スポーツ
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スポーツ 2018年08月13日 11時00分
プロレスラー世界遺産 伝説のチャンピオンから未知なる強豪まで── 「アンドレ・ザ・ジャイアント」“演出家”としても優れていた大巨人
亡くなってから四半世紀がすぎた今もなお、多くのファンが“プロレス史上唯一無二の存在”と認めるアンドレ・ザ・ジャイアント。 この4月には、米ケーブルテレビ局によって新たなドキュメンタリー番組が制作されて話題となった。 「これまであまり表に出てこなかったアンドレの兄弟らの証言まで集め、この番組で初めて明かされた話もいくつかありました。15歳くらいから突然に巨大化が始まったこともそうですし、アンドレ自身が先端巨大症(いわゆる巨人症)の治療を拒んでいて、その症状に伴う痛みを抑えるために暴飲していたというのも新事実といえるでしょう」(スポーツ紙記者) アンドレの現役時代には、すでに手術や投薬による巨人症の治療は行われていたが、本人はそのことによって、セールスポイントである怪物性が薄れることを望まなかったという。 巨人症患者の平均寿命は一般と比べて10年以上も短いといわれ、そのことはアンドレも承知していたに違いないが、これと引き換えにしてでも、リング上のスターであり続けることを自らの意思で選んだのだ。 だが、病状を放置することによる弊害は大きかった。成長ホルモンの過剰な分泌によって、体の先端部分が発達し続けるという外見上の特徴にとどまらず、一般には骨がモロくなり、発症部分に激しい痛みが生ずるといわれる。アンドレもその例外ではなかった。 常に四肢の痛みに苛まれ、それを紛らわせるため大量の酒を飲み続けた。 「ワインを一度に5ガロン(19リットル)飲んだ」「旅客機に積まれていたビールを飲み尽くした」などの怪物伝説の裏には、そうせざるを得ないだけのつらい事情があったのだ。 生前にはインタビューで、「(巨人としての肉体は)神様が俺の生計を支えるためにくださった」と答えていたアンドレだが、しかし、その肉体の特殊性に頼るだけでは決してトップスターにはなれなかっただろう。 「事実、これまでにも身長や体重でアンドレを上回るレスラーはいましたが、彼らはアンドレの半分の人気もなかったですから」(同) では、その人気の秘訣はどこにあったのか。アンドレの現役当時を知る関係者たちの証言は、大きく二つに分かれる。 一つは「とにかくプライドが高かった」というもので、もう一つは「対戦相手への配慮が行き届いていた」というものだ。一見、矛盾しているようだが、実はそうでもない。 どこのテリトリーでも観客を一番多く集められるアンドレが、高いプライドを持つのは当然のことだが、加えてこれはキャラクターを安売りして、早々に飽きられるのを避けるための“演出”としての一面もあった。 実際、アメリカでデビューした当初は「一度見たら満足」という観客が多く、そのため後に契約したWWF(現WWE)でも専属とはせず、世界各地を巡業させたという経緯がある。 もし、そのときに各地のプロモーターの要求を聞くだけだったら、ご当地ヒーローの当て馬にされた揚げ句、他の超巨漢選手たちと同様の単なる“色ものレスラー”として使い捨てにされていたかもしれない。そうならないためには、簡単に言うことを聞かない気難しさを装う必要があった。 さらに、単なる怪物で終わらないためには、常に観客をヒートアップさせるだけの好試合を見せねばならず、そこには相手レスラーの協力が欠かせない。だから好敵手と見込んだ選手には、相応の気遣いを見せることになる。 つまり、プライドと配慮のいずれもが、アンドレにとってはレスリングビジネスを長く続ける上で不可欠なものであったのだ。 新日本プロレスで外国人の世話係をしていたミスター高橋は、著書の中で〈プライドの高いアンドレがジャイアント・マシーンのマスクをかぶったことが意外だった〉との旨を記している。しかし、アンドレにしてみれば、観客に飽きられずにリング上を活性化する手段として、新たなキャラクター付けは願ってもないことだったのかもしれない。 日本でのベストマッチとされるスタン・ハンセンとの一騎打ち(1981年9月23日、田園コロシアム)においても、同様のことがいえる。 「ハンセン反則勝ちのアングルは、アンドレからの提案だったそうです。世界的な格付けはアンドレがはるかに上ながら、日本でのハンセン人気の高まりを受けて、双方の株が上がるような試合をアンドレが主導したわけです」(プロレスライター) その結果、いまだに“日本プロレス史上トップクラスの外国人対決”として語り継がれている。この事実を見ても、アンドレがいかに優秀な“演出家”であったかが分かるだろう。アンドレ・ザ・ジャイアント1946年5月19日〜1993年1月27日(46歳没)、フランス共和国グルノーブル出身。身長223㎝、体重236㎏。得意技/ジャイアント・プレス、ヒップドロップ。文・脇本深八(元スポーツ紙記者)
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スポーツ 2018年08月12日 17時15分
誤審続きの甲子園に批判殺到! 高野連がそれでもビデオ判定を導入しない理由とは?
