スポーツ
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スポーツ 2019年05月23日 17時00分
日本ハム 吉田輝星が斎藤佑を踏み台に 交流戦一軍デビュー
栗山英樹監督(58)にも異論はないはずだ。昨夏の甲子園大会を沸かせた吉田輝星(18)の一軍デビューが“内々に決定”された。 5月8日、千葉ロッテとの二軍戦で先発した吉田は、4回途中まで被安打3、奪三振3、無失点と好投したのだ。しかし、荒木大輔二軍監督を始めとするファーム指導者から出るのは、辛辣なコメントばかりだった。「これは、吉田のトリセツ(取扱説明書)によるもので、褒めるよりも『ダメだ!』と叱って伸びるタイプだから。5回のマウンドで先頭打者に四球を出したところで交代させたのは、悔しさを次回にぶつけさせるためです」(球界関係者) その「悔しさをぶつける登板」は、同16日の予定。8日同様のピッチングができれば、一軍昇格となる。「オープン戦で清宮幸太郎が骨折した時点で、チーム構想に変更が出てしまいました。戦力としてはもちろんでしたが、栗山監督は若手の活躍でチームを活気づけたいと思っていたのに、清宮はリハビリにまだ時間が掛かりそう。吉田に白羽の矢が立てられたのはそのためです」(同) 清宮が傷めた右手有鈎骨は、スラッガーにとって致命傷になりかねない。慎重なリハビリが求められるのは当然で、今季中に一軍合流が果たせるとしても、それはペナントレースの勝敗がほぼ決定した夏場以降になると言われている。 したがって、「最重要強化選手」は、清宮ではなく吉田となったのだ。「吉田が先発ローテーション入りしてフルシーズンを戦うまで、あと2年は必要でしょう。昨夏の甲子園で投げていた剛速球が10としたら、今は6か7しか出ていません」(取材記者) 万全ではないが、勝算はあるという。 今年の栗山采配は奇抜なものが目立つ。特定の打者に対し、外野に4人を配置する変則シフトを見せたかと思えば、斎藤佑樹、加藤貴之といったイマイチの投手たちを「オープナー」として起用するのもそれだ。 オープナーとは、中継ぎ投手を先発させ、打者一巡を目処に交代させるもの。そのあと、本来の先発投手を出す変則的な継投策だ。「吉田の先発は短いイニングになるかもしれません」(同) 斎藤先発には、もう新鮮味がない。ファンを喜ばせ、かつチームの起爆剤になりうる選手登用は、やはり吉田の一軍デビューしかなさそうだ。「日ハムは先発陣に不安を抱えています。日程が変則になる交流戦でも先発させ、その時は少し長めの登板になりそう」(スポーツ紙記者) 清宮、斎藤を踏み台にしての一軍デビュー。吉田はスターへの階段を着実に上りつつあるようだ。
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スポーツ 2019年05月23日 11時30分
“4拍子揃った”打者へ DeNA・神里の課題と期待 5月打撃好調も…
今やベイスターズのトップバッターと言えば、神里和毅。5月8日から22日現在まで、10試合連続でリードオフマンの重責を務めている。 その間チームも6勝4敗と、不振を極めた4月から比べると明らかに上昇傾向にある。2番に座る宮崎敏郎も、5月は打率.373と4月までの打率.165から完全復調。神里&宮崎のコンビが機能し、ネフタリ・ソト、筒香嘉智、ホセ・ロペスの中軸へランナーのいる状況を作ることができている事も、好調の理由の一つと言えるだろう。 その神里だが、ルーキーの去年とは違う部分が多く見られる。まずはホームラン数。昨年は86試合出場し、ホームラン5本を記録したが、今年は41試合で早くも4本を放っている。バットを寝かせたライオンズ秋山翔吾に似ているフォームから放たれた打球は、去年より明らかに伸びが違う。打率も.296と限りなく3割に近づいてきている。これは規定打数到達者の中では、筒香(.306)に次ぐチーム2位の数字。8割を超えると優秀と言われているOPSも.794と素晴らしい数字を残している。 一方で課題もある。三振は54とリーグワースト。カウント別の打率も、2ストライクを取られた後は1割台前半と、トップバッターとしては厳しい数字が並ぶ。ファーストストライクを狙う積極的なスタイルは、ラミレス監督も奨励してはいるが、フォアボールが7つしか選べていない事も事実。ボール球を選ぶテクニックが身に付けば、もっと“嫌らしい”バッターになれることだろう。 盗塁も5つの成功を記録しているが、反面6つの失敗もある。スタメンでは走れるタイプが少ないだけに、成功率を上げることは必要であろう。守備面でもやや不安定な場面も見られる。名手の桑原将志と比べられることも多いだけに、不運な面もあるが、最近は守備固めで入る桑原がライトで、神里はセンターのままの場面がよく見受けられるだけに、更なる安定が期待される。 プロの壁は高く厚い。まだ2年目だけに、ぶつかることもあるであろう。ライバルがひしめいている“戦国ベイスターズ”の外野戦争は熾烈で、桑原、梶谷隆幸、楠本泰史らもその座を狙っている。しかし、彼のポテンシャルは誰もが認めるところ。攻・走・守+ルックスと“4拍子”揃った神里和樹はこれからどのように羽ばたくのかを、シーズン通じて刮目していきたい。取材・文 ・ 写真/ 萩原孝弘
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スポーツ 2019年05月22日 17時30分
“伯父の重圧”“勤続疲労”が巨人・菅野を襲った 垣間見えた異変の正体とは?
