スポーツ
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スポーツ 2019年06月07日 17時30分
日本人最速・桐生祥秀 国内ライバルたちの追い上げで”正念場“
日本人史上初の9秒台を叩き出した陸上男子短距離の第一人者、桐生祥秀(23)の調子が上がってこない。 5月19日に行われた「セイコーゴールデングランプリ陸上2019大阪」で、リオデジャネイロ五輪銀メダリストのジャスティン・ガトリン(37)と100メートル走対決に挑んだ桐生だったが、0・01秒差、距離にしてわずか10センチという僅差で敗れた。 世界のガトリンに「レース後半は桐生を意識した」と言わしめたのはさすがだが、桐生が日本人初の9秒台をマークしたのは’17年9月。以後、故障などもあったせいか、9秒台は出せていないのだ。 5月にサニブラウン・ハキームが日本人2人目となる9秒台(9秒99)を記録したことで、桐生の存在感は薄くなる一方だ。「ガトリンだって、毎回9秒台を出しているわけではありません。『日本人初の9秒台』という記録があまりにもインパクトが強すぎた。いつも過度な期待を寄せられて、少しかわいそうな気もします」(担当記者) とはいえ、桐生が危機的な状況にあるのは間違いない。「国内トップ」の座すら維持できていないのだ。「山県亮太など、国内のライバルに敗れたレースもありますからね」(同) 前述したサニブラウンの9秒99、山県亮太10秒00、多田修平10秒07、飯塚翔太とケンブリッジ飛鳥が10秒08。9秒台に王手をかけている選手も多い。 また、桐生とサニブラウンのタイム差は0・01。桐生が2年近く記録を更新できていないのに対し、サニブラウンは東京五輪に照準を合わせたかのように自己記録を更新してきた。このままでは“日本人最速”の称号を東京五輪本番まで死守できない可能性もある。「昨年末から今年2月に行った冬のトレーニング期間中、桐生は学生時代とは比べ物にならないほどの走り込みをしています。練習量がハンパじゃなかったので、ガトリンに敗れた後も毅然としていました」(同) 結果が出なければリレー要員に成り下がってしまうかもしれない。陸上界の大本命が正念場を迎えている。
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スポーツ 2019年06月07日 17時00分
阪神、守備難の失策続きから抜け出せない真相
ペナントレース58試合を消化して、チーム総失策数「49」。このペースで行けば、阪神は今シーズンが終了したときには120以上のエラーをカウントしてしまう。 阪神の守備難は、今に始まったわけではない。昨季もリーグワーストの89を記録し、2017年シーズンは82(リーグ5位)、16年に至っては97。同年優勝チームの広島の失策数が67だから、守備の堅実さが勝敗を分けると言っていいだろう。 「近年、阪神の秋季キャンプでは守備難克服が重要課題とされ、練習にも多くの時間を割いてきました」(在阪記者) だが、守備難は全く解消されていない。交流戦2戦目の千葉ロッテ戦をショート・木浪のタイムリーエラーで落としたのは、既報通り。試合後、矢野燿大監督は今後に期待するコメントに徹していた。 「昨季までは守備のミスが出ると、金本前監督がムッとし、重苦しい雰囲気がベンチ全体に広がっていました。選手は萎縮してしまい、さらにミスが続くという悪循環でした。矢野監督はミスの連鎖を防ぐため、あえて明るく振る舞っているんです」(前出・同) 意外だったのは、参謀役の清水雅治ヘッドコーチも、矢野監督と同じ“前向きなコメント”を語っていたこと。清水ヘッドは指導者として、西武、日本ハム、ロッテ、楽天を渡り歩いたが、どの球団スタッフ、関係者に聞いても「厳しい人」「妥協しない」といった声が聞かれた。 一般論として、どのチームにもキツイことを言う役回りのコーチがいる。監督が言えないことも口にしなければならないのだが、そういうコーチが前に出てくるチームは強い。「嫌われ役」なんて言われ方もするが、清水ヘッドはどの球団でその役回りをこなし、貢献してきた。