仕事で海外に行くことが多い人以外、持たなくなったと予想ができる。とくに若者たちは、海外旅行に行く習慣がなくなったからではないだろうか。
2010年代から20代の海外旅行未経験率が上がってきたようだ。バブルが崩壊する以前は、会社の社員旅行で海外に行くこともあった。必然的に社員はパスポートを取ることになる。バブル後は、社員旅行は国内、または旅行そのものが取りやめとなり、社員旅行という文化自体が廃れてしまった。個人で海外旅行に行く場合、主に経済的に余裕がないと行けない。就職氷河期を経験している世代にはかなりハードルが高いだろう。
さらに、2019年末から始まるコロナウィルス感染症と警戒により、国内旅行は当然、海外旅行そのものがしにくくなった。海外に行かないのであれば、パスポートを持つ必要もないため、保有率低下に拍車をかけた。
ネット上では、「国内だけで十分」「海外旅行に行くという心の余裕がないというのが原因の一つだろう」「個人も企業も海外行くような金がないのだな」「行きたくてもいけない」といった意見や「若いうちに行っておいたほうがいい。若ければ、なんとか乗り切れる」「若い間じゃないと行けない所に行っておいてよかった」「安心して行けるので、まずはツアーをおすすめ」といった声も上がっている。
海外に興味がないと、パスポートを持つ必要がなくなる。パスポートを作るのはそれほど複雑ではないが、面倒ではある。もう少し、手続きが簡略化できれば身分証明書として作る価値もでてくるだろう。日本のパスポートは、偽造がしにくく、経済大国であり、不法移民を目的に海外渡航する可能性が低いことから、「最強パスポート」とも言われている。旅行はさておき、身分証の1つとして用意するのもいいかもしれない。