スポーツ
-
スポーツ 2019年07月22日 22時30分
新日本「G1」Bブロック、初出場のジョン・モクスリーが開幕から唯一の3連勝!
新日本プロレス『G1クライマックス29』▽19日 東京・後楽園ホール 観衆1,725人(札止め) 新日本プロレスは19日、真夏の最強戦士決定戦『G1クライマックス29』前半戦のヤマ場である東京・後楽園ホール大会3連戦の“中日”を迎えた。Bブロック公式戦3戦目の5試合がラインナップされた。 初めにマッチメイクされたのは、鷹木信悟とタイチの1勝1敗対決。タイチは今年引退した飯塚高史氏が残していったアイアンフィンガー・フロム・ヘルで内藤哲也を破っている。後から入場した鷹木はゴング前に奇襲攻撃を放った。だが、タイチのラフファイトにジュニアヘビー級の中ではパワーファイターの鷹木が押される場面が目立った。1発目のラスト・オブ・ザ・ドラゴンを返されたのはかなりショックだったのではないだろうか。終盤はお互いに意地と意地のぶつかり合い。タイチは師匠・川田利明を彷彿とさせるキックも見せていたが、最後は鷹木がナックル、ヘッドバッド、ラリアットからのパンピングボンバー、そしてとどめのラスト・オブ・ザ・ドラゴンを決めてタイチから勝利。これは価値ある勝利となったはずだ。 続いて2連勝中のジュース・ロビンソンと、2連敗中のジェフ・コブの外国人対決。握手で始まったこの試合はコンディションがいいジュースが主導権を握るが、コブはその場跳びムーンサルトなど、身体に似合わぬ立体的な重爆殺法でジュースを苦しめていく。最後はジュースのパルプフリクションをジャーマンで切り返すと、ツアー・オブ・ジ・アイランドを決めてコブがG1初勝利。試合後、両者は健闘を称え合った。 3試合目は矢野通とジェイ・ホワイトの元同門対決。CHAOSを裏切ったジェイに対して、矢野はいつもと変わらぬYTR殺法で速効を仕掛けるが、外道がアドバイスしたのか、ジェイもインサイドワークで応戦。しかし、矢野は外道のメリケンサックを奪い、相手の同士討ちを誘う。そして、レフェリーの死角をついてメリケンサックを握りしめた手で、ジェイに急所攻撃から速攻で丸め込み、絵に描いたような勝利。わずか3分4秒で開幕3連敗となったジェイと外道は呆然。会場は大喜びだ。 セミファイナルは、これまで幾度も名勝負を繰り広げてきた後藤洋央紀と内藤哲也が対戦。開幕から2連敗と後がない内藤は、ゴング前から後藤を小馬鹿にするような仕草を見せながら、ヒザ攻めで試合を組み立てていく、後藤もパワーでつぶしにかかるが、最後は昇天をDDTで切り返した内藤がデスティーノを決めて3カウント、連敗を止めた。 メインイベントはNEVER王者の石井智宏とIWGP USヘビー級王者のジョン・モクスリーの全勝王者対決。モクスリーにとってはニュージャパンスタイルへの適応力が試される試合だったが、ゴングと同時に激しい攻防を繰り広げた。さすがは世界のスーパースターである。 モクスリーがハードコア殺法を繰り出すと、石井も真っ向から応戦。コーナーから場外へのスーパーフライでテーブルクラッシュするなど、ど派手な技が見られ、場内からは終始どよめきが止まらなかった。最後は、モクスリーが顔面へのニーからデスライダーを決めて勝利を収めた。 試合後、モクスリーはマイクで「トーキョー!ありがとう!トーキョー!後楽園ホールに来てくれたみんな、ありがとう!きょう同じリングに上がってくれた石井にも感謝したい。お前は本当にすごいやつだ!」と感謝。 「ここで言いたいことがある。数カ月前まで俺の選手キャリアはトイレに流してしまう寸前というくらい最悪の状態だった。でも日本からのオファーがあり、このようにリングの上で闘える。アートを見せられる機会をもらえたことに感謝している。ジョン・モクスリーがG1を優勝してやる!」と優勝宣言した。 この結果、Bブロックはモクスリーが無傷の3連勝で単独首位に。一方、優勝候補のジェイはまさかの3連敗となった。取材・文 / どら増田写真 / 爽健美
-
スポーツ 2019年07月22日 17時30分
「大阪はアツかった!」那須川天心、胴回し回転蹴りでスアキムを返り討ちで決勝進出
