石破氏は就任当初から支持率が低迷していたこともあるが、高市氏のように「サナ活」というようなキャッチーなフレーズや、グッズに縁がなかった人物だという指摘がある。
例えば、岸田文雄氏は「聞く力」をアピールし、国民の声や意見を書き留めているとされる愛用のノートが「岸田ノート」として話題になった。岸田氏主催のパーティーで配布されたこのノートは、裏表紙に「岸田文雄」のサインが印字されている。配布後、オークションサイトに出品され、価格は一時2万円ほどに達して、現在も約8000円の値がつけられている。
また、菅義偉氏は下戸の代わりに大の甘党として知られており、中でもホテルニューオータニのカフェレストラン「SATSUKI」(東京・千代田区)の「ホテルニューオータニ特製 マロンパンケーキ2020」がお気に入りだった。このスイーツ好きのエピソードから「パンケーキおじさん」といった庶民的な愛称が付けられていた。
だが、石破氏に関しては、特有の愛称や愛用品が注目されなかった印象がある。「鉄道」「軍事」「アイドル」「プラモデル」と多趣味だが、前述2人の総理経験者と違い、キャッチーなフレーズが生まれなかった。人間性を象徴するようなアピールにはつながらなかったようだ。
あまりにふびんに思った一部の石破ファンからは「今からでも石破茂の推し活をはじめようかな」「鉄道に乗ることをゲル活と呼ぼう」「石破元首相にさらに愛着が湧いてきた」といった奇妙な応援の声も出てきている。
首相は退いたが議員としては現役の石破氏。まさかの再ブレークはあるのだろうか。

