社会 2025年07月07日 20時25分
「選挙制度と民主主義の根幹を揺るがす」、参院選の期日前投票が始まるも、各選挙区でトラブル相次ぐ
7月3日に公示された参議院選挙。4日からは、20日の投票日に何らかの理由で投票できない有権者を対象に、期日前投票が始まった。しかし、いくつかの選挙区では、期日前投票に関するトラブルも起きている。横浜市神奈川区の期日前投票所では、比例代表選挙の政党名や候補者名を誤って掲示した。その状態のまま、168人が投票したそうだ。原因について選管は「メールの受信日時などを確認しないまま印刷したため」とコメントしている。福岡県古賀市でも、投票記載台に掲示された比例代表の候補者の名前が間違っていた。後に修正されたが、誤って記述されたまま101が投票してしまったそうだ。高知市の投票所では、有権者に送付した投票所の入場券が読み取れず、数分ではあるものの、いつもより投票の時間が長くかかってしまったという。高知市選挙管理委員会は「複数人でチェックすることなど慎重な事務を行うことで再発防止に努めてまいります」と答えている。ネット上では、「誤掲示は謝って済む問題では無い」「選管の存在が問われる」「思いを込めた一票を選挙管理委員会のミスで、無効にされるのでは、選挙制度と民主主義の根幹を揺るがす」という声があがった。2003年に導入されて以降、期日前投票をする人は増加している。3年前の参院選では、投票者全体の35.9%にあたる、およそ1961万人が期日前投票を行った。期日前に投票する人たちの大切な一票が無駄にならないように、こうしたトラブルはなくしてほしいものだ。