RISE『RISE WORLD SERIES 2019 Semi Final Round in OSAKA』▽21日 大阪・エディオンアリーナ大阪・第1競技場 観衆 5,850人(超満員札止め) キックボクシング団体RISEは21日、ワールドシリーズの準決勝をエディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)で開催した。 格闘技界の“神童”那須川天心(TARGET/Cygames)が大阪に初上陸するとあって、試合前にグッズ売場の開場時間を早めることに。難波の街に天心のTシャツやマフラータオルを身にしているファンを多数目にするなど、この日のミナミは“神童”歓迎ムードが出来上がっていた。チケットも約2カ月前に完売し、天心が参戦した6月のRIZIN兵庫・神戸ワールド記念ホール大会も札止めになったことからも関西での“天心待望論”が高まっていることが分かる。 今回はカードも良かった。昨年2月にKNOCK OUT東京・大田区総合体育館大会で「いままでの相手でいちばん強い」という触れ込みで対戦し、判定勝ちを収めたもののKOを逃したスアキム・PKセンチャイムエタイジムとの再戦が、-58kg世界トーナメント準決勝で実現したのだ。天心にとって今年の目標はこのトーナメントで優勝し“世界一”になること。この日は「本気の天心」が見られると大きな期待が寄せられていた。 天心はそんな大阪のファンに応えるかのように、なんとタイガーマスクのような虎柄のコスチュームで入場。これがスクリーンとビジョンに映し出されると大きなどよめきが起こった。先日、天心は矢沢永吉のライブを訪れている。いつもより入場に時間をかけ、入場テーマ曲『止まらない Ha〜Ha』も長く流れた。パンパンに入った会場から途切れぬ大歓声が寄せられる中、試合開始のゴングが鳴った。 「もっとガンガン来ると思った」 スアキムは今年に入り、少し荒っぽい試合を繰り広げ豪快に勝ってきたが、天心は「そこに迷いを感じるし隙がある」と戦前に分析していた。しかし、この日のスアキムは距離を作り見合う闘い方に切り替えていた。「パンチを警戒していると思った」という天心は「いろいろ試そうとしてしまった。重いパンチをもらってしまったり課題は残った」と試合後に反省。しかし3Rになると、「狙っていた」胴回し回転蹴りがスアキムの額を見事に捉えた。スアキムは「骨が見えるほど」のカットを負い、1分13秒ドクターストップでTKO勝ち。決勝進出を決めた。 セコンドのTEAM TEPEN・那須川弘幸会長は「あれ(胴回し回転蹴り)は彼の判断でやったもの。決まったときは『あっ』と思った」とその瞬間を振り返っていた。 「大阪はアツかったですね」 試合後、客席を仕切る柵が10本折れたそうで、関係者は苦笑い。「もっといい那須川天心が見せられたら良かったかなと。9月の決勝は楽しみにしてもらいたい。最近よく(相手を)切ってるんですよね。殺傷能力がついたのかな。パンチでもキックでも切れてる。肘じゃないですから。『侍』ですね(笑)」と天心流の言い回しでマスコミを和ませた。 決勝(9.16千葉・幕張メッセ・イベントホール大会)の相手は、セミファイナルで優勝候補のルンキット・ウォーサンプラパイ(タイ)を破った志朗との日本人対決に。志朗は「天心君はルンキットとやりたかったと思うけど、9月は僕が倒す」と優勝宣言。インタビュールームでは「天心君とやるならボクシングジムに通わないと」と話していた。天心は「志朗君は強い。一発一発が的確。しっかり距離を取ってやらないと厳しい闘いになる」と語り、早くも臨戦態勢だ。 9.16の前には8.18RIZIN愛知県体育館大会があるが、天心が出場するかは流動的。今年の目標である世界トーナメント優勝に向けて、決勝までの時間は準備に充ててもらいたい。取材・文 / どら増田写真提供 / ©︎RISE
-
スポーツ 2019年07月22日 11時30分
DeNA・石田健大が先発に帰ってきた! 自慢の“左腕スターター陣”がセ界を面白くする