第100回全国高等学校野球選手権記念大会で、審判員による誤審が勝敗に大きく影響するケースが相次いでいる。 甲子園大会初日の中越高校対慶應義塾高校戦では、同点で迎えた8回、1アウト1塁3塁で中越がスクイズを敢行するも、空振り。サードランナーは慌ててサードに帰塁するが、捕手からのボールが三塁へ転送される。 アウトのタイミングではあったが、サードランナーがヘッドスライディングをしたため、三塁手はタッチができず、「空タッチ」に。慶應義塾の三塁手がそれでもなぜかタッチをアピールすると、なんとアウトの判定。VTRに映し出されるプレーの様子は、明らかにタッチしておらずセーフだった。 結局この回、中越は勝ち越すことができず、慶應義塾が9回の裏にサヨナラ勝ち。仮にこのプレーがセーフだった場合、中越が勝ち越しそのまま勝利していた可能性もあった。 また、翌日の佐久長聖高校対旭川大学高校戦でも、佐久長聖1点ビハインドの8回、ツーアウトから打者の打った落下ギリギリのフライをレフトがスライディングキャッチ。誰の目から見ても、ボールはレフトのグローブに収められていた。 ところが三塁塁審は、何を思ったかワンバウンドの判定。一度「チェンジ」と思った投手は気持ちの切り替えができず、次打者にフォアボールを与える。さらに、次の打者のフライを動揺したレフトがグローブに当て落球。2点が入り、逆転となった。 この後、旭川大学高校が追いつき延長に入り、大会史上初のタイブレークになるのだが、その裏には重大な「誤審」があった。この件については、現在も北海道を中心に怒りの声が上がっており、「ふざけるな」「やり直すべきだ」「謝罪しろ」など批判の声が現在も上がっている。 当然、プロ野球のようにビデオ判定を導入しろという声も多い。しかし、高野連はそのような動きを全く見せず。たとえ間違っていたとしても、「審判は絶対」と考えているようだ。 なぜ、ビデオ判定に消極的なのか。野球関係者はこう話す。 「先進的なことを一切導入したくないのでしょう。それこそ軍隊のように、年齢が上である審判員に対し、高校生は『絶対服従』を強いたいのだろうなと。非常に、古い考え方がはびこっている世界なので。 高校野球の審判は、ほぼボランティアで、酷暑のなかベンチに入れずグラウンドに立っているわけですから、気分が悪くなるケースや、判断力が鈍ることは容易に想像できます。誤審はある種仕方のない部分もある。 ビデオ確認ではしっかりと検証できるわけですから、審判員にとっても負担が減るので、制度で導入すべきだと思います。しかし、高野連は誤審を無くすことよりも審判の名誉優先ということなのでしょう。 これはあくまでも噂ですが、人気高校になると収益を考えて審判が贔屓して勝たせるということもあるようです。今年地方大会で大阪桐蔭が履正社に9回2アウトから4四球で逆転しましたが、あの件について懐疑的な視線を向ける人も少なくありません」 熱中症対策に無頓着であるなど、時代に追いつかないことが多い高野連。野球に限らずサッカー・ラグビーなど、誤審の防止を目的としたVTR検証は世界的な「流れ」なのだが、高校野球は間違った判定も審判がすれば、たとえ間違っていたとしても正解ということのようだ。取材・文・櫻井哲夫
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スポーツ 2018年08月12日 12時30分
大特集 第100回全国高校野球大会 甲子園に棲む魔物(3)