矢野阪神でも、当然、叱り役になると思われていた。 「矢野政権下でのヘッドコーチ就任が内定した直後の昨秋キャンプでは、選手を叱っていましたが」(前出・同)“方針転換”が行われたとしたら、矢野監督によるものだろう。叱られて伸びる選手もいれば、逆効果なケースもある。矢野監督は金本時代の失敗を繰り返さないことが、チーム再建の最善策だと考えたようだ。 しかし、秋季キャンプのたびに徹底した守備練習を続けても成果が上らないとなれば、他に原因があるのかもしれない。 「たしかに秋季キャンプでは、守備の練習時間を長く割いていました。春季キャンプでも投内連携プレー、外野からの中継などもしっかりやっていました」 関西方面で活躍しているプロ野球解説者はそう語るものの、「選手に問題あり」と言う。ボールを捕球するときの様子をこう説明する 「逆シングルで捕ったり、真正面のゴロを前進してないで待って捕球しています。練習なのに『技術(=逆シングル)』で誤魔化しています。ボールを追い掛け、ボールの正面に入って捕ろうとしなければダメ」 そういった練習態度を注意するのも、監督、コーチの役目だ。矢野監督は今年の春季キャンプ以降、選手の自主性を掲げてきた。自分から練習しようとする姿勢がなければ、技術的な向上はない、と訴えた。守備練習中の態度の悪さは矢野監督も分かっていたはず。それも、選手が自分で気がつくまで待とうというのか…。 今、ペナントレースは好調のようだが、チーム再建はまだまだ先の話のようである。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2019年06月07日 11時40分
打って走れる広島・鈴木誠也 「三冠王+トリプルスリー」も視野に?
広島・鈴木誠也が好調だ。6日終了時点の成績は「打率.335(リーグ2位)・15本塁打(リーグ3位タイ)・41打点(リーグ3位)」。長打力と確実性を兼ね備えたハイレベルな打棒を武器に、首位に立つチームを4番として牽引している。 加えて、特筆すべき数字を記録しているのは盗塁。これまでのキャリアハイは2016年、2017年に記録した16個だったが、今シーズンは既に11個。残り試合がまだまだ多いことを考えると、自己ベストの更新は極めて濃厚といえるだろう。 現時点ではまだあまり騒がれてはいないが、三冠王とトリプルスリーを同時に射程に捉えているここまでの鈴木。どちらの記録にも高い壁がそびえたっているが、この調子が続くなら同時達成が現実味を帯びても全くおかしくはない。 三冠王を狙う上で、目下のライバルとなりそうなのは巨人・坂本勇人。「打率.332(リーグ3位)・20本塁打(リーグ1位)・42打点(リーグ2位)」とこちらも出色の成績をマークしている球界屈指の遊撃手とは、3部門すべてでタイトルを争うことが濃厚。場合によっては、それぞれのチームの順位を左右するほどの規模になる可能性も少なくない。 一方、トリプルスリーへの最難関となりそうなのは、やはり盗塁。鈴木は昨年までのシーズンにおいて、3割は3回(2016年〜2018年、なお2014年の.344は規定打席未満につき対象外)、30本は1回(2018年)クリアしているが、盗塁は先述の通り最高でも約半分の数字に留まっている。 また、過去5年で30盗塁を達成した選手はヤクルト・山田哲人(2015年〜2016年・2018年)、広島・田中広輔(2017年〜2018年)、DeNA・梶谷隆幸(2014年)の3名(6回)のみと、近年のセ・リーグでは30盗塁自体が非常に難しい記録となっている。ちなみに、同期間のパ・リーグの達成者は8名(16回)だ。 過去に三冠王は7名(11回)、トリプルスリーは10名(12回)が達成しているが、この2つを同時に達成した選手は一人もいない。この前人未到の大偉業に、果たして鈴木はどこまで迫ることができるだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2019年06月07日 11時30分
「勝てたことがいちばんの喜び」オリックス福田周平、好投の榊原翼に援護点で連勝!