「疲れ」に対する考え方を変えるべきかもしれない。 巨人・菅野智之(29)の出場選手登録が抹消された。遠征先のひたちなか球場(対DeNA/中止)で取材に応じた原辰徳監督(60)によれば、原因は、腰の違和感。「重症ではない」と伝えていたが、抹消を決めた前日の5月20日、ジャイアンツ球場での練習中に違和感が出たという。 「今季の菅野の調子はイマイチ。でも、エースの二軍落ちはチーム全体に影響を及ぼします」(スポーツ紙記者) いったん、出場登録を抹消すると、最短でも「10日」の間を置かなければならない。序盤戦に苦しんでいた緒方カープが息を吹き返し5月21日、巨人を抜き単独首位に立った。過去3年、広島は交流戦明けに爆発的な強さを見せ、そのまま独走態勢で優勝を決めている。巨人以外にも言えることだが、優勝するにはこの時期に広島をたたいておく必要がある。菅野の戦線離脱は、ペナントレースにも大きな影響を与えそうだ。 巨人関係者がこんな話をしていた。 「(5月)8日のDeNA戦に菅野が先発していますが、そのころから『いったん、二軍に落とし、再調整させるべき』との話が出ていたんです。一軍の首脳陣全体で話し合い、『とりあえず、様子を見よう』となって、15日の大炎上ですよ。6回途中、自己ワースト10失点(阪神戦)の…。今回の出場抹消がなければ、菅野は22日に先発する予定でしたが」 つまり、周囲は「菅野の異変」を今回の抹消前から察していたわけだ。投手出身のプロ野球解説者がこう続ける。 「今年の菅野は変化球が多い。菅野といえば、『変化球が多彩で制球力もバツグン』というイメージを持つファンも多いと思いますが、本当の武器はストレートです。ストレートで相手バッターをねじ伏せる力があるんですが、今季に限ってはその威力のあるストレートが見られません」 菅野は昨季オフから私的交遊、食生活にも気を配り、身体に疲れを残さないように努めてきた。裏を返せば、菅野自身、疲れを感じていたということになる。2013年 登板27 投球回1762014年 同 23 同 158・22015年 同 25 同 1792016年 同 26 同 183・12017年 同 25 同 187・12018年 同 28 同 202 入団以来、小さな故障で一時的に戦線を離脱したことはあったが、先発投手としてフル回転してきた。昨季は「完投10」という突出した数字も残しており、調子の上がらない今季も、ナンヤカンヤ言われながらも53・2イニングを投げている。 威力のあるストレートが見られないのは、疲労が原因とされている。「攻守交代で菅野がベンチに帰ってきて、宮本総合投手コーチが近づいてきました。宮本コーチが何かを確認していたんですが、菅野はそれを無視するようにベンチ裏に引っ込んでいきました。宮本コーチがそれを追いかけていき…」(スポーツ紙記者) 本調子ではない。ストレートの威力が戻らない。そんな焦りが菅野のイライラを呼んだのだろう。今回、登録抹消となった原因も疲労が関係しているという。 「伯父である原監督が現場復帰し、菅野は『自分が先頭に立って頑張らなければ』と思い、重圧も感じていたようです」(前出・関係者) 近年、100球をめどに先発投手を交代させる風潮も根付いてきた。それが投手の闘争心を希薄にさせたとの指摘もあるが、今回の菅野の戦線離脱を機に、球界は「勤続疲労」「疲労の蓄積」についてもう一度考え直す必要もありそうだ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2019年05月22日 11時30分
