スポーツ
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スポーツ 2019年04月01日 17時30分
「来てくれてありがとう、負けてごめんなさい」阪神ファンに整列&挨拶 矢野監督が“覚悟”を見せた
矢野阪神が開幕カードを2勝1敗と勝ち越した。開幕ゲームで連勝したのは4年ぶりだという。勝因は投手陣と「矢野改革」だが、後者に関してはファンも戸惑いを見せていた。 「開幕投手がメッセンジャー、第2戦に岩貞、そして、3戦目にFA加入した西。次節にガルシアを温存できたのだから、先発投手陣の厚さを感じます。メッセンジャー、西、ガルシアと軸になる投手が3人もいるので、大きな連敗をしないで済む」 関西地区で活動するプロ野球解説者がそう言う。 しかし、第3戦目の試合後だった。矢野革命に、虎ファンが「えっ!?」と驚いた。 試合後、一塁側ベンチから矢野燿大監督(50)をはじめ、コーチ、選手ら全員が出てきた。そして、スタンドに向かって一列に並び、頭を下げたのだ。ファンへの挨拶だが…。一般的に、プロ野球チームが試合後に挨拶するのは、ペナントレース終盤の本拠地最後のゲームぐらいだ。シーズンを通し、応援をしてもらったことへのお礼だが、ペナントレースの第3戦、主催試合とはいえ、本拠地・甲子園球場ではないところでの整列は異例中の異例と言っていい。 試合後、矢野監督は各メディアにこう説明していたそうだ。 「ずっとやろうと(球場に)決めていた。来てくれてありがとうというのと、(敗戦して)ごめんなさいというので。勝ったときは一緒に喜んで、負けたときもそうやって」 ファンが驚いたのは、ペナントレース終盤でのセレモニーが開幕カード最終日にあったから。矢野監督が記者団に説明した限りだと、これからも主催・対戦ゲームの節目ごとに挨拶をしていくようだが、こんな指摘も聞かれた。 「ファンの罵声をダイレクトに浴びることになるかも。矢野監督の覚悟とも解釈できます」(前出・プロ野球解説者) 開幕直前の3月25日、矢野監督は競走の名目で“シビアな決断”を下している。今シーズンのクローザーは藤川球児(38)ではなく、ドリスで行く、と発表した。藤川は昨季後半、往年を彷彿とさせるストレートが復活しつつあった。打者の手元で浮き上がる独特の軌道を描くストレートだ。本人は「もう一度、挑戦したい」と奮闘したが、オープン戦後半に調子を落とし、セットアッパーに回ることになった。 藤川は日米通算250セーブまで「あと23」と迫っている。年齢的なことを考えると、クローザーに専念できないとなれば、達成は難しいのではないだろうか。ベテランの記録達成といえば、金本知憲前監督の決断が思い出される。16年7月、鳥谷が更新中だった連続フルイニング出場の記録が止まり、昨年5月には連続試合出場もストップした。鳥谷の打撃不振が原因で、勝利至上主義のための決断だったが、「指揮官としての配慮不足」を指摘する声は今も尽きない。投打ともに不振に陥って連敗を喫したとき、矢野監督がドリスを選択したことが非難されないだろうか。 矢野監督は試合後の挨拶を恒例化すると決めたが、ファンの罵声をまともに受けることになる。単なるファンサービスではない。やはり、相当な覚悟があっての決断だったようである。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2019年04月01日 12時00分
「ヘナチョコバッターばっかり」張本勲氏、メジャーリーグや外国人サッカー選手に差別的な発言で炎上
3月31日放送の『サンデーモーニング』(TBS系)で、張本勲氏がアメリカ・メジャーリーグの選手らを蔑視するような発言を行い、批判の声が殺到している。 番組では、ニューヨーク・ヤンキース田中将大投手が開幕戦に登板し勝利投手となったこと、菊池雄星投手が2度目の登板をしたことを紹介する。その様子を見た張本氏は、 「田中は良かったですね、勝ちましたから。裏を返せば、アメリカも良いピッチャーいないんだね。名門ヤンキース開幕ピッチャーっていうのはものすごく名誉があるからね。 おそらく菊池も10勝前後は勝つと思います。相手もヘナチョコバッターばっかりだもん、アメリカの」 とこき下ろす。関口宏は「そう見えますか?