スポーツ
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スポーツ 2019年07月18日 17時30分
日本一のスコアラーでもトドメをさせない広島のしぶとさ
それでも、緒方カープはしぶといと見るべきではないだろうか。セ・リーグは原巨人の独走態勢となりつつある。だが、巨人の球団ごとの対戦成績を見てみると、広島にだけは負け越している。巨人が83試合を消化した時点での対広島戦の成績は、4勝6敗1分け。もっとも、広島からみれば、首位巨人とのゲーム差は「12」。4連覇は非常に厳しくなってきた。 「18−19年オフ、巨人はとにかく優勝することだけを考え、ポジションの重複も覚悟で戦力補強を続けていました。それと同時に取り組んできたのが、『対広島戦の対戦成績をどう改善させるか』でした」(球界関係者) 広島から見た対巨人戦の過去5年間の成績は以下の通り。2018年 17勝7敗1分け 17年 18勝7敗 16年 13勝12敗 15年 15勝10敗 14年 10勝13敗1分け 巨人から見れば、対広島の勝ち越しはリーグ優勝を果たした14年までさかのぼる。「広島戦での負け越しと同時に優勝できなくなった」とも取れるので、原監督を始め、チーム関係者が戦力補強に躍起になったのも当然だろう。 「12球団が『日本一』と認めるスコアラーを、“広島担当”に配置換えし、今季に臨みました。その配置換えを決めたのは原監督です」(前出・同) 日本一のスコアラーとは、15年のプレミア12、第4回WBCで侍ジャパンを支えた志田宗大氏だ。青山学院大学からヤクルトスワローズ(当時)に入団した元プロ選手だ。プロ野球選手としては9年、通算320試合にしか出ていないが、現役引退後もヤクルトに残り、スコアラーの道に進んだ。 「青学大の先輩である小久保裕紀代表監督(当時)が志田氏に侍ジャパンのスコアラーを要請しました」(ベテラン記者) 外国の代表チームのデータをまとめるのは並大抵ではない。だが、データ収集の的確さ、そのデータをもとに解析する攻略法に、侍ジャパンのメンバーは圧倒されたという。 おそらく、先輩・小久保は志田氏にデータ解析に関する高いスペックがあることを知っていたのだろう。 「まとめ上げたデータをもとに攻略法まで提示してくれるスコアラーです。相手バッターの苦手、対戦投手のクセ、キャッチャーの配球の傾向まで分析してくれるんですが、その指示する言葉がシンプルで分かりやすい」(前出・関係者) 17−18年オフ、巨人にスコアラーとして招かれた。岡本和真の覚醒は「志田スコアラーのおかげ」なる言葉も聞かれた。原監督はその志田スコアラーを“広島専属”とし、攻略に努めている。 「広島バッテリーの配球を的中させたこともあります。一方で、今季、岡本がやや成績を落としているのは、志田スコアラーがベンチから外れたからだとも指摘されています」(前出・ベテラン記者) 巨人は頼もしい味方を得たようである。しかし、同時に言えるのは、それでも広島はまだ巨人に勝ち越していること。各球団はデータ分析のため、メジャーリーグに倣って映像解析機やアナリストを加えているが、広島はさほど熱心ではない。本当に必要なら導入するという発想だ。 マツダスタジアムでの両チームの対戦成績は、巨人の2勝3敗1分け。地方球場では1勝1敗。東京ドームでも1勝2敗と負け越している。7月19日、マツダスタジアムで広島対巨人3連戦が始まる。ここで志田スコアラーの分析が冴え渡って「巨人の3連勝」となれば、広島は本当にジ・エンドだ。ただ、連敗するようなことになったら、「データでは計り知れないしぶとさが、広島にはある」と警戒するのではないだろうか。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2019年07月18日 11時30分
DeNA濱口、7月チーム初のQSで自身のハマスタ連敗止めた! 2位固めでジャイアンツ追撃へ