セ・パ交流戦オリックス 3-2 DeNA(3回戦)※オリックスの2勝1敗▽6日 京セラドーム大阪 観衆 18,620人 オリックスが高卒3年目の榊原翼の好投と、この日、登録抹消から10日で再昇格したキャプテン福田周平の活躍で、実に7カードぶりのカード勝ち越しと、5月9日から11日(3連勝)以来の連勝をした。 「思ったより表情が抜かれてるんだなと思いました。下を向かず前を向かなきゃいけないですね。バラ(榊原)の表情はヤバイですけど(笑)」 試合前、再昇格した福田は囲み会見に応じて、ファームにいる時は「18時までには帰れるので」1軍の試合を全試合見ていたことを明かすと、テレビに映っているチームメイトの姿を見て感じたことを口にした。視聴者目線で試合を見たことで、キャプテンとして気がついた点があったようだ。 この日の先発は奇しくも榊原。試合前の時点でパ・リーグ防御率ランキング5位。防御率2点台はソフトバンクの大竹耕太郎と榊原のみ。榊原は4回にDeNA柴田竜拓に犠牲フライを打たれて一時は同点に追いつかれ、8安打3四球と度々ピンチを招くも、味方の守備などに助けられ、7回を104球、1失点で降板した。最後のバッター、ソトの打球が右手親指付近を直撃したが、大阪市内の病院を受診し、レントゲン、CT検査の結果、右手親指根元付近の打撲と診断され、本人は試合後、京セラドームに戻り帰宅している。その後、大事を取って登録抹消が発表された。 「ここまで打ちたいという欲が強すぎたので、結果を気にせず、自分のスイングをすることを心掛けたことがいい結果につながったと思います」 3回に吉田正尚のタイムリーで1点を先制したが、その後、無死満塁のチャンスに1点も入れられず、その直後の4回に同点に追いつかれ、嫌なムードが漂い始めた矢先のその裏、打線はDeNA先発の東克樹を攻めて、「結果を気にせず」打席に立った福田が勝ち越しタイムリーツーベースを放つと、DeNA大和の悪送球でさらに追加点。福田のタイムリーが流れを生んだと言っていいだろう。 「いい働きをしてくれた。バッティングで悩んでいたので、気持ちを切り替える意味でファームに行ってもらったけど、(最短の)10日間で上がってきてくれたのは良かった」 西村徳文監督は福田の復活劇をこのように高く評価した。福田は「チームが勝てたことがいちばんの喜びで、貢献できたことが良かった。勝ちに向かってチームの一人一人が役割をこなす。目の前の試合をコツコツと勝ちに繋げていけばいい」。初のヒーローインタビューは「嬉しかった」という。オリックスが交流戦で巻き返すために必要なピースが、また1人帰ってきた。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年06月07日 11時00分
高野連の“甲子園予選の暑さ対策”に「ケチすぎる」の声も 地方任せの方法にも批判
5日、日本高等学校野球連盟(以下・高野連)が大阪市内で運営委員会を開き、夏の第101回全国高等学校野球選手権大会地方予選の新たな「暑さ対策」を発表。その内容が賛否両論となっている。 今回発表されたのは、熱中症対策により一層取り組むよう促す注意文書を、各都道府県の連盟に対し通知した件。そして、その取り組みにかかる費用について、高野連が各都道府県に付き、上限15万円まで助成金を出す方針を発表した。 助成の対象については、各都道府県の連盟に委ねられるが、暑さを軽減するために有効な球場に設置する冷風機やミスト噴霧器の費用や、ケアを行う看護師増員の人件費などとみられる。 各都道府県の連盟は独自に暑さ対策を行っている。滋賀県ではすでにミスト装置を設置しているほか、長野県では給水タイムを設定。そして京都府では、一部の試合をナイター開催にしており、試合を観戦に訪れた観客や全国の野球ファンからその英断を評価する声が上がった。