山崎さんも」と中日ドラゴンズなどで活躍した山崎武司氏に話を振る。ここは火の粉がかかると思ったのか、同氏は「菊池雄星は二桁行く。先輩の田中は10勝くらいしなければいけない」とコメントし、「ヘナチョコ」発言には乗らなかった。 この日暴走モードの張本氏は、サッカーの話題でも放言。ヴィッセル神戸が世界的選手と知られるビジャ・ポドルスキの活躍で勝利した様子を見ると、不機嫌そうに、 「個人プレーはどうでもいいから。チームの勝ち負けやってくださいよ。外国人が頑張っても、私あまり興味がないから」 とバッサリ。関口が「神戸の3人は凄い」と称賛すると、「それだけ給料もらってるからね。あまり興味ないから」と吐き捨て、「次行ってくださいよ」とJ1リーグの順位確認をするように促した。 張本氏の外国人選手差別とも取れる発言に、ネット民は「ヘイトスピーチだ」「選手へのリスペクトがない」「あまりにも不用意すぎる」など、批判の声が噴出。張本氏を擁護することが多い層からも「この発言はいただけない」「差別は良くない」との声が出た。 かつて張本氏とともに「週刊御意見番」コーナーに出演していた故・大沢啓二氏は国籍問わず、「良いものは良い」「悪いものは悪い」という評論を行い、人気を博してきた。「張本氏とゲスト」という体制になってからは、同氏が何かとメジャーリーグや外国人選手について、「ヘナチョコ」など蔑視するような発言をすることが多くなっている。 あの世で大沢氏が張本氏に「喝」を叫んでいるかもしれない。
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スポーツ 2019年04月01日 11時30分
【オリックス】“西村野球”を見せつけた 開幕戦8連敗も福田&西浦の1、2番コンビ機能に一筋の光明
オリックス…というより、オリックスファンにとって、開幕カード、特に開幕戦は鬼門となっている。昨年まで7年連続敗戦。監督が代わってもチームが代わっても勝てないのは何故だろうか。今年は別のチームに生まれ変わったのにもかかわらず、またもや勝てなかった。しかもサヨナラ負け。8連敗中、サヨナラ負けは4回。本拠地開幕が少ないチームが故に、わざわざビジターまで遠征するファンにはこれが一番堪えるのだ。 何故、“オリックスファンにとって”と書いたかというと、選手にこの質問をぶつけても「僕は昨年からしか知らないですからねぇ」というような答えがここ数年、一気に増えてきたからだ。遠征組も含めて、選手よりもファンの方が8年連続開幕戦敗戦を見届けている事実がある。優勝に関しては移籍組以外は未経験。小田裕也は「僕はCSも経験してないから、早く経験してみたい」と話していた。【対 北海道日本ハム 札幌ドーム】3月29日●岩本輝(先発は山岡泰輔) 3-7× 浦野博司○(先発は上沢直之)3月30日△東明大貴 4-4 金子弌大△3月31日●榊原翼 1-3 有原航平○※3戦0勝2敗1分け 開幕3試合は映像でチェックしたが、どの試合も惜しい試合だったのは事実で、大敗がなかったことは、間違いなく次に繋がる。ただ広島や巨人、ソフトバンク、日本ハムなど上位常連の他球団の選手のコメントを聞くと、「開幕だけは特別な1日」「開幕は絶対に落とせない。ここでシーズンの流れが決まる」といった声が多々耳に入ってきたのに対して、オリックスの選手は「気にしたら…」という感じで、開幕戦に対して強気なコメントを出す選手が開幕投手の山岡泰輔と、吉田正尚ぐらいだったのが気にはなっていた。コメントももっと若さ溢れるアグレッシブな言葉を期待していただけに、ハッタリでもいいから「開幕戦だけは何がなんでも勝ちますよ」という声を聞きたかったのは事実だ。 しかし、プレー面では開幕戦から、西村野球をしっかりと実践していたように感じた。やはり、福田周平と西浦颯大の1、2番コンビはわずか3試合で、各球団のスコアラーは不気味に感じたのではないだろうか。福田は打率、出塁率とも.400、盗塁は2。ガッツポーズも節々に飛び出した。開幕戦で決めたセーフティバントからのヘッドスライディングはお見事だった。西浦は打率.286、出塁率が.333、盗塁が2。三振が目立つのは課題だが、開幕から連続安打は継続中なので、31日は福田がノーヒットでも後続に繋ぐ仕事が出来ている。