今作は、アメリカ軍統治下の沖縄を舞台とした作品で、直木賞を受賞した真藤順丈氏による「宝島」が原作の映画だ。妻夫木だけでなく、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太と人気俳優が勢ぞろいし、総製作費は約25億円とされ邦画としては規格外の超大作となっている。
歴史的なヒットを続けている「国宝」の倍以上とも言われる製作費を使用した映画となり、公開前には大ヒットが予想されていた。しかし、蓋を開けてみると公開3日間の興行収入は約1億5600万円で、初登場7位と厳しい数字に。このままでは、製作費の回収もできないのではないかと、驚きの声がテレビ関係者の間でも上がっているという。
「当初は、『国宝』に迫るのではないかとうわさされていただけに、初週の大コケはかなり厳しいです。敗因としては、191分という超ロングな上映時間が挙げられます。ここまで長いと、話題でも見に行こうという人が限られます。また、『国宝』をはじめ、『劇場版 チェンソーマン レゼ篇』、『鬼滅の刃』、『8番出口』、『ブラック・ショーマン』と、話題作が盛りだくさんで観客が分散しているようです。『宝島』は映像も美しく見ごたえのある作品なのに、運が悪かったともいえます」(民放関係者)
そんな幸先の悪いスタートになった「宝島」だが、大友啓史監督のある行動が、問題視されネットニュースで報じられることになった。「週刊女性PRIME」(主婦と生活社)は、大友監督が作品に辛口レビューをしたX(旧Twitter)ユーザーの投稿に、「ふーーん」とコメントをしたと報道。この行動が報じられると、映画ファンからのバッシングが多くなり、レビューサイトやX上でも映画を批判するコメントが増えはじめている。負の連鎖に陥り、このままだと「国宝」どころか低予算とされている「8番出口」にも興行収入で負けると言われているという。
「『国宝』は、公開当初はヒットの兆しがなかったが、映画ファンが絶賛のコメントをSNSで発信して大ヒットにつながりました。『8番出口』も賛否両論がありましたが、うまくSNSでバズって観客を呼び込んでいます。本来であれば『宝島』も口コミ効果を狙いたかったのですが、監督の行動が大きく報じられたことで批判コメントが多くなり、難しくなってしまいました。このままだと観客が増えないままで大コケする可能性は大です」(スポーツ紙記者)
「るろうに剣心」シリーズや「レジェンド&バタフライ」など多くの大作を生み出してきた大物監督だからこそ、SNSの使用は慎重になったほうが良かったようだ。