率いるザ・クラブがリコシェを襲撃!
世界最大のプロレス団体WWEは日本時間2日、テキサス州ダラスのアメリカン・エアライン・センターで主要ブランドのロウを開催した。ロウチームは3日前まで東京・両国国技館で初夏の日本公演を2日間開催したばかり。アメリカに帰国後初の生収録に注目が集まった。 東京公演でも“大巨人”アンドレ・ザ・ジャイアントを彷彿とさせる規格外のパワーを見せつけた“巨獣”ブラウン・ストローマンと、ボビー・ラシュリーがフォールズ・カウント・エニウェア戦で激突した。 巨体同士の対決は客席に移行。ラシュリーがパイプ椅子攻撃やステージ上でのジャーマン・スープレックスを繰り出すと、反撃を狙うストローマンのショルダータックルが勢い余ってラシュリーもろともタイタントロンを突き破るハプニングが発生。この衝撃に演出用の火花が飛び散る中で試合はノーコンテストに。倒れ込んだ2人は担架で病院に搬送された。ストローマンを相手にドローに持ち込んだラシュリーは体を張った分、チャンスをつかんだことになりそうだ。 東京公演ではタッグを組まなかったものの、それぞれ王座防衛に成功したロウの最強王者カップル、セス・ロリンズ&ベッキー・リンチが、夫婦タッグのマイク&マリア・ケネリスとミックスタッグ戦で激突した。 マリアが「私の夫の方が強い」と主張して決定した一戦。ロリンズはマイクをターンバックルにたたき付け、ふらついたマイクとマリアを強制的に交代させると、マリアは“ザ・マン”ベッキーを相手に場外に逃げ出してしまう。ベッキーが場外のマリアに詰め寄ると、マリアが突然「私、妊娠しているの」と衝撃告白。マリアへの攻撃を止めたベッキーは夫のマイクをディスアーマーで捕まえてギブアップ勝ちを奪った。 次回PPV『エクストリーム・ルールズ』のバロン・コービン&レイシー・エバンス戦を前に、ロリンズ&ベッキーは余裕の勝利を収めた。敗戦したマリアは「子供の父親があなたなんて信じられない」と不甲斐ない夫を侮辱した。この夫婦ドラマの行方にも注目だ。 東京公演では日本に“凱旋”した“フェノメナール・ワン”AJスタイルズと“ハイフライヤー”リコシェがUS王座戦で激突した。この2人は東京公演直前にノンタイトルで顔を合わせ、AJが勝利。試合後はクリーンに握手を交わしていた。 この日のバックステージではザ・クラブのルーク・ギャローズ&カール・アンダーソンが「リコシェがAJに勝てると言っていた」と告げ口したことでAJとリコシェの遺恨が激化。メインイベントで2人は激突した。 AJがフェノメナール・フォアアームでリコシェを沈めて王座奪取したかに思われたが、これはレフェリーのミスジャッジ。再び試合を再開すると、リコシェが延髄斬り、AJもフェノメナール・フォアアームからブレーンバスターで攻め込んで白熱の攻防を展開するも、最後はリコシェがAJスタイルズを丸め込んでUS王座防衛に成功した。新日本プロレスで同じ時期に活躍していた両者だが、階級が違い対戦は実現していなかった。リコシェにとっては初のAJ超えだ。 今回も同じく試合後、握手を交わす両者だったが、ギャローズ&アンダーソンが「本当のAJはどこへ行った?」と煽るとAJがリコシェを襲撃。ギャローズ&アンダーソンも加わってマジックキラーを炸裂させると、最後はブーイングの中、AJがなんとセカンドロープからスタイルズクラッシュを炸裂させてリコシェをKOした。ザ・クラブの3人はリコシェを見下しながら、バレットクラブ時代から続けてきた“トゥー・スィート”ポーズを掲げて存在をアピールしている。 東京公演ではトリプルHとドリームチームを結成し、ヒールチームを蹴散らしたザ・クラブだったが、アメリカに戻ったと同時に本来の悪の姿を取り戻してしまったようだ。文 / どら増田写真 / 萩原孝弘
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スポーツ 2019年07月03日 18時10分
日ハム・斎藤佑樹「もらって」「イヤ!」巨人にも見捨てられてファイナルカウントダウン
巨人と日本ハムの間で去る6月26日、2対2の複数トレードが成立した。巨人からは吉川光夫投手と宇佐見真吾捕手が、日本ハムからは鍵谷陽平投手と藤岡貴裕投手が、それぞれ相手球団へと移籍。しかし、今回のトレードは、交渉過程で“ハンカチ王子”斎藤佑樹の名も囁かれていた。 「吉川は2016年オフにトレードで巨人に移籍したので、3季ぶりの古巣帰還。復帰登板が早く決まったのは悪いことではありませんが、先発ですからね…。吉川は昨年オフ、原辰徳監督から救援転向を打診され、それに合わせた調整を続けてきました」(スポーツ紙記者) 先発と救援では、調整法も筋肉の作りも異なるという。先発は長いイニングを投げるのでスタミナ、救援は短いイニングだが、連投もしなければならない。先発をマラソンに例えるとしたら、救援は短距離走を何本も走り抜く瞬発力と回復力が求められる。 異なる調整法を続けてきた吉川を先発マウンドに送り出す理由は1つ。予定していたピッチャーがいなくなったからだ。「開幕からローテーションを守ってきた上沢が故障し、吉田輝星も腰の張りを訴え、二軍で再調整することが決まりました。上沢がいなくなり、吉田に無理をさせられないとなると、先発経験のあるピッチャーは、斎藤と中村勝くらいしか残っていません」(球界関係者) 斎藤は5月半ばに一軍登録を抹消されて以来、二軍で中継ぎ登板を続けてきた。栗山英樹監督の選択肢の中には、斎藤の名前もあったはず。また、二軍で頑張っている姿は、巨人の二軍首脳陣も見てきた。 トレードの交渉に臨んだ巨人編成員も「斎藤はどう? 使えそう?」の質問を、二軍首脳陣にぶつけたと思われる。「チャンスを待つ斎藤よりも、見切り発進の吉川の方がいいと見たわけです。『斎藤よりも』の判断は、巨人側にもあったようですね」(同・関係者) “崖っぷち”の言葉が似合う斉藤だが、今回のトレード過程で出た「いらない」の声を発奮材料に変えてほしいものだ。その前にココロが折れてしまわなければいいのだが…。
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