「監督、コーチにはなりたくない」プロ野球選手が明かす引退後の不安と、巨人・上原の今後
巨人のレジェンド、上原浩治(44)がシーズン途中での現役引退を表明した。 今でこそだが、「やっぱり…」と思う出来事はあった。5月3日の千葉ロッテ戦(ファーム)でのこと。上原は3番手として登板し、一死を取ったところで、ロッテ側が上原と同じ1975年生まれの福浦和也を代打に送った。福浦は昨季、通算2000本安打を達成し、先に今シーズン限りでの現役引退を表明している。投打のレジェンド対決に二軍球場は大いに盛り上がった。 結果はライトフライ。福浦は一塁ベースに到達する前に「アウト」を確認したが、そのままオーバーランし、マウンド付近を通過して三塁側ベンチに帰っていった。そのとき、二人はお互いをねぎらうようにタッチしている。 以後、上原は実戦に登板することなく、引退表明に至っている。「今月に入ってから、上原は球団に引退を相談したと話していました。この時点で二軍首脳陣も引退を受け入れていたのかもしれません。内々にロッテ側に働きかけ、上原のラスト登板にふさわしい対戦を演出しようとしたのでしょう」(球界関係者) 今後に関してだが、「とりあえず、ご報告まで」なる上原のツイッター上の発言から察するに、未定ということだろう(5月20日時点)。おそらく、近日中に東京ドームでの一軍戦でセレモニーが開かれるはずだ。「上原を尊敬している若手はたくさんいます。メジャーリーグのマウンドも経験しており、若手からの人望も厚い。上原にその気があるのなら、良いコーチになると思います」(スポーツ紙記者) ちなみに、プロ野球選手の引退に関しては調査結果がある。日本野球機構(NPB)は秋季教育リーグ中、参加選手に毎年「セカンドキャリア」に関するアンケート調査を行っており、2018年の結果は以下の通り。〇引退後に不安がある 61・9%〇引退後にやってみたい職業は?1位 15・1% 一般企業の会社員2位 12・3% 大学・社会人の指導者3位 11・5% 社会人クラブチームの指導者4位 11・1% 高校野球の指導者5位 8・7% 海外球団で現役続行6位 8・3% プロ野球の監督・コーチ等同 8・3% 飲食店等の開業独立 サラリーマンが1位になったことに関係者は驚いていたが、個人的には「プロ野球の監督・コーチ等」に「あまりやりたくない」&「やりたくない」との回答が52・4%を占めたことの方が衝撃的だった。この疑問をコーチ経験のあるプロ野球解説者にぶつけてみた。「本当はみんな、やってみたいはず」と前置きしつつも 「監督、コーチは現役時代の論功行賞のようなもの。それに監督が交代すれば、コーチも一緒に退団しなければなりません。派閥みたいなものもあります。それに、チームの成績が悪ければ、どんなに情熱を持って育成に当たっていても評価されません」 と“厳しい現実”を語っていた。 アンケート結果で“安定の会社員”が1位になったのは、現役時代のレギュラー争いよりも厳しい球界の現状によるものだろう。 上原はメジャーリーグでの経験もある。若い選手が国際舞台で戦っていく上でも“貴重な先輩”だ。引退会見では「もうちょっとやりたかったなという思い」と涙をこぼしていたのだから、野球がキライになったわけではないだろう。上原には後輩たちに「引退しても野球界には夢がある」と思わせるセカンドキャリアを送ってもらいたい。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2019年05月22日 06時30分
