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阪神・藤浪晋太郎と楽天・オコエ瑠偉「仰天トレード」浮上

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提供:週刊実話

 昨年、最下位に終わった楽天と阪神が、サプライズの“日本シリーズ対決”へ向けて蜜月関係を強めている。過去、「闘将」こと故・星野仙一氏は両球団で監督を務め、阪神・矢野監督はその教え子。しかも仙台に本部を置く東北福祉大の出身と、縁は深い。

 その両球団が画策するのが、二軍でくすぶる“未来のエース”と“韋駄天外野手”の仰天トレード。仕掛け人は、あの石井GMだ。

 開幕前の下馬評を覆してパ・リーグは楽天が首位、セ・リーグでも阪神が首位巨人に2差の3位に付けている(6月25日現在)。両球団とも昨年は屈辱の最下位だっただけに、前例のないビリチーム同士の“日本シリーズ対決”へ向けて鞭を入れ始めた。

 とりわけ阪神は今年のオールスター戦ファン投票の中間発表で12球団トップの5人(西勇輝、ジョンソン、梅野隆太郎、大山悠輔、近本光司)が選ばれ、士気が上昇中。そんな中、矢野燿大監督(50)が腐心しているのが、入団1年目から3年続けて2桁勝利しながら、精神的なストレスで制球を乱し、ここ3年は7、3、5勝に終わっている藤浪晋太郎投手(25)の再生だ。

 昨季は9月29日の中日戦で2年ぶりに完封勝利を上げるなど復調の兆しを見せたが、一方で四死球を乱発。キャンプでもサイドスローを試すなど試行錯誤が続き、オープン戦でも思うようなピッチングができず、今季は開幕から二軍スタート。くすぶったままだ。

「原因は自信喪失です。2012年のドラフト1位は当たり年で、藤浪は大谷翔平や菅野智之と同期入団でした。大阪桐蔭高の3年時には史上7校目の春夏制覇を果たし、最速153キロの直球を武器に準決勝、決勝で完封。それが今や、大谷は二刀流でMLBのスター選手。菅野も巨人の絶対的エースとなり、年俸はかつての佐々木主浩と並ぶ日本人選手トップタイの6億5000万円。『虎ファンに申し訳ない、チームを支えなくては』という重圧がイップスとなって表れているのです。そこで球団は、水面下で非公式にトレードの可能性を探っています。いったん旅に出し、環境を変えることが本人のためになるという判断でしょう」(阪神OBの野球解説者)

 そんな情報をキャッチし、素早く動いたのが、楽天の石井一久GM(45)だ。仙台とは縁浅からぬ関係を持つ矢野監督から“未来のエース”を一定期間預かり、いずれ阪神にカムバックさせる「レンタル移籍」を持ちかけているという。厳密に言えば野球協約に抵触するが、珍しいことではない。

 問題は、選手層が薄い楽天に、藤浪に見合う交換要因がいるかということだ。

 阪神が欲しいのは外野手。ベテランの糸井嘉男と’16年の新人王である髙山俊は好調だが、両足ふくらはぎに爆弾を抱える福留孝介は、戦線離脱中。早急の補強が急務になっており、そこで用意した隠し球がかつての甲子園のアイドル、オコエ瑠偉外野手(21)である。

 オコエは関東一高3年時に甲子園に出場。走攻守の活躍で一躍名を売り、’15年ドラフト会議で楽天に1位指名された逸材だ。1年目から代走などで活躍。今季は開幕戦に8番ライトでスタメン出場したが、大卒ルーキーの台頭で、現在は二軍で打撃強化に励んでいる。

「スポーツ界は女子テニスの大坂なおみに始まり、陸上のサニブラウン・ハキーム、NBAの八村塁と、日系選手がブレーク中です。ナイジェリア人の父と日本人の母を持つオコエにもブレークする要素は十分ある。足と肩はイチロー級で、集客力は藤浪に匹敵する。ともに二軍でくすぶっているところも一緒で、たとえトレードされても戦力的に影響は少ない。浪速の商人商法で、十分算盤に合うという判断でしょう」(大阪のテレビ局幹部)

 一方、楽天はエースの則本昴大が不在ながらもリーグ首位で、交流戦も勝ち越しを決めた。平石洋介監督の采配とともに石井GMの手腕が冴え渡っている。

 6月22日のDeNA戦では敵地横浜スタジアムで、渡辺元智横浜高前監督の孫でドラフト6位ルーキーの渡邊佳明内野手をここ一番の代打で起用。石井GMが発掘したこの“良血”の2点タイムリーツーベースなどで11対9で制し、首位を守った。

「今季の楽天の外野陣はブラッシュ、島内宏明のレギュラーに加えて辰己涼介、小郷裕哉の大卒ルーキーが活躍中。渡邊佳明も芽を出し始めたところで、オコエの使いどころが正直、ありません。かたや、離脱した嶋基宏捕手の代役をルーキー太田光が務めるなど、編成面を仕切る石井GMの目利きのよさが際立ちます」(楽天担当記者)

 GM就任1年目の昨年秋には西武からFA宣言した浅村栄斗内野手をソフトバンク、オリックスを押しのけて獲得し、菊池保則投手とのトレードで広島のドラ1投手の福井優也投手、金銭で巨人の橋本到外野手を獲得。さらにヤクルトを戦力外となっていた仙台出身の由規投手を育成契約でゲットした事例は記憶に新しい。

 それだけにとどまらない。今季の開幕3日前にはDeNAの熊原健人投手を濱矢廣大投手との交換トレードで獲得。かつての星野氏が阪神時代に見せた果敢な血の入れ替えを行っているが、まだ完結ではない。今季のトレード期限となる7月末を照準に進行中なのだ。

「元スペイン代表のイニエスタ、ビジャ、さらにはバルセロナでプレーしたサンペールを獲得したにもかかわらず、サッカーJ1ヴィッセル神戸は12位に低迷中。同じオーナーの三木谷浩史楽天会長としては、今年10月に携帯電話事業者としてサービスを開始することから、是が非でもプロ野球で優勝したい。その切り札こそ、阪神の迷えるエースなのです」(楽天担当記者)

 体育会系指導で知られる金本知憲前監督、褒めて能力を引き出す矢野監督をもってしても再生できない“未来のエース”を覚醒させるには、のらりくらりと育てる石井GMに預けるのも一計……。そんな声がトラの内部で高まりつつある。

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