ベイスターズは本拠地横浜スタジアムで迎えた、オールスター明けのカープ戦を2勝1敗で勝ち越し、2位キープに成功した。 初戦は先発の井納翔一の乱調で落としてしまったが、2戦目は球団のルーキー記録6連勝のかかる上茶谷大河が先発し、決して調子は良くなかったものの、5回を3失点(自責は2)でまとめると、打線が奮起。ネフタリ・ソトと宮崎敏郎の2ランや、ホセ・ロペスのタイムリーなどで勝利(勝利投手は三嶋一輝)。勝ち越しをかけた第3戦に臨んだ。 先発の濱口遥大は初回から不安定で、いきなり押し出しフォアボールで先取点を許してしまう。スタンドには、昨年7月1日、この日と同じカープ戦で濱口が、プロ野球ワースト・タイ記録となる“4者連続押し出しフォアボール”を与えた悪夢を心配するファンが見られたが、そこから立ち直り、6回1/3を初回の1失点のみ、3被安打、6奪三振、5与四球と、いかにも“濱ちゃんらしい”ピッチングで今季4勝目を挙げた。 実は濱口、本拠地の横浜スタジアムで7連敗中。神奈川大学在籍時も度々好投し、ルーキーイヤーも8戦無敗・5連勝だったが、昨年から突然不調となってしまった。本人も気にかけていたらしく、ヒーローインタビューでも「ここに立つのは2017年以来。すごく嬉しいです」と笑顔で答えた。さらに、7月のベイスターズ先発で初めてとなるクオリティスタートを記録。チームにとっても本人にとっても大きな1勝となった。 また、この日に17セーブ目を挙げた、抑えの切り札・山崎康晃は、史上最年少、5年目の達成では最速タイとなる150セーブをマーク。お立ち台でも「仲間に感謝します」と口にする好感度抜群の”小さな大魔神”。昨年4月10日には日本人最速の100セーブを挙げた右腕に、これまで14人しか達成していない新たな勲章が加わった。 6月は好調で、じわじわと借金を返済し、順位を上げてきたベイスターズ。しかし、オールスター前のジャイアンツ、スワローズ戦で連続負け越し、後半戦の最初の試合をも落としたことで若干嫌な感じもあっただけに、この連勝は大きい。現在2位とはいえ、5位まで2.5ゲーム差の大混戦の様相を見せているセ・リーグ。次戦のドラゴンズ戦もしっかり戦い、独走態勢のジャイアンツに待ったをかけたい。写真・取材・文 / 萩原孝弘
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スポーツ 2019年07月18日 11時00分
オリックスK-鈴木、3回持たずに降板! 逆転負けでチームの借金は「7」に…
オリックス 3-7 東北楽天(18回戦)※オリックスの9勝8敗1分け▽17日 京セラドーム大阪 観衆 22,831人 カード勝ち越しを狙うオリックスの先発は、1勝5敗と5月18日のプロ初勝利以来、勝ち星に恵まれない2年目の右腕、K-鈴木。「調子自体は悪くなかった」という鈴木だが、初回から球は荒れており、2回には楽天ブラッシュに22号ソロホームランをレフトスタンドに運ばれると、3回2死から、浅村栄斗にタイムリーを打たれ、続くブラッシュに四球を与えたところで、西村徳文監督は鈴木の降板を告げた。2回2/3と3回持たなかった鈴木は「ボール先行の苦しいピッチングになってしまい、自分のペースで投げることが出来ませんでした。点を取った直後の失点もそうですし、要所を粘ることができず、悔しいです」と降板後、自身のピッチングを振り返った。 「Kも良くなかった。コントロールが…。1ストライクというカウントがカウントなだけに考えなきゃいけない。比嘉も良くなかったし、(山崎)福也も四球からでしょ。最初に3点取っただけに、こういうゲームにしてはいけない」 試合後、西村監督は3点差を守れなかった試合に悔しさを隠せなかった。前日わずか1安打だった打線は、初回から爆発。福田周平のツーベース、中川圭太、吉田正尚、そしてこの日から一軍に上がった杉本裕太郎のクリーンナップがいずれも打点に繋がる3連打で、3点を先制。先発の鈴木にとっては大きな援護点になるはずだった。