そして、何より吉田正尚が31日に今シーズン初ヒットが出たのは、2日から始まる京セラ6連戦に弾みをつけたと信じたい。好調のメネセス、頓宮裕真、そして小田にも当たりが出てきただけに、T-岡田またはマレーロが下位で一発を放てば上から下まで“繋ぎの野球”が見られそう。 投手陣では、中継ぎ陣が好調で、特に齋藤綱記、山崎福也の左腕コンビがいい働きを見せている。クローザーの増井浩俊が失敗してしまったが、すぐに修正してくるだろう。近藤大亮もパワーピッチングが戻り、澤田圭佑は抜群の安定感を見せている。札幌で投げた先発陣は、榊原翼が極度の緊張から力んでいたが、本拠地に戻れば本来の荒々しさが出せるだろう。 2日からの本拠地6連戦は、札幌の黒星が「なかったこと」にしなければならない。今年のラッキー7のジェット風船の色は勝利の「白」に変更された。スタンドの願いがグラウンドに届くように。1、2番コンビにはどんどん足を絡めてかき回してもらいたい。文 / どら増田写真 / 垪和さえ
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スポーツ 2019年03月31日 17時30分
優勝候補のホークスが抱える大敗の恐怖
福岡ソフトバンクホークスは、本当に優勝候補か? そんな疑問の声がプロ野球解説者の中から聞かれた。 テレビ、スポーツ新聞などのパ・リーグ順位予想ではホークスを優勝候補に挙げる解説者が最も多かったはず。なのにこれを陰で否定するとはどういうことなのか…。 「マスコミ受けを狙ったんでしょう(笑)。ホークスの厚い戦力層を見たら、他5球団を優勝候補には挙げられません。でも、スポーツは『人間』がやるもの。感情に大きく左右され、戦力、数字では計り知れないハプニングが起きるもの」(ベテラン記者) ご説、ごもっとも。プロ野球解説者がホークスを優勝候補に挙げつつも、「アブナイ」と見ている理由は、人間が持つ感情にあるようだ。 コーチ経験を持つプロ野球解説者がこう続ける。 「マンネリですよ。クローザーを任せられるサファテが開幕に間に合わないなど、戦力的なマイナス面もありますが、こちらは選手層の厚さで十分にカバーできます。しかし、それはあくまでも計算上の話に過ぎない」 球界で言うマンネリとは、危機感のなさだ。新しい戦力、若手選手がレギュラー選手を脅かし、チームに緊張感を与えていく。その点で言うと、ホークスは内川、松田などのベテランに頼りきったままだ。さらに工藤公康監督も5年目を迎え、相手チームはもちろん、ホークスナインも「何を考えているのか」など、性格面も熟知している。だから、代打や投手交代の場面で、選手たちは代わりに登場する選手を読める。 「やっぱり、そうだ」と思ってしまい、緊張感がなくなっているというわけだ。緊張感は数字以上の力をもたらす。マンネリによる緊張感のなさは、数字の下落につながりかねない。 「ホークスは”優勝慣れ”しています。勝負どころを分かっているので、絶対に落とせない、ここ一番という試合に勝利してきました。その反面、試合を諦めるのも早い」(選出・プロ野球解説者) 昨季、ホークスはペナントレースの優勝こそ逃したが、クライマックスシリーズを勝ち上がり、その勢いで日本シリーズも制した。 だが、この結果に孫正義オーナー、王貞治球団会長は満足していないという。ペナントレースの優勝を逃したことで昨季は「敗北のシーズン」と捉えたそうだ。しかし、仮に敗北と捉えたとしても、不可解なこともある。ホークスは18−19年オフ、目立った補強を行っていない。今の戦力で十分に戦えると思ったからだろうが、もし、今季、マンネリが理由で優勝を逃すようなことがあったら、どうなるのか。工藤監督が責任を負うことになるのかもしれない。 豊富な資金源を持つ球団でもある。その気になれば、シーズン途中でも外国人選手の獲得や、トレードを仕掛け、巻き返しを図ってくるだろう。今年のホークスは、試合そのものは淡々とし、フロントが騒がしくなる奇妙なシーズンになりそうだ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2019年03月31日 17時00分
押しも押されもせぬ大横綱・白鵬 一番得意なのはどの場所?