思えば昨年の開幕時、石田健大は2年連続の開幕投手を務めると共に、ベイスターズ自慢のスターター陣の中でも特徴的である、今永昇太、濱口遥大、東克樹の“左腕カルテット”の長男としても頼れる存在として期待されていた。しかし、思うように状態が上がらず、同7月には中継ぎに配置転換されるなど、不本意なシーズンを送り、最終的な成績は3勝7敗、防御率4.97で終えた。 今年もケガの為開幕に間に合わず、ファームでも中継ぎとして調整。5月1日に一軍に上がり、中継ぎとして献身的にチームを支え続けた。防御率も1.82と安定し、首脳陣の信頼感を得てから、7月9日のスワローズ戦で中継ぎ登板を終えると、一旦登録を抹消。再び先発としての調整を経て、7月20日に約1年ぶりとなる、まっさらなマウンドへ向かった。 ホームグラウンドを埋めたベイスターズファンから、期待のこもった声援を受け、初回には、2番の大島洋平は150キロのストレートで、3番のアルモンテはチェンジアップで連続三振に切って取ると、3回までパーフェクトピッチングを披露。味方打線が3回に3点をプレゼントしてくれた直後の4回に、先頭の平田良介にホームランを喫してしまうが、落ち着いて後続を断ち切り、相手にペースを握らせない。5回にもピンチを迎えたが、無失点で切り抜け、5回78球、2被安打、8奪三振、1与四球と、久しぶりの先発の役割を果たし、降板した。 チームは5人のリリーフ陣をつぎ込み、4-3で見事勝利を上げ、石田には昨年4月13日、この日と同じ横浜スタジアムでのドラゴンズ戦で、7回2自責点での勝ち星をあげて以来の、嬉しい勝利となった。ヒーローインタビューでも「最高にうれしいです!ファンの皆様の声援が力となり、勝つことができました!」とし、勝利の際の決め台詞「アイラブ横浜!」と声を挙げると、スタンドからも大きな声援が飛んでいた。 中継ぎという役割でしっかり結果を出し、自分の手で再び掴んだ先発の座。与えられたポジションではないところに価値がある。中継ぎでお立ち台に立った際も「いい経験をさせてもらっている」と答えたこともあり、その言葉通り、リリーフの過酷さを体験したことも、石田を一回り大きくしてくれたことと思いたい。 これで今季完全復活した今永昇太と、17日に久々に地元横浜スタジアムで勝利した濱口遥大に加え、石田も先発ローテーションに入り込んだ。昨年の新人王・東克樹も21日にファームで先発し、まずまずのピッチングを見せた。昨年のベイスターズの構想の目玉、“先発左腕カルテット”が、夏場の厳しい時期に形成される時、ジャイアンツ独走のセ・リーグに待ったをかける存在になる可能性は大いにある。取材・文・写真 / 萩原孝弘
-
-
スポーツ 2019年07月21日 11時30分
復帰翌日に即抹消 中日・松坂大輔の今後はチームの“忖度”次第?
“お騒がせ”の与田ドラゴンズが8連勝で2位タイに浮上した(7月18日)。ファンによる応援歌の「オマエ」を巡る騒動や、そのゴタゴタでチケットの売り上げも懸念されたが、上昇ムードが一蹴してくれたようである。首位巨人とのゲーム差は「10」。借金2、勝率5割を割っての2位はカッコ良くないが、この好調さは、松坂大輔(38)の今後にも大きな影響を与えそうだ。 「復活登板した翌日(17日)、一軍登録を抹消されています。再登録は27日以降、首脳陣の話を聞いていると、もうちょっと後の一軍復帰となりそうですが」(スポーツ紙記者) 松坂は16日に先発登板した。5回を投げ、被安打4、失点2。松坂自身に勝敗は付かなかったが、チームはその後、サヨナラ勝ちを収めている。 この連勝中、中日のリリーバーは“興味深い結果”も残している。松坂が先発した16日を含め、8連勝の中でリリーバーたちは「8試合で失点1」。8試合で1点しか取られていないのだから、先発投手も強い信頼感を寄せているはずだ。与田監督も、試合半ばの5、6回で先発投手を交代させ、継投策に入ることができる。 「松坂の先発復帰に踏み切ったのも、リリーフ陣の好調があったからです。今は打線も好調なので、少々の失点でも追い付けると判断したようです」(前出・同) 松坂の復帰登板と登録抹消に関する話を聞いていると、「チームが好調だから、投げさせてやろう」といったような発想もあったようだ。 