しかし、鈴木の後を受けた山崎福也も比嘉幹貴も2点ずつ失点し、逆転されてしまう。 「4回のところは追いつかなきゃいけないですよ」 西村監督は、1点差の4回の1死3塁の場面で得点に繋がらなかった点を打線の課題に挙げた。楽天の投手陣からランナーを出せなかったのは2回と9回だけ。1回は面白いように繋がった打線が、2回以降全く繋がらず、楽天先発の辛島航を乗せてしまったのは痛かったが、9回にはこの日、一軍に戻ってきた本来の“守護神”増井浩俊が登板。3安打1失点の内容だったが、「きょうは点を取られたけど、今後も同じようなパターンで使って、状態を上げてからまた勝ちパターンに入って欲しい」と指揮官は、少し時間をかけて“守護神”の復活を待つ考えを明らかにしている。 後半戦は負け越しスタートとなってしまったが、ポジティブな要素がないわけではない。19日から舞台を所沢に移し、巻き返しを図りながら「7」に膨らんだ借金を減らしていくしかない。取材・文 / どら増田写真 / 垪和さえ
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スポーツ 2019年07月18日 06時30分
注意すべきは油断と“天敵”?首位独走巨人、シーズン後半戦の落とし穴
借金を背負う他5球団を尻目に、憎たらしいほどの勝ちっぷりだ。 セ・リーグ首位・巨人の勢いが止まらない。交流戦明けからここまで(先月29日〜今月16日)に残した成績は驚異の「12勝1敗」。現在の2位・DeNAとは7月16日時点で10.5ゲーム差もの大差をつけており、17日ヤクルト戦に勝利すれば他球団の結果次第で優勝マジックも点灯する独走ぶりだ。 過去には2008年阪神(最大13ゲーム差)、2016年ソフトバンク(最大11.5ゲーム差)のように大失速して優勝を逃した例もあるが、現状ではここから急浮上しそうなチームは見当たらない。そのため、残るペナントレースでは油断や慢心しか敵がいないといっても差し支えないようにも思われるだろう。 ただ、ペナントレースのその先までを見据えるならば、つぶさなければならない敵がもう一つ存在する。それはここまで11試合を戦い、「4勝6敗1分」と2つの負け越しを喫している広島だ。 現在リーグ3連覇中の広島に対し、巨人は昨年まで4年連続でシーズン負け越し。2017年(7勝18敗)と2018年(7勝17敗)に関しては、どちらの年も2ケタの借金を背負わされた。 また、昨年はクライマックスシリーズ(CS)でも広島と対戦したが、結果は「0勝4敗」(アドバンテージの1勝を含む)と1試合も勝利できずに敗退。この数年の間に、巨人に植え付けられた苦手意識はかなり深刻なレベルまで達していることは明白だろう。 現在の広島は交流戦明けから「1勝12敗1分」と巨人とは対照的に絶不調で、リーグ順位もBクラスの5位。ただ、3位の中日とはわずか0.5ゲーム差のため、まだまだ予断を許さない状況となっている。 ここから広島にAクラスまで盛り返されると、後のCSで“トラウマ”を呼び戻されるリスクもある。それを避けるためには、相手が弱っているこのタイミングでたたけるだけたたき、その裏で中日(今季10勝4敗)や阪神(同9勝4敗)といった“お得意様”にAクラス入りしてもらう方が都合はいいだろう。 その因縁の”天敵”とは、19日から敵地での3連戦が予定されている。“鯉アレルギー”の払しょくも兼ねて、今後への布石となるような3連戦にすることは至上命題ともいえそうだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2019年07月17日 22時30分
カブキ・ウォリアーズ勝利も、タイトル奪取ならず! 中邑真輔に新たなる挑戦者