76回大会('94年)の決勝、佐賀商対樟南(鹿児島)戦でも、守備の名手が泣かされている。 9回裏、二死満塁。佐賀商の主将・西原正勝の放った打球は左中間に舞い上がり、一瞬の静寂を置いてから球場は大歓声に包まれた。史上初、決勝戦でのサヨナラ満塁アーチである。 「ボールが投手の手から離れてから、少しずつスローモーションになっていった」 勝者・西原のコメントである。樟南の投手・福岡慎一郎と捕手・田村恵のバッテリーはスタンドに消えた打球を見ていたが、まだ敗北の実感はなかったという。 「福岡は大会を代表する好投手で、田村は高校生ナンバー1捕手の評価もされていました。当然、樟南が優勝候補と目されていた」 当時を知るベテラン記者の言葉だ。 同記者によれば、両校は大会リハーサルでニアミスをしている。樟南バッテリーを佐賀商ナインが後方から眺めていたという。同じ九州勢、「声を掛けたら?」と勧めたら、「いえ、大丈夫です」と言って、立ち去ってしまったそうだ。 格の違い。だが、好捕手の田村は「名手ゆえのミス」を犯し、決勝戦の窮地を広げてしまった。サヨナラ弾が出る数分前、一死一、三塁の場面で佐賀商のスクイズを見破り、三塁走者を「三塁・本塁間」に挟んだ。しかし、田村の送球が鋭すぎた。走者をかすめて三塁手のグラブに収まるはずが、ヘルメットに当たってしまった。また、別の場面でも、田村の野球センスが裏目に出ている。一塁への悪送球をカバーし、二塁に送球しようとしたら、一塁コーチャーの頭部にぶつけてしまう。「追いつきっこない」と決め込んでいた佐賀商側が、ボールから目を離した一瞬のハプニングだった。 「天才同士」の激突もあった。79回大会('97年)の大会4日目、浜田(島根)の和田毅(現ソフトバンク)と秋田商の石川雅規(現ヤクルト)が激突している。 後にプロ野球界を牽引していく両左腕の投げ合いは、意外な結末を迎えた。 「こんなんじゃ、全然ダメです!」 勝利した石川は試合後にそう吐き捨てているが、魔物のイタズラとしか思えないサヨナラ劇だった。3対1、和田が9回裏のマウンドに上った。秋田商打線はようやく和田を捕まえ、連打で無死一、二塁。次打者は犠打。和田がそれを処理したが、一塁へ悪送球。しかも、それを拾った右翼手の三塁送球が逸れ、2者生還。同点である。浜田ベンチは無死三塁の場面を嫌い、2人を歩かせ、満塁にする。打席に石川が立つ。和田はまだ動揺していた。ストレートの四球、押し出しサヨナラ負けだった。 後にプロでも活躍する好投手が泣かされた試合といえば、89回大会('07年)の決勝戦も有名だ。広島県代表・広陵の野村祐輔(現広島)と小林誠司(現巨人)のバッテリーが、魔物に取りつかれた。4点リードで迎えた8回裏、佐賀北の打線が爆発し、一死満塁。野村はこの程度でグラ付くほどヤワでなかったが、次打者に投じた渾身の一球を「ボール」とコールされた瞬間、顔がこわばった。捕手の小林もホームベースをミットで叩いて悔しがった。満塁逆転アーチを喫したのは、その直後だった。 49回大会('67年)の決勝、報徳学園(兵庫)対大宮(埼玉)の一戦は、サヨナラホームスチールだった。勝敗がドラマチックであるほど、明暗ははっきりと分かれる。なぜ、あと一歩のところで…。魔物が降りてくる瞬間は誰にも分からない。だから、日本中が感情移入してしまうのだ。 100回の夏にはタイブレーク制という、人為的な措置も行われることになった。新ルールに魔物はどんなドラマを補足させようとしているのだろうか。スポーツライター◎美山和也1967年、千葉県出身。週刊誌専属記者を経てフリーに。著書、共著に「マツイの育て方」(バジリコ出版)、「プロ野球 戦力外通告の衝撃と決断」(宝島SUGOI文庫)、「プロ野球戦力外通告」(洋泉社)など多数。
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スポーツ 2018年08月11日 17時00分
「定期検診で病院に行ったら…」武藤敬司が意外な人物との2ショットを披露