先の春場所で「15勝0敗」の全勝優勝をマークするなど、相変わらずの健在ぶりを示している白鵬。そんな角界の第一人者が、最も得意としている場所は一体どの場所なのか。今回は幕内昇進以降に記録した「優勝回数」、「勝利数」、「休場回数」の3つを元に、以下にその答えを探っていきたい。■優勝回数初場所 :4回(全勝優勝1回)⑥春場所 :8回(大関時代1回/全勝優勝4回)②夏場所 :8回(大関時代2回/全勝優勝5回)①名古屋場所:7回(全勝優勝2回)④秋場所 :7回(全勝優勝2回)④九州場所 :8回(全勝優勝1回)③ 東京場所では19回、地方場所では23回賜杯を手中に収めている白鵬。この時点では、春場所と夏場所、特に大関時代にも複数回優勝している夏場所に、最も強さを発揮しているのではという印象が強い。■勝利数初場所 :176勝(15場所/平均11.7勝)③春場所 :161勝(14場所/平均11.5勝)④夏場所 :194勝(15場所/平均12.9勝)①名古屋場所:178勝(15場所/平均11.9勝)②秋場所 :150勝(15場所/平均10.0勝)⑥九州場所 :167勝(15場所/平均11.1勝)⑤ 純粋な勝利数では、194勝を挙げている夏場所がトップ。また、平均勝利数を見ても、夏場所が最も良い数字となっている。■休場回数(途中休場含む)初場所 :2回(11休)②春場所 :2回(25休)④夏場所 :0回①名古屋場所:2回(17休)③秋場所 :3回(42休)⑥九州場所 :2回(30休)⑤ 休場回数に関しては、どの場所が一番かは一目瞭然。横綱昇進以降現在まで、ただの一度も休場していない夏場所だ。 以上の内容を元に各場所の平均順位を算出すると、初場所が3.7位、春場所が3.3位、夏場所が1.0位、名古屋場所が3.0位、秋場所が5.3位、そして九州場所が4.3位。全ての部門でトップとなった、夏場所が最も得意であるという結果になった。 “新元号最初の場所”である次場所は、まさしくその夏場所となる。怪我の状態は少々気がかりだが、うまく回復すれば優勝候補の最右翼となり得るだろう。※平均値は小数点第二位四捨五入文 / 柴田雅人
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スポーツ 2019年03月31日 06時00分
プロ野球、平成の終わりと新しい時代の幕開け
平成という一時代の終わりに迎えた、イチローの現役引退。偶然という言葉が当てはまるかは定かではないが、どこかそれぞれの幕引きがより色濃いものに感じられる。 新しい時代を前に「平成」のプロ野球を振り返る。■平成が進むとともに動きを見せる野球界 平成が始まった今から30年前。1989年シーズンのまばゆい風景は今なお輝きを放ち続けている。 近鉄バファローズ・オリックスブレーブス・西武ライオンズの三つ巴の争いとなったパ・リーグのペナント争い。あの「10・12」と呼ばれた近鉄と西武のダブルヘッダーは現在でも折に触れて語られるほどの激闘であり、その結末は王者・西武が完膚なきまでに叩きのめされた衝撃的なものだった。また、セ・リーグ覇者である巨人との戦いとなった日本シリーズ、3連勝で悲願の日本一まであと一歩に迫った近鉄を巨人が4連勝で逆転するという、こちらも劇的なシリーズを展開した。「平成元年」は多くの野球ファンの脳裏に刻まれるシーズンだったことは間違いない。 その後、野球界は大きな時代のうねりに包まれていく。 1993(平成5)年にはFA制度が制定され、トレード以外での主力選手の移籍が活発化することに。さらに同じ年、ドラフト制度に逆指名が導入され、その後も自由獲得枠や分離ドラフト(いずれも現在は廃止)など、それまでの形から大きく形を変える。そしてこの選手の移籍・入団における新たなルールにより各球団の勢力図にも影響を及ぼすこととなる。■訪れた国際化の波 そして野茂英雄がアメリカ・メジャーリーグ挑戦のために海を渡ったのが1995(平成7)年。 日本人として初めて本格的にメジャー球団の一員としてアメリカの地を踏み、パイオニアとしての目覚ましい活躍を果たした。近鉄退団、ロサンゼルス・ドジャースとの契約にたどり着くまでは当時、さまざまな波紋を呼んだものの、以降は野茂に次いでアメリカを目指す日本人選手が続出。