今回の高野連の措置は「お金を出すので、対策は各都道府県で考えて」と言うことのようだ。 この措置に、ネットユーザーの声は賛否両論。高校野球ファンからは「良い試み」「やっと高野連が暑さ対策に本腰を入れ始めたな」「歓迎したい」などの声が上がる。しかし、否定的な層からは「連日、本大会が満員でガッポリ儲けているのにたった15万しか出さないの?」「15万円で一体何ができるの?」など、嘲笑う声が上がった。 また、「こんな金額で本当に暑さ対策する気があるの?」「金だけじゃなくて、高野連が音頭を取って全国一律に暑さ対策するべきじゃないの?」「新潟の球数制限は足並みが揃わないと潰しておいて、暑さ対策は地方任せっておかしくない?」など、批判的な声が相次ぐ。 そして、「そういうことじゃなくて、昼に試合をさせない制度づくりが大事でしょ」との指摘や、「なんの意味もない。絶対に熱中症になる選手・観客が出る」といった声もあった。 昨年は異常な暑さで、選手・観客ともに熱中症に倒れる人が続出し、「殺人ショー」とまで言われた夏の全国高校野球選手権大会。各都道府県あたり15万円という助成金が高いか安いかは意見が分かれるところだが、「本気度」を感じなかった人が多かったことは、間違いない。
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スポーツ 2019年06月06日 17時40分
“今年こそ”交流戦を勝ち抜け! 4年目のラミレス・ベイスターズのキーマンは?
ベイスターズの“鬼門”交流戦がスタートした。過去14年間で勝ち越した年が3回のみで、最下位は5回を数える。通算勝率は.392で、11位のカープでも.443はあるので、12球団でぶっちぎりの最下位となっている。 ラミレス政権となった2016年は7勝11敗だったものの、2017年は9勝9敗の5割と奮闘、しかし、昨年は8勝10敗と惜しくも5割を割ってしまう結果となっている。 だが、これには計算できない事柄があった。16年は6月上旬にホセ・ロペスが左足親指骨折、17年は5月下旬にジョー・ウィーランドが右肘違和感、18年は6月上旬にホセ・ロペスが右太股裏違和感、さらに6月中旬には筒香嘉智が上半身の張りで戦線離脱するなど、フルメンバーで戦えていなかったというネガティブ要素もあった。 今年はある程度、故障者も帰って来ている上に、さらにポジティブ要素がある。 それは頼りになる”扇の要”、昨年7月に電撃トレードでやって来た伊藤光の存在だ。伊藤はオリックス時代の2014年にはベストナイン、ゴールデングラブ、最優秀バッテリー賞を受賞し、15、16年には選手会長を務めたほどの人望もあるキャッチャー。昨年は突然のセ・リーグ移籍、しかもコミュニケーションが大切な捕手のポジションで苦労したのか、打率は.195に終わったが、今年は既に自己最多タイの5ホームランを記録。ディフェンス面でも好リードでチームに貢献を見せている。完封勝利を挙げたピッチャーとマウンド上で抱き合う「ヒカルの抱擁」は、今やファンの楽しみのひとつとなっている。 交流戦初戦のオリックス戦では、先制のホームランを含む3安打の猛打賞と、ルーキー大貫晋一ら5投手を最小失点に守りきる好リードで勝利に貢献。古巣に対し、強烈な恩返しを果たした。 10年間パ・リーグに在籍していた伊藤の頭脳は、たとえマスクを被らないゲームであっても貴重な財産。今年のベイスターズは過去3年間揃わなかったレギュラーメンバーと、伊藤光という“武器”を装備した。ラミレス監督のターゲットは「5割」だが、それ以上の好結果があっても決して不思議ではない雰囲気を感じる。取材・文 ・ 写真/ 萩原孝弘
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スポーツ 2019年06月06日 17時30分
一軍デビュー決定の日本ハム・吉田輝星 勝っても負けても収獲アリ?