蝶野正洋、橋本真也(2005年没)と共に“闘魂三銃士”として一世を風靡し、55歳となった現在でも国内外に根強い人気を誇るプロレスラー・武藤敬司。3月末に両ひざの手術を行い、人工関節を埋め込んだことも記憶に新しいが、これが意外な縁の呼び水となったようだ。 8日に更新された武藤の公式ツイッター。そこには「定期検診で病院に行ったら、偶然にも横綱・白鵬と会った!!」という一文と共に、両者の2ショット画像が公開されている。普段はそれぞれ違う世界に身を置く両者が、公の場ではなく病院で顔を合わせているという珍しい光景だ。 前述した手術の件を考えると、今回武藤が定期検診に訪れたのは、術後の状態確認のためであると推測される。5月9日には「術後の経過が順調に進んでいたので、嬉しくなってスクワット!!痛みが走って診察したら…右足の皿の骨にヒビが入ってしまった」というツイートをしていることからも、定期的な患部のチェックは欠かせない状況であろう。 一方の白鵬も、去る7月場所中に支度部屋で右膝の怪我を負い、4日目から途中休場という憂き目に遭っている。また、場所後も状態は思わしくないようで、ツイートと同日には現在行われている夏巡業を離脱し、そのまま病院に向かったという報道もされている。 共に同じ箇所を負傷しているという惜しむべき事情により、意外な“共演”を果たすこととなった両者。今回のツイートは確認時点で「リツイート」が378件、「いいね」が1816件記録されるなど大きな話題となっており、返信欄にも「すげえなこれ!」「めったにないツーショットですね」、「お二方共にますますのご活躍期待してます!」といった声が寄せられている。 「これからに向けて、お互いにエールを送り合ったよ!!」という一文で、ツイートを締めくくっている武藤。競技の違いこそあれど、胸に期するものは同じだということだろう。その不屈の闘志で、共に華麗なる復活を遂げてほしいところだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2018年08月11日 12時30分
大特集 第100回全国高校野球大会 甲子園に棲む魔物(2)
球児の運命を変えたこともある。95回大会('13年)、常総学院(茨城)対前橋育英(群馬)の準々決勝で、「この投手はホンモノ!」とプロ野球スカウトの評価を一変させたのは、現西武の高橋光成だ。前橋育英の背番号1を背負った右腕は大会前、さほど評価されていなかった。 「好投手ではあるが、コントロールに難アリ」 こうした評価を、高橋は敗戦で自覚させられてきた。徹底的な走り込みと、投球フォームの見直し。その努力がチームからの信頼へと繋がり、スカウトたちの評価も変えていた。9回裏、相手二塁手の正面に打球が転がった。3万6000人の観衆の誰もが「終わった」と思ったが、まさかのファンブル。そこから打線が繋がり、高橋の同点打が生まれた。魔物はエースの投球を「もう少し見ていたい」とでも思ったのだろうか。 ファンブルという些細なミスが勝敗を分けることもあれば、「球場の雰囲気」が選手を金縛りにさせてしまうときもある。98回大会('16年)の八戸学院光星(青森)対東邦(愛知)の一戦がそれだ。9回裏、4点差を追う東邦が先頭バッターのヒットで出ると、スタンドの雰囲気が一変した。 ファンは劣勢のチームに優しい。少しでも付け入る隙が生まれれば、ドラマを期待する。一死後、3番打者が続いた。4番を打ち取り、二死となったとき、八戸学院光星のエース・桜井一樹はここから4安打を浴び、逆転負けのミラクルゲームとなってしまった。 応援席のブラスバンド、振り回すタオル(現・禁止)、声援…。桜井の表情は、勝っている側のエースのそれではなかった。 「独特の雰囲気があったが、負けるべくして負けたんです。相手は全力疾走を怠らなかったし。ウチは死球で相手投手を睨み返したりと、負ける要素があったんです」 後年、八戸学院光星を指揮していた仲井宗基監督はそう振り返っている。魔物は試合を見ているのだ。 守備の名手を迷わせた試合もあった。 96回大会('14年)、市立和歌山対鹿屋中央(鹿児島)の一戦は、1対1のまま、延長12回裏に突入した。一死一、三塁。守る市和歌山ナインの元に伝令が走る。 内野手が各々の守備位置に散った直後だった。二塁手・山根翔希の前にゴロが転がった。