もはや日本のプロ野球の枠に収まらず、メジャーという最高峰の舞台を選手のみならずファンも求め始めたのもこの頃だ。 国際化という意味でもう一つ大きな出来事も。1998(平成10)年、オリンピックをはじめとする各主要国際大会へのプロ選手の参加が可能となり、12月のバンコクアジア大会では韓国が結成したプロ主体の「ドリームチーム」に、アマチュアのみの日本代表が惨敗、翌年のオリンピック予選からついに日本のプロ選手が送り込まれるきっかけとなる。現在、常設されている「サムライジャパン」に象徴されるように、日本代表チームはオリンピック、さらにはWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)などの国際大会において、プロ選手主体で世界の頂点を目指す時代に突入した。■新たな時代の扉とともに 平成も半ばとなった2000年代に入ると、日本球界の骨格が揺らぐ出来事が相次いだ。 2004(平成16)年に起きた近鉄とオリックスの合併に端を発した球界再編問題、さらに同時期に発覚した裏金問題はいずれも野球界に大きな影を落とした。史上初となる選手会のストライキ決行、東北楽天ゴールデンイーグルスの新規参入決定や現在両リーグで行われているCS(クライマックス・シリーズ)の原型であるプレーオフ制度が取り入れられたのもこの年。翌年からは両リーグによる交流戦も始まった。試合数も増加する中、ペナントを争うグラウンド上の景色も変わり、投手の分業制の細分化など選手の起用方法も少しずつ時代に沿ったものとなっていく。 30年に及んだ平成という時代、野球界が残した足跡は深く、そしてさまざまな変革を行ってきた。新時代を前にし、「平成」の象徴とも言えたレジェンドがグラウンドを去った今、新たなスーパースターの誕生と、そして何より、胸躍るような名勝負がスタジアムで見られることを強く望む。日本のプロ野球は新しい時代の訪れとともに、また一つずつ、歴史を積み上げていく。(佐藤文孝)
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スポーツ 2019年03月30日 18時10分
【DeNA】横浜スタジアムはこう変わった!観客目線レポート2019
2017年から段階的に改装し、2020年のオリンピック、野球のメイン会場として使用される横浜スタジアムが、16日のオープン戦から本格運用された。昨年からどのような変更点が見られたのか、観客目線でレポートしてみたい。 まず、ライトスタンドの外に、別棟で「ウィング席」が登場。ちょうど内野指定C席から、ライト右中間スタンド辺りまでの上部に位置する約3,500席のシートは、従来の外野席よりもやや広くなった印象で、車椅子席を含む全席にカップホルダーも付いている。最上部は横浜市の公園の規制ギリギリの高さ31メートル。実際に観戦してみたところ、東京ドームの2階席からのビューに似た印象で、グラウンド全体を見ながら観戦できる。価格も外野指定席よりも安い設定になっており、リーズナブルに観戦したいファンには人気になりそうだ。 そのウィング席の3階には、5軒の飲食店の入った「BAYSIDE ALLEY(ベイサイド・アレイ)」がオープン。横須賀の選手寮で、選手が24時間食べられる“青星寮カレー”や、三崎の有名マグロ店プロデュースの“ベイマグロ”など、個性的なメニューが多く人気を博している。その反対側には、崎陽軒の「シウマイバー」もオープンし、“冷めてもおいしい崎陽軒のシウマイ”が、あつあつで食べられるのも魅力だ。 また、広々としたトイレも新設され、行列も軽減された。天井も高いため、匂いもこもらず快適だ。個室には使用中は赤、空いていれば青のランプでわかるため、スムーズに使用できる工夫も見られている。 バックネット裏の元駐車場部分に新設された、個室観覧席「STAR SUITES(スタースイート)」も完成。一般ファンというよりは、企業が接待目的で使用する目的が主。全室バルコニー付きの計30部屋は、“横浜ベイシェラトン ホテル&タワーズ”がサービスを担当する。広々とした屋上には、観戦エリアを用意する計画もあり、発表が待たれるところだ。 