用意した水は、コカ・コーラ社の「いろはす」、Daiohsの「ピュアウォーター」、2022年に製造された備蓄水、水道水、さらに、かつて川越達也シェフの店でボトル1本800円で提供されていた高級イタリア水「SMERALDINA(スメラルディーナ)」、この5種類の水で、水の名前を伏せて利き水を実施した。
余談ではあるが、SMERALDINAは1本750ミリリットル、12本で8991円、送料を含むと9000円を超える。川越シェフの店では、1本800円ということなので、適正価格だったのではないかと感じる。なお、川越シェフの店はすでに閉店されている。
話を本筋に戻すが、仕込みの際、ピュアウォーターはウォーターサーバーに接続されているため、普通に入れると明らかに他の水より冷たいと感じる。そこで、白湯を混ぜて、できるだけ常温放置の他の水と温度が変わらないように調整する。

試飲する際に、1本は高級イタリア水と告知。社員たちは「分からない」「違いある?」と首をかしげながら試飲していく。試飲を終えた社員に、おいしかった水には「青いシール」、まずかった水には「緑のシール」を貼って評価してもらった。

結果を見てみると、「SMERALDINA」がおいしいに6票、まずいに6票。「いろはす」はおいしいが5票、まずいが8票、「ピュアウォーター」はおいしいが6票、まずいが7票。備蓄水はおいしいが8票、まずいが4票。水道水はおいしいが9票、まずいが8票となった。
頼れるのは自分の味覚だと、意外にも水道水がおいしいと答える人が多かった。高級イタリア水は6票でおいしさとしては3番目だ。まずいでは6票なので、まずいと感じる人はゼロではなく、少ないという結果になっている。もちろん、その人の好みの問題もあるだろう。

筆者自身は残念ながら制作サイドのため、答えを知った状態で試飲。おいしさについてはほぼ分からなかったが、まずいについては確実に水道水だった。明らかに他の4つと味が違っていた。明らかな味の違いからこのような票数となったのだろう。
もし、水道水を高級イタリア水、高級イタリア水をピュアウォーター、いろはすを備蓄水と偽って飲ませてみればどうなるのだろうか。名前を信じておいしく感じるのか、一度試してみたい。