中間守備、県大会無失策の名手はその打球のスピードを見るなり迷ってしまった。 「思ったよりも勢いがなくて…」 山根は一塁に送球し、三塁走者の生還を許す。 「強い打球が来たら、二塁ベースを使っての併殺、それ以外なら、バックホーム」 伝令の言葉は頭に入っていた。しかし、山根の前に転がった打球はそのどちらとも言えない微妙な勢いで、併殺とバックホームの両方に備えていた中間守備だったため、意味のない一塁送球をするしかなかったのだ。 大会本部は試合後に集まり、彼の処理した「一塁送球、アウト」の記録を訂正させた。「本塁生還が成立しており、意味のない二死」という解釈で、内野安打に変更させた。しかし、山根は「自分のミス」と言って号泣したままだった。
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スポーツ 2018年08月11日 06時15分
御嶽海はどうなる?平成の大相撲で誕生した初優勝力士たちの翌場所結果
現在各地で行われている夏巡業を経て、来月9日に初日を迎える大相撲9月場所。その人気はまだまだ根強いようで、既に前売り券は全15日分が完売。舞台となる両国国技館では、満員御礼の日々が続くことが濃厚となっている。 そんな秋場所の注目力士は、前回の7月場所で“平成30人目”となる初優勝力士となり、今場所は大関取りもかかる関脇御嶽海。昇進に値する好成績が残せるかどうか、初日から好角家たちの熱い視線が注がれることは確実だ。 ただ、初優勝を飾ったことにより、他の力士たちによるマークが厳しくなるということも考えられる。初めて賜杯を掲げた力士が等しく味わう、避けられない難題ともいえるだろう。では、御嶽海以前の29人の初優勝力士たちは、この難題にどのような答えを出したのだろうか。 29人の翌場所成績を見てみると、勝ち越しとなる成績を収めたのは21人で、その内2ケタ勝利を挙げたのが13人。また、朝青龍と稀勢の里の2名に関しては、2場所連続で優勝を手にするという離れ業をやってのけてもいる。仮に御嶽海がこの両者を同じ道を辿ることができたなら、場所後の大関昇進はまず間違いないと言っていい。 一方、前述の21名以外、つまり、残る8名の力士たちはあえなく負け越し。後に22回の優勝を重ね、“平成の大横綱”と称されることにもなる貴乃花(当時貴花田)でさえも、初優勝の翌場所は「5勝10敗」に終わっている。 ちなみに、今回の対象範囲である29名の内、御嶽海と同じく関脇で初優勝した力士は曙(元横綱)、千代大海(元大関)、出島(元大関)、照ノ富士(元大関、現幕下6枚目)の4名で、次場所の成績は曙が「0勝0敗15休」、千代大海が「3勝8敗4休」、出島が「10勝5敗」、照ノ富士が「11勝4敗」となっている。成績にバラつきはあるが、意外にも全ての力士が、その後大関以上の地位に昇進している。 以上が、過去29人の初優勝力士たちの次場所結果である。30人目の御嶽海は、果たしてどのような15日間を過ごすことになるだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2018年08月10日 19時45分
中高生、熱中症死の25.3%が野球部員 根強い「根性論」の指導法を指摘する声も
9日、日本スポーツ振興センター(JSC)が高校や中学のクラブ活動中に熱中症で死亡した学生のクラブ別人数を公開。その結果、野球部が全体の25.3%を占めていることが判明し、驚きの声が広がっている。 JSCは学校が管理する活動中に発生した災害について、医療費や見舞金を支給する「災害共済給付制度」の死亡見舞金の支給データを基に、熱中症で死亡した中高生の人数を調査。 その結果、昭和50年から平成29年の間で、クラブ活動中に熱中症で亡くなった146人のうち、野球部が37人と突出して多く、2位のラグビー部17人を大きく上回る数字となった事が判明。