在阪球団に詳しいプロ野球解説者がこう続ける。 「今の松坂には先発ローテーションに入って、投げ抜く力はありません。1回先発させたら、10日以上間を空けないと投げられません。その間、投げられないピッチャーを一軍登録しておくよりも、リリーフタイプの投手を代わりに登録しておいたほうがチームのためにもなる」 もっとも、多彩な変化球で打ち損じを誘うピッチングはベテランらしい、味のあるものだった。また、松坂のピッチングをネット裏で見ていた他球団のスコアラーもこんなことを話していた。「13打数ヒットなし」と。どういうことかというと、松坂はピンチになると、強くなるのだという。 「満塁になって迎えたバッターとの対戦成績が、『13打数ノーヒット』なんですよ。昨季、中日入りしてから、ずっと続いています。16日も3回表に二死満塁のピンチを招きましたが、見逃し三振を奪いました。ピンチになってからの勝負強さは認めざるを得ない」 年齢的に見ても、「中6日」で回っていく先発ローテーション入りは無理かもしれない。使い方を間違えなければ、あるいは、リリーバーの状態など周囲が配慮してやれば、まだ投げられるというわけだ。 周囲にこれだけ気を遣わせているのだから、松坂本人も気が付いているだろう。 チームのために投げてくれる松坂が見たい。取材陣の質問内容が「復活」「現役続行」に偏重したからだろうか。松坂は「もう少し(現役を)やりたい」と試合後にコメントしていた。登板間隔を空ければ、先発の責任イニングを投げられることは分かった。あとは、「チームのために」「ファンのために」の言葉が出るのを待つだけだ。(スポーツライター・飯山満)
-
スポーツ 2019年07月20日 11時30分
劇的満弾から約4か月 日本ハム・中田翔に求められる「らしい」からの脱却
「なめてんのかな」 3月29日、開幕戦延長10回の裏、目の前で二人の打者が申告敬遠により歩かされ、満塁で迎えた最終打席、グランドスラムをぶっ放し、痛快なまでに開幕戦に決着をつけた。 試合後、お立ち台の上で日ハム・中田翔の口から発せられたこの言葉を聞いてから、約4か月が経とうとしている。 オールスター明け、首位ソフトバンクとの3連戦の合計は僅に1安打。中断前のロッテとのゲームでは2本塁打を放ち、後半戦への期待を膨らませていたものの、未だに快音は鳴らされていない。あの開幕戦での雄姿から今シーズンの飛躍を思わせながらも、7月も中旬を過ぎようとする現在、「らしい」成績に落ち着いている気がする。 個人成績を見ると、ここまで打点がリーグ6位の60打点と、チームの主軸としてはまずまずの数字を叩き出している。但し、本塁打19本はどちらかと言えば物足りず、また、得点圏打率が1割台(.198)、さらに、左右の投手に対する成績も、左投手に対しての打率がこちらも1割台(.190)と(何れも7月18日現在)、「右のスラッガー」としては、いささか首を傾げたくなる内容だ。 それでもチームは、後半戦でいきなり首位を相手に3タテ。投打が噛み合い、接戦を物にするなど巻き返しへ向けて、これ以上ない内容でソフトバンクを敵地で叩いた。常々、「チームが勝てばいい」と口にする中田の言葉通り、連勝は何よりもチームに勢いをもたらす。 さらに、逆転優勝への重要なピースとして必要なのが、中田のこれまで以上の活躍だ。劇的な結末となった開幕戦や、中田の2本のアーチで連勝を4まで伸ばした前半戦7月ロッテ戦では、「(味方が)繋いでくれたから良いところで打てた」と語ったように、中田本来の持ち味といえばチャンスでの豪快の一発だ。 3月からこれまでの間、尻上がりに中田の打率は上向いてきている。2年ぶりに打点が3ケタに乗った昨年も、7・8月は何れも3割越えと打棒を振るったことも、今後への期待を一層、膨らませる。首位奪還に向け、波に乗ったファイターズをさらに加速させるため、チームの顔である「4番」の存在が何よりも重要となってくるのは言うまでもないだろう。(佐藤文孝)
-
-
スポーツ 2019年07月19日 22時30分
新日本「G1」Aブロック、オカダとKENTAが3連勝!「諦めない」棚橋、飯伏が初勝利!