オフィシャルグッズショップ「BAYSTORE NAIYA」は、さらに外側に「BAYSTORE HOME」として生まれ変わってオープン。史上最大の大きさを誇る同ショップの扱うアイテム数は約3000。大型モニターではゲームの行方もチェックできるので、試合中のショッピングも気兼ねなく楽しめると好評だった。 さらに、昨年ショップのあった場所にはトイレが新設されたため、1階コンコース内のトイレが混雑していた際、上の階まで遠征する必要がなくなり、“トイレ事情”は大幅に改善された。 来年はレフトスタンド上部にもウィング席が設けられ、一周ぐるりと回れる回遊デッキが完成されると、長い工事の終了となる。横浜のアイコンとして存在すべく、“ボールパーク”横浜スタジアムは進化を遂げて行く。取材・文・写真 / 萩原孝弘
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スポーツ 2019年03月30日 17時30分
優勝の白鵬よりも注目を集めた意外な力士は? “平成最後”の「敢闘精神あふれる力士」アンケート
去る24日に千秋楽を迎えた大相撲春場所(大阪・エディオンアリーナ大阪)。25日配信記事でもお伝えした通り、“平成最後”の場所を制したのは「15勝0敗」の白鵬(東横綱)だった。 一方、日本相撲協会が実施し多くのファンが一票を投じた「敢闘精神あふれる力士」アンケートでは、意外にも白鵬の登場回数はゼロ。では、最も多くの“民意”を集めたのは一体誰なのか。登場回数トップ3の力士を、下位から順に以下に見ていこう。■3位:遠藤(西前頭筆頭/1位1回・2位3回・3位2回・合計6回) 毎場所多くの票を集めるおなじみの力士が、今場所も登場回数トップ3にランクイン。今場所の遠藤は「7勝8敗」と惜しくも負け越しとなってしまったが、勝利した7日間では5日目(対栃煌山)を除き全て登場。久しく続く人気に、衰えは全く感じられない結果となっている。■2位:豪栄道(西大関/1位2回・2位2回・3位3回・合計7回) 大阪・寝屋川市出身のご当地力士として、府民の期待を一手に背負った豪栄道。昨年秋場所以来となる「12勝3敗」をマークし、会場内の熱を大いに盛り上げた。 そんな大関の戦いぶりを、地元のファンはしっかりと評価。賜杯には手が届かなかったものの、上々の“凱旋”になったと言えるのではないだろうか。■1位:貴景勝(東関脇/1位8回・2位2回・3位0回・合計10回) 「2ケタ以上で当確」とされた大関の座を目指し、準ご当地場所に臨んだ兵庫・芦屋市出身の貴景勝。「9勝5敗」で迎えた千秋楽(対栃ノ心)の大一番を会心の相撲で制し、場所後の昇進はほぼ確実な情勢となっている。 期待と重圧が入り混じる15日間を、見事に戦い抜いた貴景勝。序盤・中盤・終盤と圧倒的な支持を得続けた22歳の若武者は、先場所に続きアンケート登場回数1位に輝いた。 以上が、春場所の登場回数トップ3の内訳となっている。次の夏場所(東京・両国国技館)で、“新元号最初”のトップに輝くのは果たしてどの力士なのか。賜杯の行方と共に、こちらも要注目だ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2019年03月30日 06時30分
本誌スクープ イチローがオリックス球団オーナー就任へ②
年俸の後払い分が80億円超 宮内氏は1988年秋に同球団のオーナーとなって以来、チームを見守ってきた。この間、’95年に阪神淡路大震災を経験。名将・仰木彬監督に率いられたオリックスはイチローを覚醒させ、さらに「がんばろう神戸」を旗印にリーグ優勝を達成。その翌年、日本一になり黄金時代を築いている。 しかし、’01年にイチローがマリナーズに移籍してからは、オリックスは優勝とはほど遠い存在だ。’01年以降は18シーズンでBクラスが16回の低迷が続いている。 しかし、オリックスとイチローの関係は切れていない。宮内氏はこれまで毎年シーズンオフにイチローがオリックスの球団施設で練習することを許しているし、同社のCMにも出演し続けている。依然、タイトな関係は続いているのだ。 しかも、オリックスには「ポスト宮内」となるプロ野球に精通するオーナー候補者が不在である。