世界最大のプロレス団体WWEは日本時間17日、マサチューセッツ州ウースターのDCUセンターで、主力ブランドのスマックダウンを開催した。 先月開催されたWWE日本公演で、チャンピオンチームのジ・アイコニックスに連勝し王座挑戦権を獲得した日本人女子スーパースタータッグ、カブキ・ウォリアーズが女子タッグ王座を懸け、アイコニックスと対戦した。 試合はペイトン・ロイスの平手打ちを食らったカイリ・セインがお返しとばかりにチョップからハリケーン・ラナを放つと、アスカとカイリはダブル・ニーやランニング・ネック・ブリーカーなど見事な連携攻撃で、日本公演と同様に王者を圧倒。立て続けに追撃を狙うアスカが強烈な回し蹴りを放つと、ビリー・ケイは吹き飛んで場外に倒れ込んだ。レフェリーが場外カウントを数える中、カウント7でかろうじてエプロンに上がるビリーだったが、ペイトンが故意にリングインを止めるとカウント10となり、カブキ・ウォリアーズがリングアウト勝ちを奪った。 WWEやアメリカマットでは昔から、反則やリングアウトによって決着しても王座は移動しない決まりだ。これまで日米両マットで数々の日本人レスラーがこのルールに悩まされてきたが、カブキ・ウォリアーズにとってはまさかの結果となった。勝負から逃げたアイコニックスにブチ切れたアスカとカイリはビリーを捕まえてバリケードにたたき付けると、アスカがペイトンにヒップアタック、カイリもインセイン・エルボーをたたき込んでペイトンをKO。この抗争はまだまだ続きそうだ。 同15日のPPV『エクストリーム・ルールズ」で、WWEインターコンチネンタル王座を戴冠した中邑真輔がバックステージでインタビューを受けていると、そこに突然アリが現れた。アリは「ただ、おめでとうと言いにきたよ。チャンプ!」と中邑の持つインターコンチのベルトを見つめて立ち去ると、中邑も不敵な表情を浮かべてアリをにらみつけた。クリス・ジェリコに続いて、新日本プロレス(IWGP)とWWEの日米2団体でインターコンチ王座を獲得した中邑の新たなストーリーが幕を開けた。文 / どら増田写真 / 萩原孝弘
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スポーツ 2019年07月17日 17時30分
「巨人に弱くて広島に強い!」セの後半戦はヤクルト次第?
原巨人が50勝、小川ヤクルトが50敗。7月16日の神宮球場は「50」という数字で明暗を分けた。敗れた東京ヤクルトスワローズの小川淳司監督(61)は、「四球からの失点が痛かった」と試合を振り返り、さらに「追い越さなければ勝てない」とも言い切った。 実に的確な試合分析である。最初に言った「四球からの失点」とは、4回表の巨人の攻撃を指していた。先制したのは、巨人。ヤクルトは3点を追う3回裏に集中打が出て同点に追いつき、なおも得点圏の二塁に走者を置いていたが、「あと一本」が出ず、逆転には至っていない。同点で試合の流れはヤクルトに傾き掛けたが、その直後の4回表、巨人が得点を挙げ、それが致命傷になったというわけだ。 小川監督が的確に敗因を分析できているのなら、チーム再建は難しくないはず。しかし、こんな声も聞かれた。 「小川監督は滅多なことでは怒りません。第二次政権の今、チームに『喝』を入れる役目は宮本慎也ヘッドコーチ(48)です」(ベテラン記者) 前任監督が大敗を喫し、小川監督はいわば緊急登板のようなところもあった。最初の監督就任もそうだったが、球団は「困ったときの小川さん」と捉えている。信頼されているのは間違いないが、こんな声も聞かれた。 「二軍監督も経験していますが、『ホトケの小川さん』とも呼ばれていました。滅多なことでは怒らないので」(プロ野球解説者) 指揮官が温厚だと、選手はノビノビとプレーできる。しかし、一歩間違うと、チームはぬるま湯体質になってしまう。ヤクルトは序盤戦、2ケタ連敗を喫している。小川監督の性格を知ると、接戦となった16日の巨人戦で競り負けた理由も分かるような気がするが、こんな声も聞かれた。 「第一次政権で小川監督の欠点は分かっています。だから、ニラミが利く宮本ヘッドを置いたんです。宮本ヘッドの将来の勉強も兼ねて」(選出・ベテラン記者) 第二次小川政権が誕生した昨春キャンプから、その通りだった。