新日本プロレス『G1クライマックス29』▽18日 東京・後楽園ホール 観衆 1,726人(札止め) 新日本プロレス真夏の最強戦士決定戦『G1クライマックス29』は、米ダラス・アメリカン・エアラインズ・センターでの開幕戦、東京・大田区総合体育館での国内開幕2連戦、北海道・北海きたえーる大会を経て18日、“聖地”東京・後楽園ホール3連戦の初日を迎えた。会場は“G1価格”として、普段の後楽園大会よりも高めの価格設定だったにもかかわらず、1,726人のファンが集まり、公式戦にアツイ視線を送っていた。 Aブロックの3戦目が組まれた今大会では、開幕から連敗中の棚橋弘至、飯伏幸太、ザック・セイバーJr.に注目が集まった。初戦はKENTAとランス・アーチャーの全勝対決。KENTAはアーチャーとの身長差に苦しみながらも得意のキックで攻守を逆転していくが、今シリーズのアーチャーは絶好調。たびたびパワーに押される厳しい戦いとなったが、アーチャーが必殺のチョークスラムを狙うと「待ってました」とばかりに三角締めで切り返し、GAME OVERでギブアップ勝ち。KENTAにとっては、ヘビー級戦線で闘っていくであろうG1以降にもつながる勝利となったのではないだろうか。 続いてラインナップされたのが、EVIL対SANADAのパートナー対決。IWGPタッグ戦線で何度も組んでおり、お互いに知り尽くしているだけに、高度な技を繰り出した。EVILが掟破りのパラダイスロックを繰り出せば、SANADAも掟破りのEVILを決めてみせた。どんな結末になるのかとファンが固唾を飲む中、一進一退の攻防を繰り広げた2人。最後はパワーで上回ったEVILがラリアットからEVILを決めて3カウント。試合後、両者はグータッチでノーサイド。また見てみたい対決である。 3試合目では、開幕から連勝中のIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカと、1勝1敗のバッドラック・ファレが対戦。オカダは今年の2.11大阪・エディオンアリーナ大阪大会でファレとのシングルを制しているが、大型な選手なだけに、どちらかと言えば“苦手”なタイプ。連敗を避けたいファレは、オカダの入場時に奇襲攻撃。その後もセコンドの邪道や、チェーズ・オーエンズが試合に介入し、場内はブーイングの嵐。しかし、最後は前方回転エビ固めを狙ったファレをそのままエビ固めで押し潰してオカダが3カウントを奪った。試合後、ファレは結果に納得が行かずオカダを襲ったが、美しいドロップキックで返り討ち。オカダが横綱相撲を見せた試合だった。 セミファイナルは棚橋とザックの全敗対決。棚橋にとってザックは自他ともに認める「苦手」なタイプ。しかし、今年の対戦成績は1勝1敗のイーブン。棚橋は4月に行われたアメリカのニューヨーク、マディソン・スクエア・ガーデン大会で敗れている。ザックもブリティッシュヘビー級王者として、これ以上の負けは許されない。 試合は棚橋がザックの土俵であるグラウンドで仕掛けて、試合の主導権を握っていく。終盤、棚橋のハイフライフローをザックが三角締めで捕獲。しかし、棚橋はジャックナイフ式エビ固めで切り返し3カウント。3戦目で棚橋の夏が始まった。ここから連勝していけば連覇も不可能ではない。 メインイベントでは飯伏と、IWGPジュニアヘビー級王者ウィル・オスプレイの好カードが組まれた。2人は今年の1.4東京ドーム大会でオスプレイが勝利を収めNEVER王座を獲得したのだが、試合後、飯伏は担架で運ばれて欠場に追い込まれている。初戦のSANADA戦に勝利を収めたが、首を負傷し7.15きたえーる大会のアンダーカードを欠場したオスプレイはこの日が復帰戦となった。 1.4ドーム大会と同じく、序盤からまばたきが許されないようなスピーディな攻防を繰り広げると、飯伏はパワーとカミソリのような打撃でオスプレイを圧倒。最後はカミゴェが決まり、うれしい公式戦初勝利を飾った。 「絶対に負けない、逃げない、諦めない。絶対にみんなを裏切りません」 7.14大田区大会の試合後と同じく「諦めない」という言葉を使って大会を締めた飯伏だが、棚橋と同じくまずは連勝することが逆転優勝への道となる。大物ぞろいのAブロックは、オカダとKENTAが無傷の3連勝スタート。2勝はEVILとアーチャーで、ザックはまさかの3連敗だ。Aブロックの4戦目は20日の後楽園大会。後半戦に向けて、後楽園3連戦は大きな鍵となる。取材・文・写真 / どら増田
