非常事態宣言は解除されたというのに、なかなか客足が戻らない。ヘルスやソープなどは濃厚接触のイメージが強く、それだけに敬遠されるのは仕方がないのか…。老舗ヘルスの関係者がこう語る。
「対策を万全にした上で、かろうじて営業しているけど、いかんせん客が戻らない。その上、(感染拡大を怖がって)辞める女の子は増えるし、残った女の子にも店を開けている以上は、最低保証は出さにゃならん。料金を下げるのも限界があるし、サービスの質も変えられん。こんな状態がいつまで続くのか? ほんま今は我慢比べやで」
感染拡大のダメージはなおも大きいようだ。だが、このように言いようのない閉塞感が漂う業界にあって、見直されているものがある。昔懐かしいテレクラ(テレフォンクラブ)だ。
その全盛期は携帯やメールがまだ普及していない1990年代、男性客は電話の向こうの女の子のおしゃべりに、ひたすら淫らなイメージを掻き立てていた。しかし、SNSの普及で店数は激減。今では大手が規模を縮小して細々と営業しているのが現状だ。
よく考えてみれば、テレクラは元祖リモート風俗。個室は感染の心配が少ない上に、コロナ怖さでステイホーム中の風俗嬢が大熱演と、会話の質も上がっている。バーチャルと分かっていても面白い。
そのあたりが評価されたのか、テレクラ全盛期を知るミドル客はもちろん、テレクラに不案内な若者にも愛好家が増えているという。部屋数も増加傾向にあり、マンガ喫茶と併用で新規開店を計画しているところもある。
復活の気配を見せるテレクラ。この後、新たな展開はあるのか?