CLOSE
トップ > 社会 > 「勝手に撮影・無断投稿」の日経、作家・知念実希人氏のポストを飲食店経営者の言葉として捏造の週刊女性PRIME 報道の倫理観とは

「勝手に撮影・無断投稿」の日経、作家・知念実希人氏のポストを飲食店経営者の言葉として捏造の週刊女性PRIME 報道の倫理観とは

pic pic

極味や公式Xより

日本経済新聞(日経)、週刊女性PRIMEの二媒体が盗撮や捏造(ねつぞう)疑惑で、まさに報道の倫理観を問われている。

ことの起こりは、日経が4月10日に報じた、福岡発、体験型ハンバーグ 「自ら焼く」投稿が行列呼ぶという「極味や」を取材した記事だ。同記事がXにもポストされると、「医クラ発狂案件。日経なにやってるんだ」「これは……この動画の中だけでも「生焼けリスク」だけでなく「生肉触った箸で食べる」という食中毒まっしぐら案件で、これをこのスタイルで報じるのはいくら経済紙であっても」といった批判が寄せられた。しかし、問題は報じた内容だけではなかった。女性PRIMEが、記事中の写真と動画はハンバーグ店の担当者がいない間に無断で撮影したものと報道。タイトルの最後には「無断撮影・投稿に問われる倫理観」と入れ、日経の倫理観を問い質している。この記事を受け、日経は動画を削除し、新たな動画と差し替えている。

日経に一石投じた内容となってはいるが、同記事中の飲食店経営者のコメント「牛肉で食中毒を起こす『O157』などの病原性大腸菌は腸管内にいて、食肉処理時に肉の表面につきます。肉の塊のステーキは全体の表面さえ加熱すれば安全といえますが、ひき肉のハンバーグは“中”に病原菌がいる可能性があるので、内部まで十分な加熱が必要です」が物議を醸している。なぜなら、そのコメントが医師で作家でもある知念実希人氏のXポストとまったく同じだからだ。知念氏は同誌の記事について「週間女性PRIMEの記事で、私のXでポストした文章が、一字一句変わらず『飲食店経営者』の発言として紹介されてしまいました。なんなの、これ…?新聞の倫理観を問いていますが、発信者捏造の倫理感はどうなんでしょう?」(原文ママ)と同じように倫理観を問い質した。こちらは、まだ沈黙している。

一方は盗撮、一方は捏造。批判するために事実を捻じ曲げているという意味では、女性PRIMEの方がより悪質だと、報道の末席に籍を置く身としては感じる。引用元をしっかり紹介すれば、捏造と後ろ指を指されることもなかっただろう。今回の件に関しては、二媒体だが、報道機関全て、一度わが身を振り返ってみた方がいいのかもしれない。おそらく、思い当たる節のある媒体は他にもあるはずだ。

関連記事


社会→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

社会→

もっと見る→

注目タグ