いよいよ、一軍の舞台へ出陣だ。 昨年のドラフトで1位指名を受け、金足農(秋田)から日本ハムに入団した吉田輝星。その右腕の一軍デビューが決まったことが、各メディアによって大きく報じられている。 報道によると、舞台となるのは本拠地札幌ドームで戦う12日広島戦。また、晴れ舞台へ備えて、7日阪神戦から一軍へ合流することも合わせて伝えられている。 ルーキーイヤーを二軍でスタートさせた吉田は、二軍戦でこれまで9試合に登板。しかし、残した成績は「0勝3敗・防御率4.15・31安打」とここまではプロの洗礼を浴びており、一軍デビューへ向け“最終テスト”と目された4日巨人戦でも「3回6安打・6失点」と炎上している。 明らかに課題が残る中、プロ初登板の相手として迎えるのは現在セ・リーグ首位の広島。ともすれば“見切り発車”のように映るが、「勝ち負けどちらに転んでもよし」という首脳陣の思惑も少なからず感じられる。 その順位が示す通り、今の広島は他球団のローテ投手もかなり手を焼いている。このことを考慮すると、仮に“初陣”の吉田が打ち込まれたとしても、そこまで厳しい声は挙がらないだろう。 また、鈴木誠也を筆頭としたセ界屈指の打線は、今の自分の実力を計る上では格好のものさしともいえる。対峙する中で課題が見つかれば、それを二軍に持ち帰って重点的に取り組むことも可能だ。 一方、プロ初勝利、もしくはそれに迫るような好投を披露した場合もメリットは大きい。どんな形であれ、一軍で結果を残すということは大きな自信をもたらしてくれるからだ。また、首脳陣の評価次第では、デビュー戦以降も複数回のチャンスがもらえる可能性もある。 「とにかく悔いの無いように楽しんで」、「玉砕覚悟で思いっきり投げて欲しい」、「結果を気にせず今出せる全力を出してくれ」とファンも激励する吉田のデビュー戦。どのような結果となっても、今後の野球人生にとってのターニングポイントとなることは間違いないだろう。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2019年06月06日 11時40分
オリックス田嶋大樹、復帰を歓迎するファンに「鳥肌立ちました」今季初登板で初勝利!
セ・パ交流戦オリックス 5-0 DeNA(2回戦)※オリックスの1勝1敗▽5日 京セラドーム大阪 観衆 17,797人「OH OH OH OH OH…♪」 欅坂46の『ガラスを割れ!』が京セラドーム大阪に鳴り響くと、1塁側ベンチ前でキャッチボールをしていたオリックス先発、田嶋大樹が今シーズン初の1軍マウンドに向かった。ルーキーイヤーは6勝を挙げ、新人賞の有力候補だった田嶋だが、昨年6月27日に左肘の違和感から登録抹消されると、昨シーズンはそのまま登板することなく終わってしまった。今年の春季キャンプでは慎重に調整が進められ開幕は2軍スタート。ファームでは6試合に登板、1勝3敗、防御率は3.52の成績で、5月30日から1軍に帯同しながら今回の先発に備えた。 田嶋は5回0/3を86球、4安打、3三振の好投を披露し、最近沈黙が続いていた打線も田嶋の好投に応えるかのように、10安打5打点と奮起。リリーフ陣も完封リレーでオリックスがDeNAに勝利。対戦成績を1勝1敗のイーブンにするとともに、チームの連敗も引き分けを挟み 「5」でストップさせている。 「1軍で投げるのは楽しみよりも不安の方が大きい」 今シーズン初登板、初先発に対する思いについて、「不安」という言葉を口にしていた田嶋だが、「緊張するかなと思ったけど、緊張しないで入っていけた」と試合後に振り返ると、ヒーローインタビューで「野球を楽しむという基本に戻れたのが良かった」と語った真意について、「去年まで“やらなきゃいけない”野球をしてたんですけど、怪我をしたことで原点に戻れたんですよ。今年になって投げられるようになるにつれ野球が楽しくなってきた。