-
スポーツ 2019年07月19日 12時00分
広島 2度のV確率0%裏にある菊池涼介、田中広輔「FA問題」
丸佳浩に続くFA流出選手は誰だ――。 7月7日、5年ぶりの8連敗を喫し、最大14あった貯金もすべて吐き出して借金2、Bクラスに転落。こんなチーム状態だからこそ生え抜き選手の「覚悟」がほしい。ハッキリさせないと、緒方カープは本当にお先真っ暗になってしまう。 14の貯金をゼロにしてしまったのは、球団史上初。また、過去のデータから、「開幕4カード連続負け越し」は優勝の可能性ゼロと言われた。そこから破竹の快進撃で首位に浮上したものの、交流戦で苦戦。「交流戦最下位チーム」がリーグ優勝したことは一度もない。 「巨人からFAの人的補償で獲った長野久義は二軍落ち。夏場に強いと言われた選手ですが、全然状態が上がらず、緒方孝市監督(50)に『待つ余裕』がなかったため、二軍再調整となりました」(スポーツ紙記者) こんな危機的状況だからだろう。「広島に残る」「オレが再建させてみせる」といったベテランの覚悟、心意気が求められているのだ。 今年5月、菊池涼介(29)が国内FA権を取得した。さらに同月、正捕手の會沢翼(31)もFA権を取得。順調に行けば、野村祐輔(30)、今村猛(28)の両投手も今シーズン中に取得する見込みで、来年は田中広輔(30)も国内FA権を取得する。 「菊池は、ポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦の意向を口にしています。あるいは来年に迫る東京五輪を終えてから、海外FA権を行使しないで、ポスティングで挑戦するとの情報も。ポスティングなら、幾ばくかのお金が球団に残るので」(同) 緒方監督、球団、そしてファンが求めているのは、ポスティングシステムによる落札金ではない。「名手・菊池」。菊池には残ってほしいし、「菊池の思いも応援したい」とも考えている。 「かつて、黒田博樹がメジャーに挑戦すると決めた際、『ファンのために』との思いで移籍を1年先送りにしました。ドジャースの前田健太も2015年に15勝するまで移籍を封印しました。当時と状況が異なるのは、今の広島が優勝を狙えるチームに成長していることですが…」(ベテラン記者) 野村、會沢にしても、そうだ。下降線を辿る今オフの退団は球団にとって大打撃であり、V逸、チーム崩壊は必至だ。 そこで「残留」を口にする選手が現れるだろうか。緒方監督が無口になるのは、連敗のせいだけではなさそうだ。
-
スポーツ 2019年07月19日 11時00分
ソフトバンク、日本ハムに3連敗で“3年前の悲劇”を危惧する声 この3週間が正念場か
最も避けたかった結果になってしまったことは間違いない。 2位日本ハムとの3連戦(15〜17日)で、痛恨の3連敗を喫したソフトバンク。依然としてパ・リーグの首位に立つものの、ゲーム差が「4」まで縮まったことでその座も安泰とは言えなくなってきた。 この3連戦を振り返ると、放った安打は合計11本(4本・5本・2本)とわずかで、これに比例するように得点も3点(1点・2点・0点)にとどまっている。深刻な“貧打”に陥ったことが、3連敗を招いた最大の要因であることはほぼ疑いようがないだろう。 首位攻防戦での完敗を目の当たりにしたファンからは、「捨て試合かと思うくらいの無抵抗ぶりだった」、「このまま打てないなら首位陥落も時間の問題」といった失意のコメントが多数。また、最大11.5ゲーム差を日本ハムにまくられ優勝を逃した2016年を引き合いに出し、「当時と状況が似てきている」と危惧する声も挙がり始めている。 今年のチームを2016年と比較すると、打線では「主砲の不在」、投手陣では「リリーフ陣のほころび」といった共通の課題が見受けられる。3年前の“二の舞”とならないためには、手遅れとなる前に投打両方に対策を講じる必要があるだろう。 本来主砲を担うべき柳田悠岐は、開幕早々の負傷が長引き現在に至るまで離脱中。その穴をここまで最小限に抑え続けていたのはグラシアル(打率.329・20本塁打・48打点)だが、その頼みの助っ人も17日の試合を最後に、国際大会に出場するため戦線を離脱することが決定している。 