チームを統括していたのは宮本ヘッドで、小川監督はそれを後方から見守るといった感じだった。試合での采配、選手起用に関しては、小川監督が最終的な判断を下しているが、「選手起用、打順編成は宮本ヘッドや担当コーチの進言が、ほぼ反映されている」(関係者)とのこと。見方を変えれば、小川監督が各コーチをかばっているとも言えなくはない。「チームは世代交代の時期でもあります。19歳の村上宗隆を4番で使い続けているのは、将来のため」(前出・プロ野球解説者) この村上に4番としての貫禄も兼ね備わったころ、ヤクルトの逆襲が始まるようだ。村上に限らず、ヤクルトは勢いのある若手を惜しみなく、実戦デビューさせていく球団でもある。 現在は最下位。各チームとの対戦成績だが、ヤクルトは広島戦だけ勝ち越している(同時点)。連覇を目指す広島を叩き、原巨人に競り負けて…。巨人の独走を陰で後押ししたのは、ヤクルトと言えそうだ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2019年07月17日 12時00分
阪神 年俸4億円の島谷敬に引導を渡す「助っ人補強」
大砲タイプの新外国人選手を緊急補強へ――。7月初旬、矢野阪神が米マーリンズ傘下3Aのヤンゲルビス・ソラルテ内野手(32)を筆頭に、駆け込み補強に向けてすでに動き始めていたことが報じられた。 シーズン途中の外国人選手の獲得は「いつものこと」と一笑したファンもいたかもしれない。しかし、今回は違う。この一報には“別の意味”が含まれていた。「西武のメヒアなど、構想外となった他球団の外国人も同時に調査しているらしい」(ベテラン記者) チーム本塁打54は、リーグ5位(7月8日現在)。首位巨人は105本だから、半分程度しか打っていない計算だ。「現有戦力で戦う」とした球団フロントの言葉は撤回されたようだが、順位は2位。Aクラスを確実に狙える位置にあるため、ファンも納得するだろう。「最有力候補とされるソラルテが内野手というのが気になります」(球界関係者) この時期に行われる新外国人選手の補強には“メッセージ”が込められていることがある。思い起こされるのは、’09年オフのことだ。 当時、球団は赤星憲広氏との契約を巡ってモメていた。’09年途中、赤星氏は頸椎椎間板ヘルニアを悪化させると同時に中心性脊髄損傷という重傷を負った。しかし、本人は現役続行の意思が強く、球団との交渉は継続中だったが、そのタイミングで「新1番バッター候補」にマット・マートンの獲得が報じられたのだ。 この一報を見て、赤星氏は現役続行を諦めたという。今回、ソラルテ獲得の動きにドキッとした選手もいたようだ。「打撃不振に苦しむ38歳の鳥谷敬、42歳の福留孝介は感じるものがあったはず」(同) また、戦力補強に関して、こんな情報も聞かれた。「昨年オフ、阪神は日本ハムとの契約が切れたレアードの調査に動いたが、結局、マルテ獲得に踏み切った。だが、千葉ロッテで活躍するレアードの姿に後悔しているようで、日本の野球に慣れている『他球団のお古』のほうが当然、リスクも少ないと考えている。つまり西武のメヒアを獲る可能性は最後まで捨てられない」(前出・ベテラン記者) 打率が1割台前半で代打要員となった鳥谷だが、矢野燿大監督(50)はいい場面で使おうと思っているのだろう、試合終盤の好機で起用する。しかし、相手にとっては1点もやれない場面であり、好投手との勝負となる。その結果、復調のきっかけを掴むのも、逆に難しくなっている。 5年総額20億円という大型契約の最終年を迎えた鳥谷。赤星はすっぱりバットを置いたが、名球会入りを果たした功労者はどのような選択をするだろうか。
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スポーツ 2019年07月17日 11時00分
「負けたくない気持ちはあった」オリックス山岡、楽天・則本との“エース”対決を制す!