野球をやり始めた小学生の頃まで気持ちが戻れましたね」と、常に“エース”として走り続けたが故に忘れていた心を取り戻すことが出来たようだ。ちなみにこの試合では、4回にDeNAの主砲、筒香嘉智にセンター前へ運ばれランナーを背負った時に、「オレ、ピッチャーやってるんだなと実感して楽しかった」という。 「思っている以上に、僕のユニフォームを着たり、タオルを掲げてくれたりして、『田嶋お帰り!』という声も聞こえた。正直、鳥肌が立ちましたね。もっとファンの皆さんのためにと、より一層思いました」 久々にヒーローインタビューに立った田嶋を待っていたファンは多く、田嶋目当てに来場したファンも少なくない。そんなファンの思いは田嶋にしっかりと届いていた。 「感謝しかない。1人の力では1軍のマウンドに立つことは出来なかったし、1軍で投げられるのが当たり前じゃないことがわかりました。支えてくれた皆さんに感謝したい」 ヒーローインタビューと会見で、田嶋は「感謝」と「楽しい」という言葉を何度も使った。「やりたい野球が出来ている」という田嶋に、試合後、西村徳文監督は「見事なピッチング」と笑顔を見せ、「予定通り」1度抹消し、1軍に帯同させる意向を明らかにしている。交流戦中に次回の登板が見られそうだ。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年06月06日 11時30分
「巨人右バッターはなぜ40本塁打を打てないのか」阿部慎之助メモリアル達成で物議
阿部慎之助(40)がプロ通算400号アーチを放った(6月1日)。ライトスタンド上段まで運んだパワーは健在だが、「代打稼業」に徹して久しい。かつての指定席でもあった「4番」は、今月23歳になる岡本和真が務めている。原辰徳監督(60)は交流戦突入と同時に、その岡本の打順を下げたが、不振脱出のための一時的な措置である。阿部が節目の一発を放った後、「次は岡本の番」とさらなる躍進を期待したファンも少なくなかったはずだ。※ ※王貞治 868本長嶋茂雄 444本阿部慎之助 400本原辰徳 382本松井秀喜 332本※ ※ 巨人の通算本塁打ランキング上位は、以上の5人(松井のMLB記録は除く)。高橋由伸・321本、柴田勲・194本、清原和博・185本(在籍時のみ)、川上哲治・181本、中畑清・171本、クロマティ・170本と続くのだが、右バッターは4人だけ。生え抜きの長嶋、原、中畑の3人に至っては、「ホームラン40本」に達したシーズンが一度もないのだ。※ ※ 長嶋 39本(1968年) 原 36本(86年) 岡本和真 33本(2018年)中畑 31本(84年)※ ※ 埼玉西武の中村剛也、山川穂高、DeNAで現役を終えた中村紀洋、往年の田淵幸一、山本浩二など、他球団には「シーズン40本強」を放った右のホームランバッターも少なくない。 なぜ、巨人には40アーチを達成した右バッターが出現しないのか。もっとも、移籍組では現DeNA監督のラミレスが08年・45本、10年・49本、小久保裕紀が04年・41本を在籍期間中に放っている。 また一方で、巨人に移籍して成績を落とした右バッターもいた。プロ通算525本塁打を放った清原は97年の32本が最高で、08年に横浜で46本塁打を放った村田修一は13年の25本、本塁打王2回の江藤智は00年の32本が在籍期間中の最多本塁打数となる。 85年にロッテで52本塁打を放った落合博満は、96年の21本が最高だ。年齢的なものもあったのかもしれないが…。ラミレス、小久保が40本以上を放ったのだから、「右バッターは不利」とは断定できない。まして、巨人の本拠地・東京ドームもホームランの出やすい球場と認識されている。「ひと昔前まで、どの球団も巨人戦では、必ずエース投手をぶつけていました。エースとの対決ともなれば、成績が落ちたとしても仕方ありません」(プロ野球解説者) 右、左の違いを抜きにして、エース対決を制して40本以上を放った王、阿部、松井の3人を素直に褒めるべきか…。 