女子2冠王座が遂に解体! WWE神出鬼没のブロック・レスナーがMITBラダー戦を制す
WWEは日本時間20日、コネチカット州ハートフォードのXLセンターでPPV『マネー・イン・ザ・バンク』(MITB)を開催した。 MITBは、天井に吊されたアタッシュケースを奪い合う試合がメインの大会。アタッシュケースの中にはWWE王座、WWEユニバーサル王座のどちらか(男子)、ロウまたはスマックダウンの女子王座のどちらか(女子)に挑戦できる契約書が入っている。契約書を獲得したレスラーは試合当日から1年以内に、好きな時に1度だけキャッシュインし、王座に挑戦できる。日本では、新日本プロレスの『G1クライマックス』優勝者にIWGPヘビー級王座への挑戦権利証が与えられる。DDTにも「いつでもどこでも挑戦権」があるが、MITBは権利の防衛義務や移動劇がない。 男子MITBラダー戦は波乱の結末を迎えた。出場予定だったサミ・ゼインが何者かに襲われたため7人で競われた。 アンドラデがラダーを登るランディ・オートンをスワンダイブ・ドロップキックで蹴散らすと、ラダー上段から豪快なサンセットフリップ・パワーボムをフィン・ベイラーに炸裂させるなど躍動。試合は混戦となったが、最後はムスタファ・アリがバロン・コービンを場外に蹴落とし、ラダーを登ってアタッシュケースに手をかけた。 勝利目前まで迫ったそのとき、ブロック・レスナーが走り込んでリングに姿を現すと、ラダーを倒してアリをリングから排除。1人残ったレスナーはしてやったりの表情でブリーフケースを奪取して王座挑戦権を獲得した。嵐のように現れ、そのままMITBを獲得したレスナーが狙う王座は愛着のあるユニバーサルか? 2冠女子王座ベッキー・リンチが試練の王座2連戦に挑んだ。強敵レイシー・エバンスとロウ女子王座を懸けて対戦したベッキーはドロップキックで先制すると、レイシーをバリケードにたたき付けて攻め込み、最後はフォールを狙うレイシーをディスアーマーで捕まえてタップ勝ち。ベッキーがロウ女子王座を防衛した。しかし、喜びもつかの間、続けて登場したシャーロットとのスマックダウン女子王座戦が決行されてしまう。 2連戦で疲れを見せるベッキーは、シャーロットにチョップ連打やボストンクラブで痛め付けられて劣勢に陥った。最後はシャーロットのビッグブートに沈んで悔しい3カウント。ベッキーはスマックダウン女子王座から陥落し、シャーロットが新スマックダウン女子王者に輝いた。ベッキーが統一して以降、統一王座として扱われていた2大ブランドの女子王座が解体された。 試合後ベッキーは、シャーロットとレイシー2人がかりで襲われる展開に。すると、女子のMITB戦を制したベイリーがベッキーを救出。ベイリーはシャーロットをコーナーポストにたたき付けると、なんとブリーフケースをキャッシュイン!王座挑戦の権利を行使すると、トップロープからダイビングエルボーを放ちシャーロットからカウント3。ベイリーが一夜にしてスマックダウン女子王座となった。ベッキーはロウ女子王者に専念するのか、注目される。 WWE王座はコフィ・キングストンが、ケビン・オーエンズを、ユニバーサル王座はセス・ロリンズがAJスタイルズをそれぞれ破り、防衛に成功した。文 / どら増田写真 / ©2019 WWE, Inc. All Rights Reserved.