JSCはこの原因について、競技人口の多さと練習時間の長さが原因ではないかと分析している。 また、平成2年から24年の間に熱中症で亡くなった野球部部員18人のうち、実に高校1年生が11人と突出して多いことも判明。これについては、初心者や肥満気味の部員が練習終了間際に倒れている傾向があるとJSCは指摘した。 異常なほど野球部員が熱中症で亡くなっているというデータに、ネットユーザーからは「野球は危険すぎる」「暑いなかでダラダラ練習しているのだから当然」など、納得する声が。一方で「競技人口が多いことが原因」「人口を考えるとラグビーのほうが異常」と指摘するネットユーザーもいた。 元高校球児のAさんはこう指摘する。 「野球部の指導者は基本的に考え方が古いことが多いです。最近は水分補給をさせないチームはなくなりましたが、昔は『水を飲むとバテるのが早くなるから飲むな』と指導し、選手が倒れることはザラでした。 また、学生野球の場合、練習時間が長いことが正しいと考える傾向があり、炎天下で無駄にグラウンドを走らせる、素振りを延々とやらせるなどが多い。特に1年生は、体力作りと称して基礎練習をやらされた上、上級生に無茶な注文をつけられることがあり、体力も心もすり減らしてしまう。 私も真夏にグラウンド30周、50メートルダッシュ30本やらされ、もちろん水分補給はなし。その後フリーバッティングやシートノックで球拾いをやらされ、グラウンドに立ちっぱなし。なんとかトイレに行くふりをして水を飲みました。 そんな経験をしている指導者が多いので、『俺たちの頃は水など飲めなかった』『暑さに耐えて猛練習を積むことが正義』と思ってしまうんでしょう。もちろん、これは野球だけではなく、他のスポーツにも言えることです。根性主義や苦難に耐えることがスポーツではなく、競技を楽しみ結果が出る喜びを味わうことが本来の目的だと思います」 「根性主義」が未だ色濃い日本のスポーツ界。中でも高校野球は酷暑に耐えることを強いており異常と言わざるを得ない。このままで本当に良いのか、考え直す必要があるのではないだろうか。
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スポーツ 2018年08月10日 19時00分
『ユニクロ』=錦織圭の常識が崩れる ロジャー・フェデラーと10年契約の真意
『ユニクロ』=錦織圭(28)のイメージが定着しているが、7月のウィンブルドン選手権から、ユニクロは新たに世界ランキング2位のロジャー・フェデラー(36)との契約を交わした。その契約は「10年3億ドル(約330億円)」。世界的なスーパースターとの契約となれば、超高額となるのも当然だが、フェデラーは間もなく37歳。10年の長期契約には世界中が驚いている。 それ以上に危惧されるのは、ユニクロが錦織圭のスポンサーを降りるのではないかと噂されている点だ。 「近年の錦織は故障続きで復帰後もパッとしません。大型契約を交わしている企業からすれば、テレビ画面に映らないのであれば、大金を投じた意味がありませんからね」(体協詰め記者) また、錦織と契約しているカップ麺の企業も、新たに大坂なおみへの出資を決めた。こちらのテレビCMは、錦織よりも大坂の露出が多くなっている。 「男子プロテニス協会(ATP)が、国別団体対抗戦を復活させると発表しました。その復活第1回目は、2020年1月。会場も東京五輪のテニス競技会場となる『有明テニスの森』が有力視されている。ユニクロのフェデラーとの長期契約の狙いは、その辺りにもあったようです」(広告代理店関係者) もう一つのテニス組織である国際テニス連盟(ITF)も、'19年から「男子国別対抗戦」を改変し、サッカーのワールドカップのようにする。つまり、センターコートで初戦を迎えるフェデラーなら、確実にテレビ中継されるわけだ。 「近年の錦織は早々に負けてしまうため、五輪イヤーの宣伝にはならないと判断されているのでしょう。そろそろ目立った成績を残さなければ、スポンサー離れは加速すると見られます」(専門誌記者) 『ユニクロ』の“最終警告”とならなければ良いが…。