オリックス 1-0 東北楽天(17回戦)※オリックスの9勝7敗1分け▽16日 京セラドーム大阪 観衆 22,098人 「シンドイ…暑い…」 クローザーのディクソンとともにヒーローインタビューを終えた山岡泰輔は、ベンチ裏に引き揚げてくると、思わず冷蔵庫からミネラルウオーターのペットボトルを手にした。 「シーズンが終わるまでは“エース”かどうかわからない」 春季キャンプで周囲から「エース」と言われることに対して、こんな話をしていた山岡だが、“神童”山本由伸とともにダブルエースとしてチームを引っ張る存在を期待されていることは十分わかっている。チームは最下位だが、開幕投手を務めた山岡はチームの勝ち頭として、防御率リーグトップの由伸とともにここまで“エース”の役目は果たしてると言っていいだろう。この日は楽天のエース、則本昂大との“エース”対決となったが、山岡は「序盤はしんどかったけど、則さん(則本)がいいピッチングをしていたので、負けたくない気持ちはあった」と語り、オリックス打線を1回、先頭打者の福田周平が打ったショートへの内野安打のわずか1安打に抑えた則本と投げ合うことで、その1回に相手のミスなども重なり、吉田正尚の犠牲フライで先制した1点を8回まで守り切り抜いた気持ちを口にした。 「今日はスライダーよりカットボールが良かった。自分のカットボールじゃないような曲がり方だった。(捕手の松井雅人が)良いと思った球を決め球に使ってくれたので」 前回からバッテリーを組み始めている、中日からトレードで加入した松井雅人のリードは「前半戦を終えて対策をして来てる相手にとっては有効」だという。1安打1得点となった援護点の少なさについては、「それは気にしてない。取ってもらえるに越したことはないですけど、いつも0で抑えることを考えてるし、点を取られたら、最少失点で抑えようと考えるようにしてます」と持論を展開。 「2回のバントの併殺は助かった」。この日は苦しかった序盤に守備に救われた場面もあっただけに、自身のピッチングをすることで、チームが勝てばいいという考えだ。 「日本シリーズとか、クライマックスシリーズに出たら、中2日とか中3日で絶対に抑えなきゃいけない場面があるわけで。まあ、出たことはないですけど。それを考えたら楽なんじゃないかな」 13日に阪神甲子園球場で開催されたオールスター戦に1イニングながら先発登板したため、中2日の登板になったが、「オールスターはお祭り。怪我するのがいちばん良くないから楽しんで投げた」と試合前に語っていた。社会人時代の都市対抗野球以来の中2日登板となったが、“エース”の快投でチームの則本に対する連敗も「9」でストップ。西村徳文監督も「山岡がしっかり締めてくれた」と、珍しい1安打勝利には苦笑いを浮かべつつも、“エース”対決を制した山岡を高く評価している。 本来なら完封がベストなのかもしれないが、試合後の山岡のしんどさを見ると、ディクソンに託したベンチの判断は正しかったと言えるだろう。まさに“エース”山岡泰輔、あっぱれな試合だった。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年07月17日 06時30分
新日本『G1』Bブロック開幕! G1に強い後藤洋央紀がジェイを撃破、内藤哲也は黒星発進
新日本プロレス『G1クライマックス29』▽13日 東京・大田区総合体育館 観衆 4,074人(札止め) 「G1のGは、後藤のG!以上!」 久々に“荒武者”後藤洋央紀の雄叫びが、大田区総合体育館に響き渡った。春の最強戦士決定トーナメント『ニュージャパンカップ』や真夏の最強戦士決定戦『G1クライマックス』で存在感を残している後藤の強さと実力は誰もが認めるところ。この日も前IWGPヘビー級王者で、後藤が所属するCHAOSを裏切ったジェイ・ホワイトを相手に、実力とパワーだけで押していった。後藤がこのモードに入ると、マネージャーの外道とともにインサイドワークを駆使してもジェイはまだまだかなわない。ジェイの成長よりも後藤の復活に懸ける思いの方が上回った試合だった。