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スポーツ 2019年05月21日 22時30分
プロレスラー世界遺産 伝説のチャンピオンから未知なる強豪まで── 「天龍源一郎」真っ向勝負を貫いた“ミスター・プロレス”
引退後は芸能方面でも大活躍を続ける天龍源一郎。プロレスラーとしての激しいファイトとは一転して、コミカルな役柄もこなす姿を意外に思うファンもいるだろう。 だが、こうして何でも受入れて己の糧にすることは、現役時代から変わらぬ天龍本来の姿でもある。※ ※ ※ 転職や再就職にはいろいろと苦労がつきまとうもので、これは一般社会もプロレス界も変わらない。 前職で実績があればあるほど、新天地での期待値が高まり、うまくいかなかったときには余計に批判されることにもなる。 大相撲の横綱として、鳴り物入りでプロレスに転向した輪島大士や北尾光司は、その代表例と言えようか。「プロレスをどこか見下していた北尾と転向時点で38歳だった輪島では、やや意味合いは異なりますが、大成しなかったということでは同じでしょう。元柔道世界一の小川直也にしても、いわゆるプロレス的な動きにおいてはぎこちなさが抜けなかった。橋本真也のように、小川の格闘技風スタイルを全面的に受け止める相手以外では、凡戦が目立ちました」(プロレスライター) 確かに柔道日本一の坂口征二にしても、小川と同様に決してうまいレスラーではなかった。 逆に成功例というと、まずは元大相撲関脇の力道山。ただし、プロレス自体が日本において認知されていない時代であり、力道山のスタイルこそがオリジナルということで通じたのだから、その部分での苦労は薄かったかもしれない。 元レスリング五輪代表からプロレス入りしたマサ斎藤、ジャンボ鶴田、長州力らは大成功の部類と言えようが、こちらはプロや社会人の経験がないぶん、相撲などからの転向組よりなじみやすかっただろう。 純然たる他競技のプロから転向して成功を収めた日本人レスラーとなると、まずはプロ野球出身のジャイアント馬場、そして大相撲出身の天龍源一郎の2人になるだろう。「故障のため野球を諦めた馬場に比べると、天龍は前頭筆頭まで番付を上げた現役力士。所属部屋の分裂騒動により角界に嫌気が差していたとはいえ、当時は今以上に力士の社会的地位が高かっただけに、プロレス入りへの葛藤は大きかったでしょう」(同) 1976年、26歳にして全日本プロレス入団を決めた天龍は、すぐに渡米してザ・ファンクスのもとで修行生活に入る。 付き人のいた幕内力士時代から一転しての新弟子生活で、その落差は相当のものであったに違いない。★アメプロに学び自分流に再構築 帰国しての日本デビュー後も、相撲の短時間勝負に慣れた体はスタミナ不足を露呈することもしばしばであった。 期待の大型新人として迎えられながら、実際には馬場、鶴田はおろか、当時在籍したタイガー戸口にも及ばない扱い。並みの選手ならここで心折れても仕方のないところだが、しかし、天龍は違った。 ’80年前後に再修行のため渡米すると、これが転機となり、一気に鶴田のライバルの座までのぼり詰めてみせたのだ。「何が変わったのかと言えば、2度目の渡米で各地を転戦する内、いわゆるアメプロ式の試合づくりや観客へのアピール法を身に着けたこと。純和風のいかつい外見や相撲由来の技などからは分かり難いのですが、そのベースがアメプロにあることは、天龍自身も語っているところです」(同) しかも、単にアメプロの様式を真似るだけでなく、自分なりに解釈した上で再構築してみせたのが、天龍の類いまれな能力だろう。「天龍革命と呼ばれた闘争心むき出しの戦いぶりも、観客がそういうスタイルを求めているという“読み”があった上で、セルフプロデュースした面があったのではないか」(同) ’90年に東京ドームで行われた日米レスリングサミットにおいて、WWF(現WWE)のランディ・サベージとの試合が名勝負となったことは、当時、ファンのみならずマスコミにおいても驚きをもって伝えられたものだが、むしろ当然の結果であった。 大相撲で幕内まで張った実績におごることなく、何事も貪欲なまでに受け入れる。そうした天龍のスタイルは、全日を離脱し、SWSに移籍以降もさらに発展していった。 新日本プロレスの総帥たるアントニオ猪木、アメプロの頂点であるハルク・ホーガン、邪道の大仁田厚、女子プロ最強の神取忍、UWFの髙田延彦といった、まったく毛色の異なる相手といずれも好勝負を披露してみせたのは、世界中を見渡しても天龍にしかできない芸当である。 65歳での引退試合、現役トップのオカダ・カズチカとの対戦までその姿勢を貫いた天龍は、まさしく“生ける伝説(リビングレジェンド)”と呼ばれるにふさわしい存在であった。天龍源一郎***************************************PROFILE●1950年2月2日、福井県勝山出身。身長189㎝、体重120㎏。得意技/パワーボム、逆水平チョップ、グーパンチ。文・脇本深八(元スポーツ紙記者)
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スポーツ 2019年05月21日 22時30分
「幸せな家庭を築いていきたい」K-1ファイター・卜部弘嵩がモデルの高橋ユウとハワイで挙式!