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スポーツ 2018年08月10日 17時45分
甲子園がキライ?敵地長期ロードでトラが息を吹き返す
金本阪神が宿敵・巨人に勝ち越した。勝ち越し打となったベテラン糸井の特大アーチに、東京ドームの観客もどよめき、試合後の金本知憲監督(50)もそのパワーを称賛していた。「本拠地の甲子園では巨人に苦戦していますが、敵地での3連戦を勝ち越し、やり返したんですから、金本監督も上機嫌でした」(スポーツ紙記者) 甲子園球場を高校生に明け渡している時期であり、阪神の遠征はまだまだ続く。チームを勢いづけるためにも一つでも多く勝っておきたいところだが、こんな指摘も聞かれた。今の阪神は広い甲子園球場に適したチームではない、と…。 今さらだが、甲子園球場は広い。両翼95メートル、中堅118メートル、左右中間118メートル、しかも、右から左方向に強い浜風が吹いてしおり、右バッターの左翼方向への本塁打は出にくい。左バッターにしても、そうだ。フルスイングして右翼ポール際に飛んだ打球も深い右中間方向に流され、フェンスを越えられないという。 また、内野フィールドが土で、外野が天然芝なので、人工芝球場のようにゴロの打球が加速して行かない。内野手の間を抜けるヒットも出にくい。つまり、甲子園は得点の入りにくい球場なのだ。 近年、土と天然芝が阪神野手を泣かせていた。92試合を消化した時点での失策数(エラー)は、62。このペースでいけば、 「シーズン100失策」の恥ずかしい記録ができてしまう。この失策数は12球団ワーストだ。金本監督が就任してからの失策数だが、2016年が97、昨季も82で「2年連続リーグワースト」だった。秋季キャンプで守備練習に長い時間を割いてきた。しかし、前監督が最後に指揮を執った2015年の失策数は77。リーグワーストではなかった。「金本体制になって、ミスが目立つようになったとの声も聞かれます。甲子園は土のグラウンドなので守備力が問われます」(前出・スポーツ紙記者) 経験値の少ない若手に切り換えたため、失策数が増えるのも致し方ないことかもしれないが、その責任は金本監督だけではなく、全首脳陣にあるようだ。 関西地区で活動しているプロ野球解説者がこう言う。「阪神の守備練習は気が緩んでいます。逆シングルで捕球している選手も少なくない。土のグラウンドなんだから、体の正面で捕れるところまで走らせ、打球に追いつくんだという意識を浸透させないとダメ」 練習の目的を説明しないコーチ、楽をしようとする選手を叱らない現状が問題なのだという。 ホームゲームは20勝27敗1分け、ロードは23勝21敗。“土のグラウンド”での勝率が悪いのはそのせいだろう。本拠地で勝てないチームが首位戦線に浮上することはまずあり得ない。「今オフ、阪神が大型補強に乗り出すとの情報も飛び交っています。国内FA権を取得した好選手も多いので当然でしょう」(前出・同) そうなると、若手の出場機会が減る。阪神二軍は55勝31敗でウエスタンリーグ首位を快走中だ。本塁打65、チーム防御率2・84、セーブ29はリーグトップ。しかも、盗塁数は134個と驚異的な数値を記録している。トラの若手の大半は一軍で結果を残せず、二軍再調整を命じられたが、投打ともに奮闘しており、「2、3年後にはなんとかなるのではないか?」と期待が持てるのだが…。 高校球児に甲子園を明け渡した8月、トラが息を吹き返すとすれば、皮肉な話でもある。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2018年08月10日 17時15分
オリックス、“マッチョマン”吉田正の満塁弾で激勝!“神童”ヨシノブ復帰も2被弾に反省
