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誰もいない別荘地から「119番通報」の謎@青森県青森市

 2014年5月、青森県の青森市消防本部へ、119番通報が寄せられた。発信場所は、青森市駒込深沢にある別荘地。しかし、固定電話からの通報であるにもかかわらず通話はほとんど聞き取れない状態で、「ザーッ、ザーッ」というノイズしか聞こえなかったという。とりあえず、消防本部では現地に消防署員ら10人を急行させたが、到着してみると現場に事故や火災の形跡はない。不審に思った消防署員らが付近を捜索したが、別荘地には怪我人はおろか、そもそも人すら見当たらなかったのだ。結局、この通報は「誤報」として、この時は処理されたのである。

 それから約1カ月後、地元の東奥日報に「この発信が電話線トラブルによるものだった」という記事が寄せられた。電話会社の保線員が現場を調査したところ、切れかかっていた電話線を発見したと報じたのだ。つまり、“偶然”119番通報されてしまったということである。

 果たして、偶然で電話がかかることなどあるのだろうか。しかも、この別荘地一帯は、1902年に参加者210人中199人が死亡した「八甲田山雪中行軍遭難事件」があった場所で、ここは青森第五連隊の行軍経路だった。「199人の歩兵たちは今も八甲田山を行軍中で、なおも山から下りられずに助けを求め続けているのだ」と、一部の地元民は現在も信じ続けているような場所である。

 真相は今も分かっていない。しかし、似たような事例が再びあったとしても、さほど驚くようなことではないのかもしれない。

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