K-1ファイターの卜部弘嵩とモデルの高橋ユウが、ハワイの「ザ・カハラ・ホテル&リゾート」内にある挙式会場「ザ・カハラ オーシャンフロント ガーデンウェディング」で、現地時間18日10時30分に、ワタベウェディングプロデュースのもと挙式が執り行われたことを21日、K-1が発表した。卜部と高橋は昨年10月に入籍している。 挙式は、ハワイの澄んだ青空に見守られながら、“カハラブルー”と称される青い海を見渡せる会場で、家族の温かさと笑顔があふれる、アットホームなウェディングとなったという。高橋のこだわりで、挙式の当日、初めてウェディング姿を披露する「ファーストミート」を行い、ウェディング姿の高橋が登場すると家族からは歓声が上がり、ヴァージンロードに立つ卜部の表情は喜びに満ちあふれていたとのこと。 卜部は1989年5月千葉県出身。Krushでは初代・第4代スーパー・フェザー級王者として合計5度の防衛に成功。2015年11月には弟の功也との兄弟対決に勝利して、第2代K-1スーパー・フェザー級王座にも就いている。しかし、2017年2月の初防衛戦に敗れて王座を失い、2018年3月『K'FESTA.1』の第4代スーパー・フェザー級王座決定トーナメントでも一回戦敗退に終わり、結果を残せない日々が続く中、復活を期してフェザー級に転向。7月のKrush後楽園大会で勝利を収めると、11月のK-1さいたま大会では芦澤竜誠にKO勝利し、かつての輝きを取り戻した。今年3月10日の『K'FESTA.2』では2階級制覇を成し遂げるべく、王者の村越優汰に挑んだものの、惜しくも判定負けを喫した。今回の挙式を機に再び巻き返したいところだ。 高橋は1991年1月滋賀県出身。2006年ファッション誌『Cawaii!』(主婦の友社)の専属モデルとなり、東京ガールズコレクション出演などファッションモデルとして活躍。その後、 テレビ、映画、舞台など活躍の幅を広げる。現在、フジテレビ系『魔女に言われたい夜』MCレギュラー出演。4月よりドラマ『のの湯』(BS12 トゥエルビ)アリッサ・リべラ役で出演。最近では、バラエティ番組に引っ張りだこな上、2月には日本人デザイナー『ATSUSHI NAKASHIMA』のショーで、ミラノ・コレクションデビューを果たすなど多方面で活躍中。 挙式を終えた卜部は「自分にとって今日はとても素晴らしい日になりました。誓いの言葉も上手く英語で伝えられたと思います。そして両家、家族がとても喜んでくれた事がとても嬉しかったです。改めて幸せな家庭を築いていきたいと思いました」とコメント。高橋は「ワタベウェディングさんのプロデュースで、無事に挙式を終える事ができました。挙式後、目の前の空と海の青い色が美しく眩しくて感動しました! ハワイウェディングをして本当に良かったです。ふたりにとって、ハワイが大事な場所になりました。また、両家が同じお揃いのゲスト衣裳を着て、一つになっているその姿を見て、嬉しくてたまらなかったです。結婚式って、普段近くにいる家族に想いを伝える本当に良い場だなと感じました」と語っている。 K-1ファイターでは、久保優太選手が妻のサラさんとフジテレビ系バラエティ番組『アウトデラックス』に準レギュラーで出演し話題になっており、卜部&高橋夫妻の対世間的な活躍にも期待したい。文 / どら増田写真 / ©️ワタベウェディング
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スポーツ 2019年05月21日 20時30分
「新日本のドーム大会に出たい」KNOCK OUT初参戦の日菜太が木谷オーナーに直談判
ブシロードグループのキックスロードが運営するキックボクシングイベント「KNOCK OUT」が20日、都内のホテルで新体制発表会見を行った。 KNOCK OUT旗揚げから2年半プロデューサーを務めた小野寺力氏が、4.29ベルサール高田馬場大会で退任すると発表していた。会見冒頭、原田克彦社長はキックボクシング団体REBELSの代表で、クロスポイント吉祥寺の会長を務める山口元気氏のプロデューサー就任と、KNOCK OUTとREBELSの提携を発表した。 山口新プロデューサーは、「新生KNOCK OUTは選手の育成、スター選手の発掘を軸に、アマチュア大会の拡充、学生キックともお話しをしながら、選手育成の強化をすることで、REBELSからKNOCK OUTへの出場を目指せるようにしていきたい」と強調。「これまでKNOCK OUTが着手してこなかった育成に尽力していく。KNOCK OUTは夢の舞台であり続けたい」と語ると、木谷高明オーナーは「願ったりかなったりです」と全面バックアップを明言。トライアウト企画『K.O TRYOUT』をMXTVのレギュラー番組と連動しながら開催するという。 新体制第1弾大会は8月18日の「K.O CLIMAX2019」(東京・大田区総合体育館)と決まった。ロゴを見た木谷会長は「某プロレス団体みたいだな(笑)。日本武道館でやりたいね」と、グループ会社の某プロレス団体の真夏の祭典をにおわせた。 