オリックス 7-6 埼玉西武(17回戦)※オリックス5勝11敗1分け▽9日 京セラドーム大阪 観衆23,088人 オリックスの連敗で幕を開けた、毎夏人気のイベント『Bs夏の陣2018』第3戦はオリックスがディクソン、西武は今井達也が先発し行われた。 西武相手に2カード連続で、同一カード3連敗(トータルで対西武7連敗)だけは避けなければいけないオリックスは初回、吉田正尚の犠牲フライで先制するも2回、森友哉にこの3連戦で2本目となる13号2ランを浴びてあっさり逆転を許してしまう。ディクソンは5回にも秋山翔吾に16号ソロを打たれるが、その裏、打線が今井を捕まえ、大城滉二、若月健矢の連打から宮崎祐樹が死球で出塁し、無死満塁のチャンスを作る。西村凌は三振に倒れたが、西野真弘のタイムリーで1点差に迫ると、そして主砲の“マッチョマン”吉田正がセンターバックスクリーン横に飛び込む18号満塁ホームランで一気に逆転。この回は打者一巡5得点のビッグイニングとなった。 オリックスは、7回に中島宏之のタイムリーで点差を4点に広げると、8回に“オリの神童”山本由伸が、7月26日以来の復帰登板。しかし、久々の実戦が影響したのか制球に苦しみ、先頭の山川穂高に得意のカットボールを捕えられ、レフトスタンドに飛び込む29号ソロホームランを打たれてしまう。続く森はファーストゴロに打ち取ったが、外崎修汰にヒットを打たれると、中村剛也にストレートをライトスタンドに運ばれる5試合連続の17号2ランを浴びて、1点差に迫られる3失点。 ほろ苦い復帰登板になった“神童”だが、試合後、報道陣に囲まれると「良くはなかったんですけど、最後はいいところもいくつかありました。対戦する感覚は久しぶりでしたが、だから打たれたわけではなく、しっかり反省して、野手や監督、コーチの信頼を得られるようなピッチングをしたい」とスッキリした表情でコメントを残した。コメント中、その横を通った福良淳一監督は「2本は打たれたんですけど、ボールは全然悪くないし、力は入ってたかなというのは、ちょっとはあったんですけどね」と試合後に語っていたが、帰ってきたのが嬉しかったのだろう。“神童”がコメントを出していることに気づくと、笑顔で労いの言葉をかけて、背中をポンと叩いてから車に乗り込んだ。 試合はこの1点差を最終回に“守護神”増井浩俊が守り切り、連敗は2でストップ。3位ソフトバンクとの差は再び3ゲームに縮まった。10日からは4位ロッテとの3連戦で、CS進出争いを繰り広げることになる。ロッテにも前回同一カード3連敗を喫しているだけに、しっかりとリベンジをしておきたいところだ。 何とか連敗を止めた福良監督は「あぁ…キツイですね。怖いですね。4人で3点ですからね。強い打線だけに気を抜けなくてピッチャーも大変ですけどね」と西武戦の厳しさを口にすると、吉田正については「マークが厳しい中、甘いボールを一発で仕留めた。大したもんですね」と絶賛。打線に関しても「きのう、きょうといいスイングになって来たんやないですか。繋ごうとする意識があるのか。今は長打を期待できないですからね」と評価した。 プロ初の満塁ホームランを放った“マッチョマン”は「西野さんが繋いでくれたので、自分のスイングができました。結果、ホームランになって良かった。みなさんのおかげです。試合の中でチャンスが来たら1点でも多く返せるように、もっと確率を上げていきたい」と語り、『Bs夏の陣』に駆けつけた夏休みの子どものファンに対して素敵なプレゼントになったのでは?と質問すると「子どもたちにとって、夏の思い出になれば」と笑顔で答えた。 『Bs夏の陣2018』後半戦初戦となる10日のロッテ戦は、オリックスが西勇輝、ロッテは二木康太が予告先発。18時プレーボール予定。オリックスにとって負けられない闘いはまだまだ続く。取材・文・写真 / どら増田、垪和さえ
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