第89代巨人4番バッターの岡本には、ファンは「新しい歴史」を作ってもらいたいと願っているはずだ。昨季は史上最年少での「打率3割(3割9厘)、本塁打30(33本)、打点100(同)」を達成した。当然、ライバル球団は岡本封じの研究を進めており、今季、本塁打を量産できないのはその影響だろう。 右打者・岡本は400号アーチを放った阿部を見て、どんな思いを秘めたのだろうか。(敬称略/スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2019年06月05日 17時40分
一軍デビュー目前 吉田輝星ができなかったオトナの投球
伸びしろは十分あるということか…。 昨夏の甲子園ヒーロー、吉田輝星(18=北海道日本ハムファイターズ)が、一軍デビューへの最終調整とされていた6月4日のマウンドで「課題」を残してしまった。 イースタンリーグ・巨人戦に先発し、3回を投げて、被安打6、失点6。二軍首脳陣が予定していたとされる「90〜100球」まで持ちこたえられず、71球で降板となった。 吉田が反省の弁を述べ、テレビ中継を遠征先で見ていた一軍の栗山英樹監督(58)が「いいものも感じられた。悪いものも感じられた。ちょっと考えます」と”含みのある言い方”をしたのは、既報通り。12日の対広島戦での一軍デビューが有力視されている。栗山監督のコメントを額面通りに受け取ると、一軍昇格が実現するのかどうか分からなくなってしまった。 「巨人先発の高田萌生(20)も3イニングで降板していますが、こちらは予定通りといった感じ。変化球を内外角のコーナーギリギリに散らし、勝負どころで力強い真っすぐを使い…。吉田は変化球でストライクを取れなかった」 ネット裏に陣取っていた他球団のスコアラーがそう評していた。 高田はプロ3年目、創志学園のエースとして甲子園大会のマウンドを踏んだ。2年上とはいえ、キャリアの差が出たようだ。その高田も近く、一軍に昇格すると伝えられており、吉田同様、この日は昇格に備えての調整登板だった。力勝負でストレートを投げ込む吉田と、変化球を織り交ぜた高田のオトナのピッチング。現時点では新人と3年目の「差」は否めない。しかし、吉田がその差を埋めるのはそう遠い日の話ではないようだ。 日本ハム関係者によれば、吉田は先発試合の2日前(2日)、実戦をイメージしたブルペン投球を行ったそうだ。 「フォークボールも投げさせましたが、これはまるでダメ。ホームベースの前でワンバウンドしてしまいました。スライダー、カットボールも投げさせましたが、この時点で二軍首脳陣は4日の結果を予想していたみたいでした」 吉田はスライダー、カットボールに手応えを感じていたそうだ。評価が分かれた理由が興味深い。吉田は変化球を低めに集めようとしていた。その日は低めに投げ込むことができたそうだ。しかし、首脳陣は「低めに」と的を絞った後、その軌道が変わったことを見逃さなかった。首脳陣は4日の登板で失敗し、そこで「このままではダメだ」と思うだろうと予想したそうだ。高校時代は自慢のストレートで押し切ることができたが、プロの世界ではそれだけでは通用しない。「一軍で活躍するには何が必要なのか分かればいい」というのが、二軍首脳陣の判断だった。 「吉田は『感覚』で投げています。変化球の握り方、力加減でどう変わるのか、知識として習得していません」(前出・関係者) 4日の試合後、吉田は取材陣の要請に応じ、反省のコメントを出している。 「今日に関しては悪いところしかない。次の登板までに修正したいと思います」 自分のピッチングを客観的に語っていた。二軍首脳陣の考えた通り、吉田の育成は次のステージに進むことになるだろう。(スポーツライター・飯山満)
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