同大会のメインで開催される初代スーパーバンタム級王座決定トーナメント(決勝がK.O CLIMAX優勝決定戦を兼ねる予定)の発表に続いて、K-1で活動していた日菜太が登場すると、報道陣から驚きの声が。タイの強豪で、ボクシングでは内山高志とも闘ったジョムトーン・チュワタナとREBELSルールでスーパーマッチを行う。 日菜太は「木谷さんにお願いがあります。(新日本プロレスの)1.4、1.5東京ドーム大会がありますよね。今年すごい活躍をするので、東京ドームで1試合、僕のキックの試合を組んでほしいです。僕が唯一上がっていないのは東京ドーム。プロレスファンにもキックも面白いんだというのを知ってもらいたい。気合い、入れていきますんで考えてください」と仰天の直談判。木谷オーナーは「なかなか難しい問題」とたじろぎながらも「その心意気は非常にいい。そこから風が吹くかもしれない」と日菜太の気持ちを受け止めた。 現在の新日本プロレスでキックの試合が組まれる可能性は極めて厳しいが、かつて新日本のリングで、キックやその他の格闘技が行われたことはある。日菜太は奇跡を起こすためにもジョムトーンには負けられない。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年05月21日 18時10分
女子サッカーなでしこ高倉監督が大博打「飲む・打つ・買う」で波乱演出!
『なでしこジャパン』が臨戦態勢に入った。サッカー女子ワールドカップ・フランス大会は間もなく開幕する(6月7日〜)が、高倉麻子代表監督は「飲む・打つ・買う」の奇策で臨もうとしている。 「代表23人中、17人が初めてのW杯となります。うち6人は国際Aマッチの経験が5試合以下。FWの岩渕など3大会連続出場となる選手もいますが…」(スポーツ紙記者) まさに“賭け”だ。さらに関係者やファンを驚かせたのは、昨季まで3年連続国内リーグ得点王だった田中美南を外したこと。 「代表メンバーが発表された時点で、田中はすでに15得点を決めるなど絶好調でした」(同・記者) 賭けはそれだけではない。昨春、右膝の前十字靭帯と内側半月板を損傷した阪口夢穂も選ばれた。高倉監督は表情一つ変えずに、「ドクターが間に合うと言っていたから」と言い放った。近年の男子代表監督を含めて振り返っても、ここまで“攻めの編成”に徹した指揮官はいなかった。 「高倉監督の度胸ですよ。このチーム編成が成功すれば、スゴイ爆発力を見せるはずですが、失敗したら、一気に総崩れとなるでしょう。代表監督は敗戦を恐れ、経験豊富なベテランを頼るなど、無難なメンバー選出をします。高倉監督は覚悟を決めたのでしょう」(同) なでしこが世界の頂点に立ったのは、2011年W杯大会だった。以後、主力選手の高齢化とともに失速し、今大会で“結果”を残さなければ、日本が招致を目指す女子W杯にも大打撃となる。 「高倉監督は若い選手を買っています。これまで、10代の代表チームで臆することなく、世界と戦ってきました。代表監督に就いてからの約4年間、高倉監督はメンバーを固定せず、いろいろとテストしてきました」(関係者) 賭けのようなメンバー選出、若手への高評価。そういえば、高倉監督は「大」のつく酒豪でも知られている。まさに、今回のW杯は「飲む・打つ・買う」であり、オンナの大勝負だ。 度胸満点、覚悟を決めた高倉監督が大波乱を巻き起こすかもしれない。
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スポーツ 2019年05月21日 17時30分
中日・根尾がコンバート?「またドラ1選手を潰す気か」とファンから批判の声
コンバートとなるか、それともたらい回しとなるか。 16日に行われたイースタン・リーグのオリックス戦に、「7番・遊撃」で先発した中日・根尾昂。そのゴールデンルーキーが8回に“主戦場”を離れ、プロ入り後初めて三塁を守った。 試合後の報道によると、根尾の三塁起用は勉強の一環によるものであり、当初は二塁でのスタメン起用も検討されていたとのこと。また、複数ポジションでの起用は今後も検討されているといい、場合によっては外野に入る可能性もあるという。 現在、一軍の遊撃手は「打率.276・2本塁打・11打点・45安打」の京田陽太が務めており、根尾が割って入る隙はほとんど無いことは明白。このことを考慮すると、チームが「複数ポジションを守らせて起用の幅を広げる」という方針を立てるのも分からない話ではない。 ただ、この一件を受けたファンからは「こんなことしてると便利屋に落ち着きそうで心配」、「中途半端にやるより一つに集中させるべき」といった声が挙がっている。また、中には同じく中日に所属する堂上直倫、高橋周平を引き合いに出し、「中日はまた競合ドラ1を潰す気か」という批判を展開するファンも少なくない。 根尾、堂上(2006年)、高橋(2011年)といえば、共に3球団以上(根尾は4球団)が競合した高卒ドラ1野手。これまでに同等以上の評価を受けた高卒野手は、清原和博(1985年/6球団)松井秀喜(1992年/4球団)福留孝介(1995年/7球団/同年は指名拒否)中田翔(2007年/4球団)清宮幸太郎(2017年/7球団)小園海斗(2018年/4球団)藤原恭大(2018年/3球団)の7名しかいない。 一昨年の清宮、昨年の小園、藤原はまだこれからの段階だが、その他の選手はいずれも球界を代表する選手に育っている。一方、堂上、高橋に関しては、彼らほど育っているとは言い難いのが現状だ。 なお、この堂上、高橋の両名はどちらとも、二軍時代に内野の全ポジションを守ってもいる。「二度あることは三度ある」とならなければいいが…文 / 柴田雅人