仮に宮内氏がオーナーを退くと、球団売却の可能性も現実味を帯びてくる。「イチローをオーナーに担ぐことで、宮内氏のDNAをオリックスに遺そうとしているのです。オーナーになれば、球界最高の意思決定機関であるオーナー会議に出席でき、イチローが危惧する『アマチュアとプロの壁』にも真正面から斬り込めて、プロ野球改革の提言ができる。宮内氏は政府の規制緩和委員会の委員長を務めた行政改革のプロ。新しい時代を迎えるプロ野球の改革をイチローに委ねたいのです」(一般紙経済部記者) オリックスのオーナーになるのは、一部上場企業であるオリックスの代表取締役に就く必要があるが、それは無理だとしても、子会社の球団社長(または会長)なら可能だ。そうなれば、オーナー代行としてオーナー会議に出席することが可能になってくる。 「宮内氏が経営者・鈴木一朗に期待しているのは、長年温めてきた“球団の株式上場”です。日本が手本とするMLBや欧州サッカーの有力クラブはこの方式で運営し、強化するのがトレンドですが、閉鎖的な日本プロ野球は認めていません。しかし、現在の日本野球機構コミッショナーである斉藤惇氏は、野村證券副社長、株式会社東京証券取引所代表取締役社長を務めた実業家。いわば、株式のスペシャリストです。日米野球で殿堂入りが予想されるイチローがリーダーシップを取れば、親会社に頼らない球団経営への移行も現実味を帯びてきます」(プロ野球に詳しい証券アナリスト) イチローはマーリンズ時代、ヤンキースのスーパースターだったデレク・ジーター氏がCEO(最高経営責任者)に就いたため、移籍を余儀なくされた苦い実体験や、メジャー通算324勝のノーラン・ライアンが投資家集団とともに古巣レンジャーズの株式を買取、CEOに就いて実質的なオーナーを務めた成功例を熟知している。 さらに、愛読紙が日本経済新聞というイチローには、夫の資産を株式や不動産で運用し、着実に増やしてきた弓子夫人がついており、バラ色の老後が待っている。 イチローのメジャーリーグ18年間の年俸総額は1億6708万ドル(183億円)。前出の友成氏によると、このうち3200万ドルを引退後払いに回しているので、すでに受け取っているのは1億3200万ドル(145億円)。ここから連邦税(国税)や代理人への報酬を差し引くと、手取り額は半分ほどの6200万ドルと言われ、ここに各社のCM出演料が加算される。あえてリスクの高い監督業に就く必要はないイチローにとって、球団経営は第二の人生に合致しているのだ。 「球団が給料の一部を高金利で後払いにしてくれるのは、ごく一部の有名選手だけで、メジャー全体で10人もいません。この後払い分には5.5%の利息が付くため、今後、イチローは7300万ドル(80・3億円)受け取ることになります。そこへ62歳になるとMLB年金10万ドルの支給も始まります。これらの支払いのほか、資産運用で金融資産がかなり膨らんでいると思われます。不動産はシアトル郊外の自宅が300万ドルくらいの評価額で、ロサンゼルスやハワイにも物件を所有しているようです」(前出・友成氏) イチローにはマーリンズもフロント幹部の役職を用意しているが、人と同じことをするのが嫌いで、常に球界のパイオニアであり続けるイチローだ。そんな彼にとって「プロ野球オーナー」以上の魅力はない。
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スポーツ 2019年03月30日 06時30分
過去10年のプロ野球開幕戦 各球団の勝敗は?【パ・リーグ編】
