秋巡業終盤、2人の人気力士が相次いで誕生日を迎えた。1人は10月18日で25歳になった炎鵬。人気急上昇中の若手力士らしく、炎鵬の周りからは笑い声が常に絶えなかった。
「人気面だけでなく、実力も付けたい。今年中に三役に上がるのが目標です」
差し入れられたケーキを前に力強く語った炎鵬。兄弟子たちから“お決まり”の手洗い祝福、ケーキに顔を押し付けられ、生クリームだらけになっても笑みを絶やさなかった。
師匠格の横綱・白鵬からも、モンゴル語で定番バースデーソングとおいしいお酒を振る舞われてご機嫌。さらに、「あの相撲は(番付の)上でも通用する。大関になれる力を持っている」と、うれしい言葉まで掛けてもらった。
炎鵬は「それだけ期待されているってことですね。横綱のためにも、恥ずかしいことはできない。もっと稽古にがんばらないと」と奮起していた。
炎鵬と対照的だったのが、10月19日に29歳の誕生日を迎えた小結の遠藤。これまで「イケメン力士」の代表といえば遠藤で、女性ファンの人気を独占してきた。だが、10月11日に、すでに5月に一般女性と結婚していたことが分かり、その人気に陰りが出てきたのだ。
「力士の結婚といえば、マスコミの前に新婦とともに現れてなれ初めなどを披露し、結婚式にも一門の親方や力士仲間を招待して、華やかに開くのが普通です。ところが遠藤は、『力士は芸能人じゃないので、そんなことは公表するものじゃない』と話し、挙式や披露宴をやる考えはないそうです。遠藤ならではの美学かもしれませんが、今どきのプロはマスコミに背を向けていては成立しません。異端児過ぎると、ファンだけでなく周囲も愛想を尽かしますよ」(担当記者)
実際、差し入れられたケーキのロウソクの火を吹き消すときも、周りにいたのは付き人だけ。すでに仲間内の人気争いは炎鵬に軍配が上がっているようだ。