各メディアの報道では、グラシアルの離脱期間は18日から来月7日までで、最短での戦線復帰は8月10日の日本ハム戦以降になるとのこと。期間中には18試合が予定されているが、ここでの成績がシーズンの行方を左右するのは濃厚だ。 正念場となるこの離脱期間をうまく乗り切るためには、現在一軍に身を置く野手陣の奮起はもちろん、代役となれる選手の登場も求められる。報道ではグラシアルに代わって長谷川勇也(.355・3本・16打点/二軍)が一軍に昇格すると伝えられているが、外国人枠が1つ空くことを考えると、秘策として先月末に支配下登録を結んだコラス(.301・9本・37打点/二軍)を起用するのも面白いかもしれない。 サファテ、森唯斗、岩嵜翔を欠くリリーフ陣は、信頼度の高いモイネロ(37試合・防御率1.51)がグラシアルと同じ理由で一時離脱。ルーキーながら抑えを務める甲斐野央も疲弊ぎみなことから、こちらも早急なテコ入れが求められている。 現在の陣容をみると、高橋純平(18試合・防御率1.57)や田浦文丸(3試合・防御率0.00)ら、チームの助けとなれそうな選手もいるにはいる。まずはこうした面々の起用を増やしつつ、同時並行でトレードを模索するのも一手ではないだろうか。 2017年以来となるリーグ優勝を目標に掲げるソフトバンク。それが実現するかどうかは、喫緊の課題が付きまとうこの3週間をいかに乗り切るかにかかっているだろう。文 / 柴田雅人
-
スポーツ 2019年07月18日 21時30分
石川佳純の海外遠征に帯同する可愛いパートナーは…
4月末まで行われた世界卓球選手権(ハンガリー)で石川佳純(26)は3回戦の試合中、石川の放ったショットが微妙なところに落ち、いったん「イン」の判定が下されたが、石川は「相手の得点です」と審判に申し出た。このクリーンな態度に会場が拍手を送ったが、中国メディアの東方網、人民日報までが絶賛したのには驚いた。石川は好印象を世界中に与えたのだ。 中国が日本選手を徹底的に研究しているのは有名な話だが、今季の石川は完全に手の内を読まれてしまっているようだ。中国選手に連敗を重ねている卓球の石川佳純(26)が、ついに“最後のカード”を切った。 「本人も異常にナーバスになっています。スマッシュをかけるタイミング、ボールの飛ぶ位置を読まれ、すべて打ち返されて惨敗する試合もありましたからね」(スポーツ紙記者) そんな石川が現状打破のため、ワールドツアーの韓国オープン、オーストラリアオープンと続く海外遠征に、今まで帯同させていなかった“パートナー”を連れて行くという。 「実妹の梨良ですよ。妹はまだ大学生ですが、石川と同じ全農所属でTリーグにも参戦しています。妹の成績は、お姉さんが突出しているので比べたらかわいそうですが、国内では石川の試合前の練習パートナーを務めるなど、姉妹仲もいいようです」(同) これまでの石川の海外遠征には、母親が同行することが多かった。身の回りの世話や、外食ができない場合に手料理を作るなどして、娘を支えてきた。 石川の活躍は母親のサポートなしでは語れないわけだが、今回は妹・梨良を頼るというのだ。「妹を連れて行くのは、練習パートナーとしての役割よりも、試合会場に入ってから技術的な会話がしたいからだと思います。これまでの石川は、すべて自分1人で考え、攻撃を組み立てて試合に臨んでいました。妹が相談相手になれば、言いたいこともすべて言えますからね」(テレビ局のスポーツ担当) 起死回生を願いたいところだが、それでも結果が出なかった場合、石川はいよいよ崖っぷちに立たされそうだ。「石川は『Tリーグで姉妹一緒に行動していたとき、成績もよかった』と、周囲に話しています。技術的な相談相手というだけでなく、気分転換を重視したパートナー交代だったとしたら、もう石川は、この時点で打つ手がないと言っているのも同然です」(同) 石川のメンタルの部分を妹の存在が支えてくれることを切に願う。
-
-
スポーツ 2019年07月18日 18時00分
貴景勝 史上最短2場所大関陥落の裏で親方との壮絶休場バトル