28日配信記事では、セ6球団を対象に過去10年のプロ野球開幕戦の成績を取り上げた。稿が変わった今回は、パ6球団の勝敗について見ていきたい。■埼玉西武 総合成績:7勝3敗 球団別成績:ソ0勝0敗 日3勝2敗 オ2勝0敗 ロ2勝0敗 楽0勝1敗 昨年のリーグ王者埼玉西武は、7勝3敗と4つの勝ち越し。「3連勝→3連敗→4連勝」と、時期によって得手不得手がはっきりしている印象が強い。■ソフトバンク総合成績:7勝2敗1分球団別成績:西0勝0敗 日1勝0敗 オ3勝0敗1分 ロ2勝1敗 楽1勝1敗 この10年でリーグ優勝5回、日本一5回と圧倒的な実績を誇るソフトバンク。シーズンと同様、開幕戦も多くの年で強さを発揮している。■日本ハム 総合成績:4勝6敗 球団別成績:西2勝3敗 ソ0勝1敗 オ1勝0敗 ロ0勝1敗 楽1勝1敗 3連敗から4連勝をマークし、その後再び3連敗を喫している日本ハム。仮にこの流れが継続するならば、今年からは4連勝の“ターン”となるかもしれない。■オリックス 総合成績:1勝8敗1分 球団別成績:西0勝2敗 ソ0勝3敗1分 日0勝1敗 ロ0勝1敗 楽1勝1敗 数字を見ても分かる通り、開幕戦は苦しい結果が多くなっているオリックス。昨年までに7連敗を喫するなど、負の連鎖は今も続いている。■ロッテ 総合成績:4勝6敗 球団別成績:西0勝2敗 ソ1勝2敗 日1勝0敗 オ1勝0敗 楽1勝2敗 2012〜2016年にかけては、4勝1敗と好結果が続いていたロッテ、ただ、その他の年に全て敗北を喫したことで、総合成績は2つの負け越しとなった。■楽天 総合成績:6勝4敗 球団別成績:西1勝0敗 ソ1勝1敗 日1勝1敗 オ1勝1敗 ロ2勝1敗 前半5年は2勝3敗と、どちらかというと開幕戦を苦手にしていた楽天。しかし、後半5年は打って変わって、4勝1敗と相性が良くなっている。 今年の開幕3試合は、埼玉西武対ソフトバンク、日本ハム対オリックス、ロッテ対楽天。果たして“平成最後”の開幕戦は、どの球団が制することになるのだろうか。文 / 柴田雅人
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新日本プロレス 中邑 あくまで狙うは猪木の首
2009年10月14日 15時00分
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スポーツ
戦極 北岡「出し惜しみはしない」
2009年10月14日 15時00分
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スポーツ
10・30JCBホール 五味の相手はハービーに
2009年10月14日 15時00分
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スポーツ
UFC 秋山が日本人キラーに挑む
2009年10月14日 15時00分
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スポーツ
レスラー小錦 新日1・4東京ドーム試合出場へ
2009年10月13日 15時00分
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スポーツ
新日本プロレス 中邑IWGP死守 次は猪木だ!!
2009年10月13日 15時00分
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スポーツ
新日本プロレス 蝶野 喧嘩キックで締めた
2009年10月13日 15時00分
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スポーツ
新日本プロレス 朝青龍ボイコット!?
2009年10月13日 15時00分
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スポーツ
新日本プロレス 中邑 11日は“不良の祭典”を視察
2009年10月13日 15時00分
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スポーツ
OUTSIDER 初の王者決定トーナメント開幕
2009年10月13日 15時00分
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スポーツ
ボクシング 四ヶ所麻美 “女の夢”獲った
2009年10月13日 15時00分
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スポーツ
アイスリボン さくらえみ 軽くなって新王者
2009年10月13日 15時00分