後藤は変形ファイナルカットを返されると今度はGTRでフィニッシュを奪い、白星スタートを飾った。 悲願のIWGPヘビー級王座獲得に向けて、今年のG1は「後藤のG」になるのか?初出場初優勝を飾ってから11年、2016年の準優勝から3年が経っているだけに、そろそろ結果を残したい。 優勝候補でIWGPインターコンチネンタル王者の内藤哲也が、“策士”矢野通に一本取られた。内藤は相手の土俵に乗るようにコーナークッションを手にして、普段は見せないファイトスタイルを披露。すると矢野は内藤のTシャツをめくり上げて視界を奪い、背後から悪質タックル。そして急所攻撃からの丸め込みで3カウントを奪取した。内藤は、余裕が裏目に出てしまいまさかの黒星スタート。矢野は今年も大物選手にとってやっかいな存在になりそうだ。 その他Bブロックではジュース・ロビンソン、ジョン・モクスリー、石井智宏が激戦を制し、白星スタートとなった。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年07月16日 22時30分
プロレスラー世界遺産 伝説のチャンピオンから未知なる強豪まで── 「船木誠勝」“最後のサムライ”あまりに純粋な行動原理
“ハイブリッド戦士”として一世を風靡した船木誠勝。鈴木みのるやヒクソン・グレイシーとの戦いに胸を躍らせたファンも多いだろう。プロレス復帰後は新たな戦い模様を繰り広げている。※ ※ ※ FMW軍とUWF軍の抗争が勃発したのは2016年のこと。かつて“最強”の理想を掲げたU戦士たちが、有刺鉄線に囲まれた邪道のリングに上がる姿など、見たくもないというファンは多かっただろう。 このときU軍を率いたのが船木誠勝。大仁田厚との大将対決、爆破王選手権試合においては、一度も被爆することなくスリーパーホールドで完勝してみせたのだが…。 「でも、その後の対戦では被爆していますからね。U系のトップランナーだった船木が、かつては対極にいた大仁田に電流爆破を食らわされるというのだから、時代も変わったものです」(プロレスライター) 1984年、中学卒業とともに新日本プロレスに入団した船木。1989年に新生UWFへ移籍すると、その分裂後はプロフェッショナルレスリング藤原組を経て、1993年に盟友・鈴木みのるらとパンクラスを旗揚げする。 同団体は完全実力主義を標榜し、その旗揚げ大会における全5戦のトータル試合時間は、わずか13分ほど。一瞬で勝負がつく、いわゆる“秒殺”が続出した。 メインイベントの船木vsケン・シャムロックは試合時間こそ6分を超えたものの、エースの船木が当時まだ無名に近かったシャムロックに肩固めで敗れている。 「UWFをさらに研ぎ澄ましたファイトスタイルで、選手の名前や格が通用しない。まさしく実力がすべてという究極の戦い模様は、ファンだけでなくマスコミや他団体関係者、さらには格闘技業界にまで衝撃を与えました」(同) パンクラスの人気上昇と同時に、その肉体改造本が異例のベストセラーになるなど、船木は時代の寵児としてカリスマ的人気を獲得していった。★パンクラスでは真剣勝負を標榜 2000年にはヒクソン・グレイシーと対戦。試合に敗れはしたが、パンチでヒクソンを眼窩底骨折させる見せ場をつくり、目を見開いたままチョークスリーパーで締め落とされたその姿は、“最後のサムライ”とも称されたものだった。 なお、この試合をもっていったん引退を宣言した船木は、その後に俳優業への転身を宣言している。 「これについては一部のファンから『スター気取りだ』と反発の声も上がりましたが、船木本人にしてみればプロレスや格闘技の世界でやりたいことがなくなったから、次は俳優をやってみたいということだったようです」(同) この“やりたいことをやるだけ”という精神は、実は船木の行動に一貫したものでもある。 そもそもパンクラス自体が、何か特別な理念や理想があって独自のスタイルに行き着いたというよりは、もっと単純に“真剣勝負をしてみたい”“興行的な意味で他のU系団体と差別化するには、そこまでやるしかない”との考えであったと、のちに自ら語っている。 