本人にとっては師匠が“毒親”に見えているかもしれない。 先場所、右ひざの靭帯を痛めて途中休場し、かど番に追い込まれていた貴景勝(22)が名古屋場所を休場することになり、史上最短、大関在位2場所での陥落が決まったのだ。 強気の貴景勝は、初日の4日前まで「みんなが思っているほど、(ひざの状態は)悪くない。確実に出る」と言い張っていた。 しかし、師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)は、「稽古が十分できていないし、何とも言えない」と、慎重な姿勢を崩さなかった。 「靭帯の負傷はなかなか完治しないので『骨折よりもやっかい』と言われている。先場所も再出場し、わずか1日土俵に上がっただけで再休場に追い込まれた貴景勝の右ひざは完治にはほど遠い状態です」(担当記者) 事実、場所前も幕下以下の若い力士をつかまえて稽古したのはわずか2日だけ。番数にして12番だった。 7月4日、朝稽古後の話し合いは揉めに揉めた。「出場させてください」「若い力士とちょっとやっただけでは、相撲勘は戻らない」 出場を懇願する貴景勝と、休場を勧める師匠の意見が真っ向からぶつかり、延々4時間も結論が出なかったのである。「史上最短の大関陥落という汚点を残したくない貴景勝の気持ちも理解できますが、師匠からすれば、先場所も貴景勝の熱意に負けて再出場を許して失敗しているだけに、今回は折れるわけにはいかなかったのでしょう」(前出・担当記者) 結局、同日夕方に行われた2度目の話し合いでようやく貴景勝が折れたのだ。「大相撲界では、師匠は絶対的な存在。普通は『休め』と言えば、それで済む。おそらく前師匠の元貴乃花親方の言葉だったら、貴景勝もすぐに従っていたでしょう」(同) 千賀ノ浦親方は、元貴乃花親方から預かった貴景勝に“遠慮”があるとされているが、今回ばかりは突っ張った。角界の金の卵を、ここで潰すわけにはいかないという親心。何年か後に、貴景勝は、この親の決断を感謝することになるだろう。
-
スポーツ
一転! USC・藤谷が千葉ロッテ入りに傾倒
2010年12月22日 12時00分
-
スポーツ
宮城野親方の処分に「ナゼいまごろ?」の声
2010年12月22日 10時00分
-
スポーツ
マエケンの年俸1億円突破で、改めて思い知らされる追う佑ちゃんの厳しい立場
2010年12月21日 17時30分
-
スポーツ
15年に渡る石川雄規と池田大輔のバチバチな闘いが再び… 40代の青春プレイバック!
2010年12月21日 14時30分
-
スポーツ
日本球界のスターに群がるマネジメント会社
2010年12月20日 16時00分
-
スポーツ
早くも緑のゴジラ効果発揮の松井に世界の王がエール
2010年12月18日 17時30分
-
スポーツ
プロレス観戦中のケガは自己責任か? 全日本プロレス・武藤敬司らが女性から提訴され、予期せぬ場外乱闘へ発展!
2010年12月18日 17時00分
-
スポーツ
巨人に「菅野指名」を表明させた深い絆とは…
2010年12月18日 14時30分
-
スポーツ
かつての隆盛はいずこへ… 正念場迎えたK-1
2010年12月18日 12時30分
-
スポーツ
新日本プロレス1・4東京ドーム大会に黄信号点灯! 平凡なカード編成にファンから不満の声も…
2010年12月17日 12時30分
-
スポーツ
住居侵入・窃盗未遂容疑の未成年力士におとがめなし裁定! 相撲協会が下した大甘処分の背景とは?
2010年12月17日 08時30分
-
スポーツ
意味深つぶやきでダルビッシュのメジャー行き騒動再燃
2010年12月16日 18時30分
-
スポーツ
地下プロレス2010年最後の格闘晩餐会『EXIT-57』@ZEST Setagaya、迫る!
2010年12月16日 16時30分
-
スポーツ
巨人来年のドラフト1位・菅野(東海大)スピード決定宣言の裏に斎藤狂騒曲
2010年12月16日 13時00分
-
スポーツ
岡田監督を嫉妬させる(?)星野楽天の大型補強
2010年12月16日 08時30分
-
スポーツ
“お騒がせ男”ザ・グレート・サスケが覆面製作費未払いで提訴されるも、プロレス界には同情の声も…
2010年12月15日 17時30分
-
スポーツ
“高田馬場の地下プロレス”に矢野啓太あり! 地下史に残る死闘の末、富豪2夢路も撃破した!
2010年12月15日 17時00分
-
スポーツ
松井アスレチックス入り効果のイチロー超え
2010年12月15日 15時30分
-
スポーツ
T-1二見社長、サバイバル飛田への大反論&挑発開始! 「飛田よ、埼玉プロレスのチケットをT-1に置いてみろ!」
2010年12月14日 12時30分