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2010年04月28日 17時30分
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2010年04月28日 14時00分
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西武・菊池雄星がもたらした意外な効果とは?
2010年04月27日 13時00分
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スポーツ
サバイバル飛田の盟友・ネトゲ廃人「ブロディ安藤」は、聖蹟桜ヶ丘に奇蹟を起こしたか!? 4・24埼玉プロレス(1)
2010年04月27日 11時00分
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球界地獄耳・関本四十四の巨人軍、ダッグアウト秘話(1)
2010年04月26日 15時30分
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吉田えり獲得でGBLがジャパンマネーを狙う
2010年04月26日 09時00分
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スポーツ
調査委員の御利益?
2010年04月24日 16時00分
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スポーツ
「プロ野球エピソードあれこれ」 ノムさん江夏 革命師弟コンビの意外なニアミス
2010年04月24日 13時30分
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スポーツ
「故・木村氏の分も!」ラミレスが描く引退後の就カツ設計
2010年04月24日 12時00分
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地下プロレス世界王者・紅闘志也、血戦前日にキック興行でフルラウンド闘っていた! 4・17『KICK the ROOTS 〜BUSTA〜』全試合結果
2010年04月23日 17時00分
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スポーツ
金本スタメン落ち余波
2010年04月23日 11時30分
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スポーツ
金本『記録ストップ』で問われる真弓采配
2010年04月22日 13時30分
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スポーツ
広島『助っ人・緊急補強』に隠されたお家事情
2010年04月21日 17時30分
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日本阿吽王座にキャプチャー王座…地下ベルトの王座交代劇、続々 4・18地下プロレス『EXIT-37 HIGHEST』(3)
2010年04月21日 14時00分
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スポーツ
ダルビッシュのメジャー行きに暗雲
2010年04月21日 13時00分
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ネパールの大暴動から生還…夢路&梅沢の「カンパイ・ボーイズ」東京に凱旋! 4・18地下プロレス『EXIT-37 HIGHEST』(2)
2010年04月20日 16時00分
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紅闘志也、暗闇の頂上血戦を制し、新・地下世界王者に!! 4・18地下プロレス『EXIT-37 HIGHEST』(1)
2010年04月20日 14時00分
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スポーツ
ゴジラのNY帰還にも奮起しない井川慶
2010年04月20日 12時30分