実はヒクソン戦にしても、船木自らが強く望んで実現したものではない。 「船木vsヒクソンの行われた興行『コロシアム2000』は、ヒクソンの試合開催権を持っていた会社がひと儲けを狙って企画したもの。東京ドームを会場にして地上波中継を実現するためには、どうしても名前のある相手が必要で、そのため船木が選ばれたというのが実際のところです」(パンクラス関係者) そんな話を持ちかけられて、ヒクソンとならやってみたいということで戦って敗れた。それ以上でも以下でもない。「青森の田舎から中卒でプロレス入りした船木は、よく言えば純粋。言い換えると、さほど思慮深いタイプではない。初期のパンクラスにおける“ハイブリッド・レスリング”というような理念も、船木自身が発したわけではなく、取り巻きの編集者やライター連中が、船木とパンクラスを持ち上げるために創出したものです」(前出・プロレスライター) UWF時代、ボブ・バックランド戦でコーナーポストからミサイルキックを放って反則負けとされた際には、「UWFスタイルへの反発」などとも言われたが、これも特に深い意図はなく、単にやれるタイミングだからやってみただけということではなかったか。 「仮に船木がプライドの高い性格だったなら、桜庭和志との試合(’07年)なんて受けませんよ。船木は引退からの復帰戦。片や桜庭は衰えつつあったとはいえ現役選手。U系の後輩相手にそんな不利な条件の試合を受けた理由としては、やっぱり純粋にやってみたかったという部分が大きかったのでしょう」(同) そうした視点から船木を見直したときには、大仁田戦をはじめとする近年の純プロレスでの戦いについても、また違った趣を感じられるだろう。船木誠勝***************************************PROFILE●1969年3月13日、青森県弘前市出身。身長181㎝、体重90㎏。得意技/掌打、ハイブリッド・ブラスター、クロスヒールホールド。
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旗揚げの地新木場に戻ってきたガッツワールド、12月4日大会ではダイスケがグランドスラム達成!
2010年12月09日 15時30分
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大仁田厚も仰天のスピード復帰! 俳優・坂口憲二の兄・征夫がカムバック!
2010年12月09日 12時00分
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契約更改で分かった! 谷繁の異例記録へのカウントダウン
2010年12月09日 08時00分
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東尾氏の華々しい殿堂入りパーティーで思い起こされる落合監督の3度目の挑戦
2010年12月08日 17時45分
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「日本にいればギャンブルがやめられない」 “平成の借金王”安田忠夫が引退して海外脱出!
2010年12月08日 14時00分
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アスレチックス・岩隈消滅で楽天・星野監督大危機
2010年12月08日 12時30分
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果てしなく続く「入道 vs 竹嶋」…地下の聖地CORE STADIUMに、また新たな伝説が加わった
2010年12月08日 09時00分
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情報戦の勝利? 阪神が注目日本人選手を強奪へ
2010年12月08日 08時00分